テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
――それでも同じ場所に立つ
魔物は霧になって消えかけていた
討伐成功の証だ
でも、達成感は薄い
6人は少し休憩することにした
剣を置く音
槍を木に立てかける音
弓の弦を緩める音
回復瓶の音がヤケに目立った
すち
暇72
自分の腕を見る
浅い傷だが、じわじわ痛む
すち
回復瓶を開けると
甘い香りが漂った
そして、あっという間に傷は完治される
暇72
すち
そのやり取りを見ていたこさめが言った
こさめ
責めない
事実を置いたように言った
こさめ
こさめ
暇72
少し離れたところで
いるまがLANに頭を下げていた
いるま
LANは一瞬驚いた顔をしたが
すぐにいるまに言った
LAN
2人の沈黙を切り裂くようにみことが割って入る
みこと
みこと
みこと
すち
すちが頷く
LAN
LAN
いるま
俺はそんな会話を聞きながら
胸の奥がじんわり温かくなるのを感じた
暇72
暇72
思わず声が出た
視線が集まる
暇72
暇72
守られる覚悟 任せる覚悟
一瞬の間
LAN
みこと
こさめ
いるま
すち
すちが即ツッコミをいれる
小さな笑いがこぼれた
空気が少しだけ緩む
――まだ、完璧じゃない ――でも、ちゃんと"話せた"
それだけで、前よりずっと強い
暇72
6人は立ち上がって
同じ方向を向いた
次の戦いは、まだ先だ。
でもこの一歩は、無駄じゃない
仲間になるための大切な一歩だった