僕は空が好きだ
例えば昼の空でも
澄んだ綺麗な空だったり
雲が1つもない空
飛行機雲がある空がある
でも特に好きなのは
太陽が消えていく黄昏時の空
クリーム色の青空と薄い雲の向こうにある太陽のとき
雲1つなく夕日が力強く輝くとき
雲が夕日に輝いて淡い紫に染まるとき
毎日、同じじゃない空が僕は好きだ
彼女
君はいつも空を見てるね
そう言って話しかける君は
僕
うわ!
彼女
あ、ごめん
彼女
びっくりさせちゃったね
今まで出会った誰よりも
綺麗で
彼女
空好きなの?
僕
あ、うん…
彼女
私も好きだよ
彼女
ねぇ、夜の空は好き?
どこか、なぜか、君は
月みたいな人だなって
思ってしまった
僕
え…あ…
彼女
…
彼女
好きになってみるといいよ
僕は夜の空は好きになれない
だって月があって
星があって
雲があってないかだけだから
だけど君と出会ってから僕は好きになったよ
夜の空にも月が大きいとき小さいとき
明るいとき暗いときがあって
星も東京より少し離れた田舎の方がよく見える
僕
僕が夜の空を好きになれたのは君のお陰だ
だから僕が君に告白するなら きっと、僕は
僕
君は僕にとって月みたいな人だ
なんて、遠回しにでも好きと伝えるんだろう
でも、無理みたいだな
君の隣にはもう既に太陽がいて
君は幸せそうに笑っている
そんな君に告白したら困るよね
きっと君は心優しいから僕のために泣いてくれるんだろう?
僕
そしたら僕は君にとって"雨"で
僕
僕は君の太陽になりたかったんだけどな…
僕
君が泣くなら言う必要なんて無い
ああ、せっかく好きになれたのにな
どうせなら、告白して振られたかったな
僕
太陽と月に雨なんていらないよな
きっと雨も誰かの為に泣いてんだ
僕
今だけ僕の気持ちに同調してよ
雨と涙が見分けつかないぐらいにさ
そしたらバレないから
この気持ちにまだ踏ん切りつけられてないこと
僕
どうせならかっこよく踏ん切りつけたいんだ
僕
僕は男だから…
僕
僕
…俺は……もう…大嫌い…、になるから…
僕
もうちょっとだけ
僕
もうちょっとだけ