テラーノベル
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ルノ
自分の膝まであるゴミ袋を2つ抱えて、お店を後にした。
ルノ
店長がゴミ捨てをサボっていたせいで、かなりの量のゴミが袋にパンパンに詰められている。
ゴミ捨て場までの距離は500メートルくらい。 色々なことを考え、秋の紅葉がハラハラ散っていくのを見ながらのんびり歩いていた。
ルノ
集積所はいつも煉瓦造りのレストランの角を曲がると覚えていた。 が、思い当たる建物ではなく、今目の前にあるのはオフィスビル。 …おそらく、店から出て進む道を一本間違えてしまった。 最近は「重いから大丈夫!」と言って帰り際に店長がゴミ捨てに行っていたから道が曖昧だった。
ルノ
自分の位置がわからなくなって、焦ってスマホでマップを開く。
ルノ
細い路地に入ったり、大通りに行ったり来たり。 フラフラと彷徨う。 ……すると、
ドンっ!
???
ルノ
ながらスマホをしていたら、案の定人とぶつかってしまった。 かなり重いゴミ袋がドサっと落ちる。 ぶつかった反動でヨロヨロっとよろけてしまった。
ルノ
1歩、2歩。 横に後ろに、よろけてしまう。
ルノ
ーそして、
ルノ
ーーボスッ。 ーーバリッ。 ビュッ。
ルノ
???
勢いよく尻もちをついた。 ーゴミ袋の上に。 私の体重でゴミ袋がやぶれ、中に入っていたゴミが勢いよく噴き出し、宙を舞っている。 中に入っていたコーヒーの豆のカスや廃棄したミルクポーション、ケーキソースが私に、そして目の前の男性に吹きかかった。 …最悪だ。
もっと最悪なのは、その男性が着ていた服にコーヒー豆カスや廃棄したイチゴのケーキソースがかかってしまったこと。
???
ルノ
こんな日に限って、その男性はベージュのジャケットに白いTシャツを着ていた。 まっさらだったはずの服に、まるで筆を振ったような赤や焦茶のシミがついている。 …神様、どうして…。
ルノ
自分の頭にもソースや豆粕が乗っているのを二の次に、とにかく頭を下げた。 …どうしよう。 服についちゃったし、コーヒーとかイチゴとかのシミってなかなか落ちにくいよね?
恐る恐る相手の顔を見るも、深く被った帽子が邪魔してどんな顔をしているか全く見えない。
ルノ
???
もう消えて無くなりたい… 何が正解なのかわからないけど、一旦店長に報告したほうがいいよね…?
ルノ
???
ルノ
???
ルノ
店長に聞こう。 もう私1人じゃどうしていいかもわからない。 シミを拭うハンカチもお店に置いてきちゃったし。
???
ルノ
頭の中は大パニックだ。 怒っているかも、笑っているかも見えない男の人を強引に引っ張り、お店に向かった。
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