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ゆっくりとベッドの上にシャークんを下ろす。
これだけ運ばれたりしてるのにまだ起きないの?
……とりあえずこの寝顔は写真撮っていいよね。
フラッシュは勿論、シャッター音も出さないようにして何枚か写真を撮る。
Broooock
撮っといてなんだけど、ここまで起きないとちょっと心配になってきた。 きんときの言う通り、ほんとに何しても起きないんじゃ……?
まぁ、それだけ、信用されてるって事?
Broooock
そう、メンバー全員に言える。
それで言うなら僕も、、きっと誰に運ばれても起きない。
でも願わくば " 僕だけ特別 " がいい。
別にそれは、こうやって運ぶことに対して、って訳じゃなくて、特別な存在になりたいって意味。 他のメンバーには見せない表情見せて欲しいし、しないことして欲しい。
あー……
だめだめ、こんな事考えてたら本当にいつか抑えが効かなくなりそう。 やめよこの話。
そういえばシャークん、ヘッドホン付けたまま寝てるけど邪魔じゃないのかな。 僕は何回かやったことある。寝ずらくて仕方なかった。
……外しといた方がよく寝れそう。
起こさないよう細心の注意を払いながら特徴的な赤いヘッドホンを外せば、 「White Tailsのシャークん」から、 「僕の友達のシャークん」になった気がする。 よりoffモードというか。
ふと、その跳ねた髪の毛に触れたくなって、カラスの羽の様な、緑が反射して綺麗な黒髪を優しく撫でる。
少し硬い髪が、サラサラと指の間を通り抜けていく。
僕の髪は赤茶っぽい色だし、サラサラというよりふわふわして柔らかい感じだから、なんだか物珍しくってそのまま撫で続けた。
シャークん
Broooock
もしかして起こしちゃった……?
が、シャークんは起きる気配の無いまま、撫でる僕の手に頭を擦り付けた。
まるで「もっと撫でろ」とでも言うように。
Broooock
思わず大きな溜息が漏れる。
えぇ…ちょっと可愛いがすぎるんじゃない? さっき抑え込んだ理性が再度、唸り声を上げ始めてる気がする。
まだ、まだステイ。
この後シャークんの隣で寝るか床で寝るかはお前に掛かってるんだ。
これが耐えられないなら僕に残された選択肢は床しかない……!
眠気と色々がピークに達した十数分後、僕の手は解放されるどころか、ついに袖を掴まれて、撫でを強要されていた。
前言撤回。 これだけ耐えたんだから、ご褒美があったってきっと許される、よね。
思考停止気味な脳が、良くないことを考え始めてるのは分かってる。
いやそんな大した事はしないけど!
しないけど……
起こさないようにそっと、そっとベッドに片手をついて、顔を近付けた。
ギシ、っとスプリングの軋む音が静かな部屋にやけに響く。
正直、今まで何回も間接キスならしてきてる。
同じ箸で食べたり、同じストロー使ったりとか。
でもそれは友達同士の馴れ合いとしての一環で、決して何か意識したりとかいうものでは無い。
Broooock
柔らかい唇に触れるだけの、それだけの、軽いキス。
それだけで僕の心臓はうるさいくらいに跳ねて、顔は焼けそうなくらいに熱くなってる。
ファースト……では、ないだろうけど、それでも、それでも確かに今したのは僕。
友達同士としてじゃなく、君のことが好きな人としての僕。
僕が、
僕だけが、知ってる。
誰にも教えてあげない。
Nakamuときりやんにも。
それだけで満足できる。 というか充分過ぎるくらい。
これ以上は何も望まない。 もう何しなくても、僕は耐えていける。
今まで通り、上手く隠し通していける。
僕の腕を掴んだ手をゆっくり離させて、
Broooock
そのまま隣に潜り込んで、眠りについた。