奈々
大丈夫…だよね……?(コソッ
奈々
あった…お母さんの財布…(コソコソ
お金が無いなら、盗めばいい。
そう思って、母の財布から抜いたお金で
奈々
これでやっと会いに行ける…♪♪
僕は彼に会いに行くのだった……
奈々
ここかな…?
僕は△△駅まで、電車で来ていた
そう、彼に会うために。
怒罷(ぬべ)
『俺も駅ついたけど、何処にいる?w』
奈々
『南口の改札出たとこだよ!』
怒罷(ぬべ)
『おk。向かうわ。待ってて!』
奈々
えへへ…会える……♪♪
当時の僕に、罪悪感なんて無かった。
僕には彼が全てで
家族なんて、彼以下の他人でしか無かった。
怒罷(ぬべ)
お待たせ!じゃあ、遊びに行こっか!
奈々
うん!♪♪
気が済むまで遊んだ
母の財布から取ったお金で。
何も考えずただ、楽しんだ。
怒罷(ぬべ)
暗くなってきたし、そろそろ帰ろっか
奈々
えぇ〜…離れたくないよ…
怒罷(ぬべ)
大丈夫、また会えるよ(❁´ω`❁)
怒罷(ぬべ)
また次の休み遊ぼ!
奈々
うーん…わかったぁ…
奈々
またね…
怒罷(ぬべ)
うん!またね!!
奈々
はぁ…帰らなきゃ…
奈々
帰りたくないなぁ……
ただただ憂鬱だった
彼が居ない家に帰るのが
居場所のない場所に帰るのが嫌だった
奈々
でも、数日我慢したら…また会える…♪♪
奈々
頑張って耐えよ…♪
幸せな時間に浸って帰ったあの日の帰路は
とても短いように感じた。
奈々
…ただいま
ガチャ…と扉を開けて玄関に入る
その時、奥の方から足音がした。
母
…おかえり。
奈々
ただいま
母
ねぇ、アンタさ。
母
私の財布からお金とった?
奈々
え……