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夕暮れ時の病院の廊下を談笑しながら歩いている医師と老女。
そんな2人に1人の男子高校生が駆け寄る。
?
老女
望
そう。 この男子高校生は望だった。
望
医師
望
深深と頭を下げる望。
医師
祖母
望
そう言って祖母の荷物を持ち、背中を支える望。
2人は医師に挨拶をし、帰路へついた。
望
祖母
望
祖母
寂しそうに呟く祖母。
望
望
祖母
望
久しぶりに福岡のおばあちゃんの家に帰った時、思ったんだ。
あれ?こんなにこの家広かったっけ?って。
ここに、おばあちゃんはたった1人で生活してたの?って。
そんなの…寂しすぎるって。
望
祖母
俺は、おばあちゃんの傍に居る。
もし、残された時間が少なくても多くても、離れていた分、寂しい思いをさせた分、一緒に過ごしたいんだ。
優衣
男性から借りたハンカチをずっと見つめる優衣。
あの人のことが頭から離れない…。
ついさっきまで、望のことで頭がいっぱいだったのに。
なんだか複雑…。
優衣
あの制服、△△男子高だよね…。
また、会えるかな…。
優衣の胸が男性のことを思い出してキューッと軋む。
なんであの男性にこんな想いを抱いているのか分からない。
しかしまた会うことによって、その理由が分かるかもしれない。
優衣はそれを知りたかった…。
翌日、△△男子高校。
男子高校生
望
望が1人の男子高校生に挨拶を返す。
彼の名前は加山 圭。 望の幼なじみだ。
圭
望
望が素顔を隠し、目立たなくする理由。
それはCOLORの佐野 望とバレたくないからだ。
望は地元で祖母と静かに暮らしたいと考えていた。
圭
望
圭
望
アイドルをしていて嫌って言うほど分かってる。
外見が主で内面なんて飾りでしかないこと。
俺の内面なんて誰も興味がないってこと。
圭
望
2人は談笑をしながら教室へと向かった。
優衣
学校終わり、優衣は男子高の校門まで来ていた。
帰っている学生がチラチラ優衣のことを見ている。
優衣
圭
優衣
いきなり優衣に向かってダッシュで駆け寄った生徒。 圭だった。
圭
急なことすぎて思考が停止する優衣。
どうしよう…と困惑していたその時。
望
望
優衣
助け舟を出してくれたのは、望だった。
望
優衣
ビックリしすぎて、ドキドキしすぎて上手く話せない優衣。
カバンから洗濯したハンカチを出して、望に差し出した。
優衣
望
優衣
望
優衣
ダメだ。
やっぱこの人、ドキドキする。
優衣が目線を合わせようと顔を上げた。
目線が交わり合う。
望
望が優衣に何かを伝えようとした。 その時
圭
優衣
圭
優衣
圭
望
圭
望
優衣
圭
優衣
言われるがままにLINEを交換する優衣。
圭が優衣のLINEをゲットし、ガッツポーズを決めた。
そんな圭を望は呆れ顔で見ている。
圭
優衣
圭
優衣
圭
望
驚く望に圭が耳打ちをする。
圭
望
圭
舞い上がる圭の脇腹にパンチを入れる望。
優衣
望
優衣
トントン拍子に話が進み、週末の予定が決定した。
この祭をきっかけに、この3人の恋は進展していく…。