「失恋さん」

二人は、 弥生と一緒に ノートを見た。

○月△△日 今日も彼はかっこいい。 だけど、加藤が邪魔💢 何楽しそうにしてんの？ 腹立つ。

○月△△日 毎日加藤が隣にいる。 あ～ウザイ。 こうなったら、 加藤に痛い目見せてやる。

○月△△日 加藤をいじめて 加藤が彼と少しいるのが、 減ったけど、 まだ腹が立つ。

○月△△日 今日、加藤が彼に 告白してんの見ちゃった。 その場で、返事はなかった。 後日、靴箱に赤い手紙を 入れるんだって もし、赤い手紙に OKと書かれてたら…

○月△△日 やばいっ、 殺ってしまった。 靴箱から手紙をとるの 見られて、2－B教室の 窓から一旦捨てようと してた。 けど、揉み合いになって 加藤を窓から…… 私は悪くないっ！悪くない 悪くない悪くない

○月△△日 恐る恐る学校にくると、 やっぱり警察官がいた。 けど、担任は、 加藤が事故死したと告げた。 まだバレてない。

○月△△日 あれから何日かたったが、 捕まる気配がない。 たが、あの手紙を 無闇に捨てられない。 彼は、今日も静かだった。 加藤もいなくなったし、 いまがチャンスかも

○月△△日 彼の靴箱に赤い手紙を 入れて、教室で待った。 けど、来なかった。

○月△△日 学校で加藤の霊が 出たらしい あった人いわく、 「手紙を探して」って 今更どうでもいい情報だ。 幽霊なんてバカバカしい。 今日も赤い手紙を 入れたけど、彼は来ない。

ペラッ

バサッ

ノートのページを めくった際に、 何かが落ちた。

プルルルルッ！

電話の音が鳴り響く。

ダッダッダッダッ

弥生は、 赤い手紙をスカートの ポケットに入れて、 二人の後を追った。

～3階階段～

ダッダッダッ！！

弥生は、 階段を駆け上がった。

～２－B教室～

教室のドアが開いており、 中に男性が 窓の方にいた。

翔太は、 開いている窓の方に 歩いていく。

ガシッ！

翔太の腕をつかみ、 引っ張るが、 ピクリともしない。

ズルッズルッ

逆に引きずられる。

弥生は、 翔太の正面に立ち、 構えた。

そして…。

翔太の方に突進した。

ドンっ！

バタンっ！！

翔太と弥生が一緒に倒れた。

晶が翔太の腕を 自分の首にかけて 教室に外に出た。

続けて、 弥生が出ようとした。

その時だった。

バタンッ！！

ガタッガタッ！

後ろから気配が し始めた。

ガシッ！！

ズルッズルっ！！

弥生は、 強制的に窓側へ 連れていかれる。

シ

ン

デ

ヤ

ル

ピカッ！

突如、 弥生のスカート ポケットから光がもれた。