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ハイネリウス王国北方領土 オールドスタイナー平原
古の時代 強大な力を誇る魔人の一団により 弾圧を受けた各地の民が 異邦の勇者と共に反撃の狼煙を挙げる 最初のきっかけとなった土地であり… ハイネリウス王国建国のきっかけとなった城塞拠点 「スタイナーブレイブ城塞都市」を構える 最北端の軍事拠点を構える寒冷の土地でもある。
この日… 平原では二つの勢力による 数度に渡る攻防が繰り広げられていた
此方、ハイネリウス王国軍より 北方防衛軍6500名。 及び、第三騎士軍総司令官 ローランサン・フォン・ハイネリウス王太子及び直属の騎士隊1000名による 7500名。
彼方、ザクセンベルク戦帝国軍より 南方方面軍 外征兵団12500名。
後の世における… 「オールドスタイナー平原の戦い」 の幕開けである
開戦当初、ハイネリウス軍前線歩兵部隊及び、後続の弓兵部隊と法術部隊の連携攻撃によって帝国軍前線を後退させる戦いを繰り広げるものの 圧倒的物量を誇る戦帝国軍の増員および、4000名もの戦帝国騎兵による金床戦術を受け ハイネリウス軍前線部隊には敗色の機運が高まり、戦線離脱する兵士が現れ始めた…
趨勢は瞬く間に戦帝国の部隊による快進撃を許していたものの…
辛うじてローランサン王子と彼が率いる直属の騎士隊1000名の勇戦によって、敗北は免れていた。
戦場が膠着状態に陥った頃…
城塞近郊の王国軍、野営本陣。
大きな軍略地図の広げられた長方形のテーブル越し 王国軍将兵が押し寄せる敵軍に対し 二つの対立する意見のぶつけあいをしていた。
将軍
「「「そうだ!!」」」
将軍2
「「「その通り!!」」」
両意見をぶつけ合う王国軍の 指揮官達の怒声が響きわたる。 その様子をローランサン含む3名が 諦観しながら見つめていた…
副官
防衛軍長
ローランサン王子
防衛軍長
副官
防衛軍長
ローランサン王子
やがて、1人の指揮官が軍議の卓上を力強く殴りつけた
将軍2
それに反し、対立意見の指揮官が立ち上がりざまに相手を指さし声を荒げる。
将軍
「ピュ〜ルルルルル〜」
「ダァンッ!!!」
直後、特有の音を響かせた飛翔物が軍議のテーブルに深々と突き刺さる。
将軍
将軍2
周囲の将兵たちが混乱を極める中 ローランサンは鋭い眼光をチラつかせ 飛翔物を見る。
ローランサン王子
「「「!!!」」」
ローランサン王子
副官
副官がその声に反射し撃ち込まれた矢文に駆け寄り 巻かれた紙を手に取る。
副官
将軍
ローランサン王子
副官
副官
副官
将軍
将軍2
ローランサン王子
副官
副官
副官
将軍
将軍2
防衛軍長
ローランサンが、何かを思いついたように不敵な笑みを浮かべ、防衛軍長を見る
ローランサン王子
防衛軍長
ローランサン王子
続けて卓上の戦場地図に書かれた近隣の村に手を置く
ローランサン王子
ローランサン王子
防衛軍長
ローランサン王子
防衛軍長の憂いた顔に微笑みの一瞥を向け。 本陣の将兵に声を上げる。
ローランサン王子
その声に、周囲の将兵の顔に緊張が走る… 一同の顔を一望し、片手をかざしなが命令していく。
ローランサン王子
「「「ハッ!」」」
ローランサン王子
「「承知しました!」」
「「お任せあれ!」」
ローランサン王子
副官
ローランサン王子
防衛軍長
ローランサン王子
一同が静かになり ローランサンをみいる。
ローランサン王子
直後、剣を引き抜き 左胸の前で構える
ローランサン王子
胸から剣を離して、剣の向きをそのままに上へ掲げた!
