梓「お、重ッ…」
ドラケン「悪いなぁ、梓ぁ…」
梓「あぁ、いや、大丈夫…」
なんでこうなってんの…
今俺は東卍の隆と堅と万次郎とファミレスにいる
割とみんなちゃんと中学生らしい
万次郎なんてお子様プレートのオムライスに旗が立ってないと機嫌損ねるぐらいには子供っぽいみたいでびっくりした
俺は一人で珈琲ちびちび飲んでたんだけど、急に万次郎が俺にもたれかかって寝始めたから驚いた
堅曰く総長は食ったらすぐ寝るらしい
そんな生活でよく太らないなと言いたい。
梓「小さいのに重いんだな…」
ミツヤ「マイキーは筋肉出できてるようなもんだからな…」
梓「へぇ、…」
隆は良い奴だなと思う
一番一緒にいて過ごしやすい
俺は弐番隊に入れてもらったから、隊長として慕ってるのもある
あとシンプルにめっちゃいい兄貴だなと思う
うちの兄貴があんなだから、そんなこと思ってしまう
ミツヤ「そうだ、梓、今日うち来るだろ?飯作ってやるよ。」
梓「あ、まじ?」
ミツヤ「おう。いいよ。」
梓「ありがと。なんか手伝うわ。」
ミツヤ「じゃあ、ルナマナも懐いてるから構ってやってくれよ」
梓「あぁ、うん。そーいうことなら。」
ドラケン「は?待てよ三ツ谷。今日梓と俺はツーリング行くんだよ。」
ミツヤ「あ?先約は俺だろ。」
ドラケン「ちげぇし。」
梓「え、あの」
双龍「なぁ、梓。俺らどっちと行きたい?」
梓「え、えぇと…隆と先に約束してたし、隆の方に…」
ミツヤ「うえぇい。かった~」
ドラケン「くっそ、うぜぇ…三ツ谷、。」
めっちゃ賑やかだなって思う
なんか、楽しい
梓「あはは、…ㅋㅋㅋㅋ」
久しぶりに声を出して笑った
梓他「…………」
え、なに、めっちゃみんなこっち見てる、。え、怖…
マイキー「あずって、笑うとかわいーね。」
梓「え、?…な、なんのことですか?」
ドラケン「…さ、マイキーも起きたし行くかぁ。」
ミツヤ「そーだな。」
梓「え、え?」
3人はそそくさと会計に向かってしまった
え、なんだったんだ、?…
俺はよくわからなくて会計を済ませた3人に自分の珈琲代を渡した
三ツ谷宅_
ルナ「あ、梓!」
マナ「梓!」
梓「おー、、ルナマナ、元気だったか~?」
ルナマナ「元気ぃ!」
梓「まぁ、隆兄ちゃん居るから元気かぁ…」
なんだかここに来ると心が優しくなる気がする
末っ子の俺としては年下の子が甘えてきてくれるなんて有り得ない事だったからめっちゃ嬉しいし
何より隆の飯うまい
あ、何気に俺高一だからね。隆のことは呼び捨て~
抗争とか喧嘩する時は隊長だけど
まーそんなことはいいんだよ
とりあえず俺に抱きついてるこの二人が可愛い
可愛すぎる
ルナ「梓いい匂い。美人だし好き」
マナ「マナも。」
梓「俺美人かぁ?」
ミツヤ「美人だろ~」
梓「え、まじ?隆まで言う?」
ミツヤ「だって、美人だろ。お前。」
梓「えぇ、わからん」
ミツヤ「俺はお前の顔好き~」
梓「…ふーん、そっかぁ。」
ルナマナ「あ、もうご飯できるよ!梓隣で食べてね!」
梓「お、おう。」
ミツヤ「あー、、今日はダメだ~今日は兄ちゃんが梓の隣な~」
梓「え?隆が?」
ミツヤ「おう。不満か?」
梓「え、あ、いや、そういう事じゃないけど…」
ミツヤ「ならいいだろ~」
梓「あぁ、うん。」
ミツヤ「ルナ~マナ~飯運んで~」
ルナマナ「はぁい!」
え、まってまじで美味そう。
これ中学生クオリティじゃねぇよなぁ…
あーめっちゃいい匂いする…
ミツヤ「あ、こらッ…マナ、零したらすぐ言えよッ…」
マナ「ごめんなさぁい、。」
ルナ「ん、美味しぃ…お兄ちゃんオカワリ~」
ミツヤ「お、食うの早くなったな。」
梓「……はぁ、尊…」
あ、思ったことが口から出てた
この兄弟はなんて尊いんだろうか
ずっとこんな幸せな日が続けばいいのに
そう思っていた
それは唐突だった
万次郎と堅、圭介と千冬、隆と八戒達とツーリングに出かけた時の事だった
マイキー「ねぇ、あずんち行きたい!俺!」
梓「え。」
万次郎が爆弾発言をした
え、俺の家?俺の…家?
