リア
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リア
これ...ネックレス?
A
ネックレスだけど惜しい
A
これは信号石(しんごうせき)って言う石が付けられたネックレスだよ
リア
信号石...?
A
そう
A
これは便利だけど俺らには不必要だったからさ〜
A
嬢ちゃんが上手く活用してくれ
A
俺も、同じ物を持ってるからさ
Aの右手には貰ったネックレスと 同じ物が握られていた
リア
本当だ...
A
複数持っている場合は共鳴石(きょうめいせき)とも呼ばれる代物だ
リア
へ〜
A
まず、信号石っつーのは状態、感情を色で伝えてくれる
リア
赤、青、黄色?
A
その色は状態でよく出る色だな
A
ちょっぴり危険な場合は黄色
A
危険な場合は赤
A
危険な状態が無くなったら青色に光る
A
普段は無色透明(白)だからな
A
んで、感情を色で表す時はあくまで”感情が表に出た時”だ
A
心の中に留めている感情を読み取ることはない
リア
どんな色があるの?
A
んーとな
A
基本的に喜怒哀楽(きどあいらく)で色が出るな
A
黄色が喜
A
赤色が怒
A
青色が哀
A
オレンジ色が楽だな
リア
状態の赤と喜の赤の見分け方は?
A
綺麗な赤色は状態
A
感情が赤色に黒色が混じっているのを見分けるのがポイントだ
A
他にも色がある
A
不安が紫
A
困惑が緑
A
恋などが桃色...などなど
A
そして便利なことに
A
触った相手の感情も読み取ることが出来る
A
ほら、こんなふうに
Aが信号石を握ると 一瞬だけ色が出た
でも、説明してくれた色には どれも当てはまらない色だった
リア
...黒?
A
さ、次は共鳴石の説明だ
ぱっと手を離すと 色が白に戻る
A
共鳴石は状態の時に反応するんだ
A
まぁ色が赤だった場合のみだけどな...
A
信号石が赤になったら他の持っている人に伝わるんだ
A
こう...なんか、ビビビって電流が流れてくるというか...なんというか
A
まぁ...そんな感じだ
A
ってことで、本日便利屋さんは閉店、へいてーん
A
ご利用ありがとうごさいあしたー
A
よし、帰るぞF、T
F
え?うん、分かった
T
唐突だな
A
なんでもいいだろ、ほら
Aが服を引っ張り、引きずる
T
いででででっ
T
締まってる締まってる
F
あ、ちょっと待って
Fが振り返って小走りでこっちに来る
F
これ、ハナマル君とお嬢ちゃんに
リア
これ...御札?
F
この御札をどちらかが持っていれば僕達とまた会えるよ
F
だから僕達はそれを”引き合わせの札”って呼んでるんだ
F
用があるときに僕達と絶対会えるって保証はないでしょ?
F
だから、これを渡しておくよ
リア
ありがとう
薄いのにどこか頑丈な 紙質の御札を2枚Fから受け取る
A
おい、用が終わったんなら早く来い
A
飯の時間に間に合わねぇぞ
「そんな時間なんてないのに」と呟く
F
その御札は破けたりすることはない特殊な御札だからね
F
じゃ、またね!
「さようなら」じゃない言葉
「またね」...か
リア
うん、またね―
ハナマル
それじゃあ、俺達も帰るか、主様
リア
うん
リア
ラムリ、ムー
リア
帰ろ?
ラムリ
はい...
ムー
主様...すみません...僕達、誤解してしまって...
リア
大丈夫だよ、ムー
リア
話してなかった私も悪いしね
リア
でも、このことは屋敷のみんなには秘密にしてね?
ラムリ
分かりました!
ムー
任せてください!
ハナマル
(大丈夫かねぇ〜)
それから私達は屋敷に戻った
A side
F
ねぇねぇ、A
A
あ?なんだよ
F
なんで本当のことを話さないの?
A
あー...
A
気分...?
T
いや、なんで疑問形?
T
てか、気分で教えねぇんだ
A
まぁ、教えないというか...自分達で答えを導き出して欲しいんだよ
T
あー...
F
せめてヒントは教えようよ
A
えー、嬢ちゃんだけに分かるヒントを教えたつもりなんだけど...気づいてったかなぁ〜
F
ハナマル君にもヒント教えたげてよ
A
えー、やだよ
A
アイツだけ答えに辿り着きそうだし
T
そうか?
A
お前ら...アイツにヒント教えたろ?
F
...こういう時だけ鋭いね〜
A
俺の勘をなめんなよ
A
ま、さっさと帰って飯食うぞ〜
2人
は〜い