望月花撫
第9話
望月花撫
101…102…103
尾浜勘右衛門
あっ花撫〜!
望月花撫
ゲッ
尾浜勘右衛門
ゲッは酷いじゃないか!
尾浜勘右衛門
そう言えばあの事兵助と遊阿如に言ったよ
望月花撫
………
望月花撫
えっ?
尾浜勘右衛門
だから話したってこと
望月花撫
どこからどこまで
尾浜勘右衛門
全部
望月花撫
バカなのかお前は
望月花撫
ほんとに…私がここまで隠す理由はなんだと思ってるんだ!!
尾浜勘右衛門
敵に情報回したくないからでしょ?
望月花撫
そうだ
尾浜勘右衛門
けど今は学園にいて仲間じゃん
尾浜勘右衛門
困ってるときは助けて、できないことは頼らないと
尾浜勘右衛門
花撫は冬が来て春が来たら卒業なんだ
尾浜勘右衛門
最後くらい後輩も同級生も信用して頼ったらどうだ
望月花撫
………………
望月花撫
怖いから頼らない
尾浜勘右衛門
なんで?
望月花撫
私がいることで死んだらどうする
望月花撫
私は居るだけでみんなを不幸にするんだ
望月花撫
大切な人たちはみんな私の目の前からいなくなった
望月花撫
頼りにしてたのに私の目の前で仲間は死んだ
望月花撫
仲間を信用することで
望月花撫
仲間が死んじゃうんじゃ意味ない
望月花撫
大切だからこそ生きてほしいから
望月花撫
私にはあまり近づいてほしくないんだ
望月花撫
私だってもっとみんなと親しくなって話とかしたい
望月花撫
でも怖いからダメだから
望月花撫
だから距離を置いてるんだ
尾浜勘右衛門
でもビビってちゃいつまでも変われない
尾浜勘右衛門
花撫は琴葉の死を目の前で見てるから
尾浜勘右衛門
自分が人と親しくしちゃだめって思ってるんだろ?
尾浜勘右衛門
それじゃ
尾浜勘右衛門
お前を守るために死んだ琴葉が可哀想じゃないか!!!
尾浜勘右衛門
琴葉はお前に夢を託したんだろ?!
尾浜勘右衛門
琴葉はお前に幸せになってほしいんだろ?!
尾浜勘右衛門
じゃぁなんで自ら幸せを遠ざけて
尾浜勘右衛門
自分を苦しめるんだ
尾浜勘右衛門
苦しいなら仲間に頼って悲しいなら泣けばいいじゃないか
尾浜勘右衛門
最近は笑うことも増えたんだろ?
尾浜勘右衛門
ならもっと笑って最後の学園生活を幸せでいっぱいにすればいいじゃないか!
尾浜勘右衛門
来年からは厳しい場所に置かれるんだから
尾浜勘右衛門
それだったら今を楽しまないでどうする
望月花撫
……………
食満留三郎
ちょ……文次郎!!押すんじゃねぇ!!
潮江文次郎
お前がもっと前に行けばいいだろうが!!
善法寺伊作
ちょっと二人とも勘右衛門達にバレたらどうするんだ〜!
七松小平太
もうド直球で行こう!!!
立花仙蔵
バカか小平太花撫にぶちのめされるぞ
中在家長次
もそ
食満留三郎
だから押すな!!
潮江文次郎
どわぁぁぁぁぁぁぁ
ドンガラガッシャーン
望月花撫
………何やってんだお前たち
善法寺伊作
ほらぁ!バレた!
食満留三郎
バレたならしょうがない
食満留三郎
自分の大切な人たちが死ぬからとか
食満留三郎
仲間を守りたいからとか
食満留三郎
そういう気づかいはいらん!
食満留三郎
自分の身くらい自分で守れる!
潮江文次郎
お前にそんなことがあったのは知らんかったが
潮江文次郎
お前はお前だ
善法寺伊作
花撫
善法寺伊作
もう自分を離してあげてもいいんじゃないか?
七松小平太
私は花撫がどうであろうとずっと仲間だし友達だ!!
中在家長次
いつも敵から私達を守ってくれてありがとう
立花仙蔵
花撫
立花仙蔵
お前は考えすぎだ
立花仙蔵
もっと頭を柔らかくしろ
立花仙蔵
自分を自分で決めつけるな
立花仙蔵
もちろんそれも大事だが
立花仙蔵
少しは環境に甘えて気を楽にしてもいいのではないか?
望月花撫
甘える………
尾浜勘右衛門
花撫
尾浜勘右衛門
もう自分を離してあげなよ
尾浜勘右衛門
きっと今よりももっと楽になる
尾浜勘右衛門
因縁は終わったんだし
尾浜勘右衛門
気楽にしていいと思うよ
望月花撫
(´ . .̫ . `)
尾浜勘右衛門
えっ
尾浜勘右衛門
泣いてる
望月花撫
さっきまで泣けって言ってたのにいざ泣くとなんで引いた顔してるんだ!!!
尾浜勘右衛門
怒りながら泣いてるし
望月花撫
うるさい!見るなバカタレ!!!!
望月花撫
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
望月花撫
今まで深く考えてた私が本当にバカじゃないか……
潮江文次郎
実際バカだろ
食満留三郎
バカにも程がある
望月花撫
お前らが似たようなこと言うと天変地異が起こるわ
望月花撫
ありがとうお前たち
善法寺伊作
いいよぉ全然
善法寺伊作
あっでも無茶はやめてね
善法寺伊作
花撫すぐ怪我するから
望月花撫
接近戦だからそれは無理だな
善法寺伊作
なんでぇぇぇぇぇぇぇ!!