え、まって、俺引っ越したけど前の家からなんも持ってきてなくね☆
ってことに今気づいた
梓「あー、いつ来るんすか…」
マイキー「今日!今日行きたいッ!」
梓「えッ…」
いやいやいやいや今日はダメだ
絶対ダメ
荷物を取りに行く以前に、行ったとしてあの兄貴達がいたら返してもらえるわけがねぇ
梓「あー、、今日は、無理っす…」
マイキー「えーなんでぇ、。」
梓「あー、、えっと、、」
ドラケン「おい、マイキー、幾らなんでも急すぎだろ、。」
ミツヤ「ほんとだよ、、梓の都合も考えてやれ」
わー、、まじ好きです…兄貴肌2人組…
チフユ「じゃ、、じゃあ明日とかどうすか?俺も行きたいんすけど」
おー、俺の可愛い千冬もやってくれたなぁ
ハッカイ「俺も行きたい…」
んんんん八戒もかよおおお
あ、、やべぇ、緊急事態すぎてめっちゃキャラ崩壊した
でもこのままバイクでいって最低限の物持って帰りゃあ行けんじゃね、?明日
いや、どうせ取りに行くし今日兄貴他違いないことを願って行くか
梓「あー、、明日ならいいよ…」
チフユ「まじすか!?なら、明日場地さん連れてお邪魔します!」
バジ「ペヤング持ってこーぜ、千冬。」
チフユ「そうっすね!場地さん!」
ミツヤ「俺も八戒連れてくわ~」
ハッカイ「梓んちたのしみ」
ドラケン「俺もマイキー連れてくな。寝坊しなきゃ…」
マイキー「寝坊なんてしねぇよ!馬鹿にしてんのかけんちん!」
ドラケン「してねぇわ、。」
へぇ、、万次郎寝坊するんだぁ…
って事じゃなくて
荷物を取りに行かなきゃ
今郊外にいるから、、六本木まで…バイクぶっ飛ばして2時間はかかるな、。
しゃーねぇ、行くか
梓「ごめん、用事思い出したから帰る。」
ドラケン「ん?おぉ、気ぃつけろよ~」
マイキー「明日ねぇ、あず~!」
梓「ん~。」
俺は六本木まで単車を走らせた
大都会東京
そんな場所に位置する23区の内六本木は港区にある
夜でも明るい街中を不安になりながら走る
兄が家にいませんように
俺がいないことに気づいてませんように
俺の事なんて忘れてますように
自分で考えながら泣きたくなった
大好きだったはずの兄は俺の中で異常者になってしまっ た。
幼い頃からの洗脳は解け
兄たちがいかにおかしかったかが今なら理解できる
律儀に待っていた自分は偉いと思う
でももうあの人たちは兄じゃない
俺は梓で、ハイタニじゃないから
見覚えのあるコンシェルジュの前を通り部屋へ向かう
こんなタワーマンションにこんな餓鬼がいることがおかしいはずだが誰も気にしない
最上階へ着くと我が家が見えた
一応鍵を刺してみる
開いてないようでホッとした
鍵を開け、中へはいる
相変わらず生活感のない部屋だ
こんな部屋に住んでる割に俺ら3人はミニマリストだったから
自分の持ち物なんてリュックに入るほどしかなくて
でもなんだか寂しくなる時もあるから兄たちの服を少しずつ物色した
ついでに香水も頂いた
久しぶりの兄たちの香りは嫌でも落ち着いてしまう気がした
少し名残惜しさを感じながら部屋を出ようと廊下へ向かう
このくそ長い廊下を歩くことはもう無くなる
梓「なんだかんだ、寂しいもんだな…」
少し口に出た本音は空虚の中に消えた
梓「竜兄、蘭兄…じゃあね、。」
俺は戸締りをして家を出た
見慣れたコンシェルジュの顔を見てもうここに来ることは無いのだと寂しさを感じたけど、自由になる為だと割り切ってバイクを走らせた
【…今の、梓じゃねぇ、?】
【あいつ、あんな荷物でどこ行くのかな…兄ちゃん】
【さぁ?…でもやっと見つけたんだから手元に戻さねぇとなあ…竜胆ぉ?】
【うん、当たり前だよ、兄ちゃん。】
待ってろよ。梓、兄ちゃん達が迎えに行くからな。_
コメント
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にゃにゃにゃにゃのおおおぉぉぉぉぉ三ツ谷くんそんな事言っちゃったら男でも惚れちゃうわよおおお!?!?!?!?
え、続きくそ楽しみ
灰谷兄弟好きだからいいわ~続き楽しみにしてます!!!!!