東方ゆっくり達がデスゲームする話。

ゴッ

ガッ

"罪人"はぐでっと床に身を委ねた。 薄暗く埃っぽい部屋に、鮮やかに血飛沫が散る。 綺麗で……、すっっっごく汚い。 気が付けば罪人は、唸り声をあげるどころか、息もしていなかった。

そう、この行為をするのは一度目ではない。 イライラが蓄積し、我慢の限界まで来た時は、こうして罪人を殴り、ストレス発散していた。 こうすることは、この刑務所、"ゆん刑務所"の看守だったため、容易い事であった。

掃除ロッカーからブラシを取り出し、赤く染まった床を擦った。 赤いものが消えた所の床は、他のところより白くなっていた。 そこだけ白いのは不自然。 だからいつも全部掃除しなければならなかった。

そんなストレスの溜まる仕事になぜ就いたのか。 なぜなら親の仕事を継いだからだ。 この家系は代々継いでいるらしい。 古。

そして屍と化した罪人を袋に包み、刑務所の秘密の裏口近くにある焼却炉に投げ捨てた。 焼却炉の火が燃え盛っていくと同時に、罪人はどんどん灰となっていった。

刑務所内に入ると、また魔理沙が他の棟の皆に囲まれていた。

魔理沙はこの刑務所最少年ながらも看守内トップだ。 だから、全部で5つある棟の、他の4つの棟からスカウトを受けていた。 すごいのよ、魔理沙1人でA棟の囚人全員の管理できちゃうんだから。

魔理沙がこっちに気付き、大きく手を振った。精々10mぐらいしか離れていないが。 すると、B棟のアリス、C棟のパチュリーは舌打ちしている気がした。まあ、2人は魔理沙が好きなんだものね。

あﾞ〜……… それ私が殺した時に掃除した所かな。 何言われるんだ…？

そう言われとてもびっくりした。 殺したところを見られた可能性があるからだ。

びっくりした。 殺人について問われると思ったのだから。

所長…？ 一体何の用で…？ そういえば、所長みたことないな…。

F棟！？ 実は、皆にはE棟までしかないと思われているが、違うのだ。 裏口の横に付属している小さな棟がF棟だ。 F棟は、囚人が居ないので雇われた看守もいないのだ。 そもそも、皆は裏口を知らないんだから。

裏口に着いた。 なぜか、そこはまるで新築のようだった。 そうか、1ヶ月くらい前までここを工事していた気がする。 すると、キィィインという黒板を引っ掻いたような音が鳴った。 そして、甲高い声がF棟内に響いた。

誰だ…？聞いたことのない声だ。もしや、ゆん刑務所所長…？

デスゲームｯ!?

……To be continued