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夕暮れ時の病院の廊下を談笑しながら歩いている医師と老女。

そんな2人に1人の男子高校生が駆け寄る。

検査終わったの?

老女

ああ、今終わったばい。迎え来てくれたとね?望

当たり前だろ。心配なんだから。

そう。 この男子高校生は望だった。

タクシー呼んどいたから。それ乗って帰ろう。

医師

望くん大きくなったね。以前入院しとった時からだいぶ経つけんね。

その節はどうもお世話になりました。
今後とも祖母のこと、よろしくお願い致します。

深深と頭を下げる望。

医師

ようできたお孫さん持って佐野さんも幸せやねぇ〜。

祖母

望は私の自慢の孫やけね!

そんな恥ずかしいから!さ、帰るよ!

そう言って祖母の荷物を持ち、背中を支える望。

2人は医師に挨拶をし、帰路へついた。

検査、どうだって?

祖母

なんも心配することないばい!100まで生きるっち!

ほんとかよ。笑

祖母

…ほんと、大丈夫やけあんたは好きなことしなさい。

寂しそうに呟く祖母。

おばあちゃん…

俺は、おばあちゃんとまた暮らしたいと思って帰ってきたんだよ。

祖母

それでいいと?

ああ。おばあちゃんが大事だから。

久しぶりに福岡のおばあちゃんの家に帰った時、思ったんだ。

あれ?こんなにこの家広かったっけ?って。

ここに、おばあちゃんはたった1人で生活してたの?って。

そんなの…寂しすぎるって。

もう二度と、寂しい思いさせないから。

祖母

ほんと、ばばあ孝行な孫ばい…

俺は、おばあちゃんの傍に居る。

もし、残された時間が少なくても多くても、離れていた分、寂しい思いをさせた分、一緒に過ごしたいんだ。

優衣

〜〜〜っっ

男性から借りたハンカチをずっと見つめる優衣。

あの人のことが頭から離れない…。

ついさっきまで、望のことで頭がいっぱいだったのに。

なんだか複雑…。

優衣

…ハンカチ、返さなきゃ。

あの制服、△△男子高だよね…。

また、会えるかな…。

優衣の胸が男性のことを思い出してキューッと軋む。

なんであの男性にこんな想いを抱いているのか分からない。

しかしまた会うことによって、その理由が分かるかもしれない。

優衣はそれを知りたかった…。

翌日、△△男子高校。

男子高校生

望〜!おはよ〜!

圭、おはよ。

望が1人の男子高校生に挨拶を返す。

彼の名前は加山 圭。 望の幼なじみだ。

今日もそんなダサい格好して〜。別にバレてもいいやん、アイドルとかカッコイイやん!

しーー!!…あんま知られたくないし、平穏に暮らしたいんだよ。

望が素顔を隠し、目立たなくする理由。

それはCOLORの佐野 望とバレたくないからだ。

望は地元で祖母と静かに暮らしたいと考えていた。

そんなもんかね〜。折角綺麗な顔しとるのに、隠さんかったらモテモテと思うばい?

いいんだよ、今は恋愛なんて

まあ〜分からんけどね。望の外見に囚われずに好きになる子も居るかもしれんけん!

そんな子居るかな。笑

アイドルをしていて嫌って言うほど分かってる。

外見が主で内面なんて飾りでしかないこと。

俺の内面なんて誰も興味がないってこと。

あー!!俺は彼女欲しいー!!!卒業したいー!!!

何をだよ。笑

2人は談笑をしながら教室へと向かった。

優衣

ここ…よね。

学校終わり、優衣は男子高の校門まで来ていた。

帰っている学生がチラチラ優衣のことを見ている。

優衣

…やっぱ浮くよね、女子が男子高の前に居ったら…。

か!わ!いい〜!!!!

優衣

え?え?

いきなり優衣に向かってダッシュで駆け寄った生徒。 圭だった。

え!え!めっちゃ可愛い!!誰か待っとると!?

急なことすぎて思考が停止する優衣。

どうしよう…と困惑していたその時。

やめろよ圭。困ってるだろ

あ…

優衣

あ…

助け舟を出してくれたのは、望だった。

君、昨日の

優衣

あ…え、えと…

ビックリしすぎて、ドキドキしすぎて上手く話せない優衣。

カバンから洗濯したハンカチを出して、望に差し出した。

優衣

昨日は、ありがとうございました!

わざわざ持ってきてくれたの?

優衣

は、はい

ありがとう。

優衣

ーーーーっっ

ダメだ。

やっぱこの人、ドキドキする。

優衣が目線を合わせようと顔を上げた。

目線が交わり合う。

君…

望が優衣に何かを伝えようとした。 その時

おおいっ!!何2人の世界に入っとると〜!?!?

優衣

????

彼女、名前は!?

優衣

え…優衣。葉山 優衣です。

優衣ちゃん〜!!!LINE教えて!!!

おい、圭…

いいやん!ね!優衣ちゃん!!!

迷惑だったら言っていいんだよ?

優衣

そ、そんな…迷惑なんて…

じゃあいいんやね!?やった〜!!!

優衣

!?!?

言われるがままにLINEを交換する優衣。

圭が優衣のLINEをゲットし、ガッツポーズを決めた。

そんな圭を望は呆れ顔で見ている。

あ!!良かったら今週末祭り行かん!?

優衣

祭?

そ!町会で祭があるんだけど!ね!ね!行こうよ〜!!!!

優衣

え、でも…

こいつも来るけん〜!

はあ?!

驚く望に圭が耳打ちをする。

お願い!優衣ちゃんまじでタイプなんよ!お前来たら警戒されんし!!

ったく…おばあちゃん心配だしそんな遅くなれないからな?

遅くって…望くんのスケベ♡

舞い上がる圭の脇腹にパンチを入れる望。

優衣

あの…

…俺も行くから、良かったら行く?

優衣

…はい!

トントン拍子に話が進み、週末の予定が決定した。

この祭をきっかけに、この3人の恋は進展していく…。

ダサいのには理由がある!~アイドルと恋愛してみませんか?~

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