ローランサン王子
「「「おぉぉぉ!!」」」
1時間後…
【鷲ノ刻 六鳴ノ時(午後6時)】
太陽が沈んだ夜の時刻… 森林地帯には3000名からなる戦帝国の将兵が潜伏している本陣にて、 戦帝国の高級士官が身につける赤い軍令服に身を包んだ司令官が前線の味方の怒声を耳にしていた。
帝国軍司令官
その顔は貼り付けたような笑みを浮かべ、上品を装ってはいるが下衆な雰囲気が拭えない醜悪な物だった
副長
司令官の問いに、胸を張って答えた副長もまた、野蛮な笑みが宿る物だ。
帝国軍司令官
副長
帝国軍司令官
用意された椅子に座りながら手元に飲み物を抱えて、自分の口元を抑える
帝国軍司令官
下卑た笑みを浮かべた司令官が、飲み物の器を天に掲げる
帝国軍司令官
帝国兵
慌てふためきながら駆け込んでくる兵士の声に顔を歪ませながら、露骨に不快な顔を浮かべた司令官が兵士を脇目に見る。
帝国軍司令官
帝国兵
帝国軍司令官
帝国軍本隊潜伏地点の森林 完全に見つかるはずがないと 高を括った戦帝国軍の兵士達は 王国軍より想定外の強襲を受け… 大混乱に陥っていた。
野営のテントを切り破り、軍需品の数々を打ち壊し、体勢の整わぬ敵兵を次々に打ち倒していく。
天を穿つ程戦意に満ち溢れた彼等が掲げるは
下向きの剣を三本爪で掴み 片翼を拡げ横顔を見せる荒鷲の紋章を刻む
ハイネリウス王国王太子の戦旗 「ガナーイーグルブレード」だ!
その先陣、数多の敵を切り裂きながら 王太子ローランサン・フォン・ハイネリウス が突き進む。
ローランサン王子
防衛軍長
「「「応!!!」」」
直後、右手よりローランサンが事前に放った偵察部隊の長が駆けつける!
偵察部隊長
ローランサン王子
偵察部隊長
防衛軍長
ローランサン王子
「「「はい!!!!」」」
ガッシャン!!!
帝国司令官が、手元の飲み物を地面にぶちまけて動揺を浮かべている。
帝国軍司令官
副長
血眼になった帝国司令官が慌てふためきながら副長に叫ぶ
帝国軍司令官
直後、およそ300m地点後方から青白い光が放たれた!
帝国軍司令官
ローランサンが青白く光る剣を上に掲げ… 周囲が青白い光に包まれる。
ローランサン王子
やがて、剣に宿る青い光は黒く染まり… 同時に黒い稲光が周囲に漏れ ローランサンが上段に剣を構える。
防衛軍長
「「「はっ!!!!」」」
帝国兵
帝国兵
帝国兵
奇襲を受けた上に圧倒的な力の差を見せつけられた帝国兵達が恐れおののきながら次々に逃げ始める
ローランサン王子
-遙か天を穿つ黒い稲妻の刃が僅かに後方へ逸れ、一気に振り下ろされる!!ー
ローランサン王子
周囲の空気さえ震わせる程荒々しい稲妻の斬撃!
帝国軍司令官目掛け、黒い稲光を放つ巨大な剣が一直線に伸びていく。 怒濤の勢いのまま、周囲の木々を薙ぎ倒し、地面を抉る。
帝国軍司令官
直後司令官は稲光に呑まれ… そのまま跡形もなく吹き飛ぶ
ローランサンの剣の稲光が霧散し 切り開かれた森を一瞥した後 待機中の騎士隊に叫ぶ。
ローランサン王子
「「「おおおぉ!!!」」」
それから1時間と経たずに平原に帝国軍本隊の壊走を叫ばれ、残存する帝国軍は武器を捨て降伏…
オールドスタイナー平原の戦場に ハイネリウス軍将兵たちの勝鬨が駆け抜けた。
「テント及び資源物資 しっかり回収しろー! 使えるものは有難く 頂戴してくんだー!」
「負傷した者は敵味方問わず護送! 1人も漏らすなよ!」
「報告します! 近隣の村に配備した守備隊 撤収開始しました!」
「撤収だとぉ💢!? 怠けやがる! こっち来て手伝えと 伝令弓兵に矢文飛ばさせろー💢!」
戦後処理にて 王国軍野営地の忙しない様子を、ローランサンが剣を突き立てながら眺めている。 その後方から、護衛に囲まれている2人の人物が歩いてきた。
シェナ女王
エレーナ姫
声をかけた2人を見て、ローランサンが目を見開いた
ローランサン王子
エレーナ姫
シェナ女王
母の言葉に、それまで見せていた凛々しい顔が一気に緩む…
ローランサン王子
エレーナ姫
シェナ女王
ローランサン王子
母と妹の言葉に… ローランサンの緩んだ顔が一気に萎れていった。
シェナ女王
エレーナ姫
シェナ女王
エレーナ姫
シェナ女王
王家3人が談笑しているところ 一人の兵士が駆けつけその場に跪く。
王国兵士
王家護衛兵
王国兵士
ローランサン王子
王国兵士
そうして、兵士から国王の蝋印が施された手紙が差し出される。
ローランサン王子
シェナ女王
ローランサン王子
兵士から受け取り、中身を開いていく 数秒後
ローランサン王子
エレーナ姫
ローランサン王子
エレーナ姫
シェナ女王
ローランサン王子
シェナ女王
エレーナ姫