ここは病室。
母
父
母
母
父
しかし、
ベッドに横たわる少女は
か細く息をするだけ。
意識不明の重体で、
生きているのが不思議なくらいだと
医者は言っていた。
正弥
母
正弥
正弥
父
父
父
正弥
ベッドに駆け寄り
か細く息をしている
最愛の人の姿を見て
正弥は涙を零す。
正弥
正弥
その言葉に
父親はゆっくりと首を横に振った。
正弥
父
父
正弥
父
父
正弥
父
父
父
母
父
父
正弥
父
父
父
父
父
正弥
父
父
父
だが、現状は厳しそうだった。
母
母
母
父親はわっと泣き出した母親の肩を抱いて、
正弥を残し病室を後にする。
正弥
正弥
声をかけた瞬間、
薄っすらとひなが目を開ける。
ひな
正弥
ゆっくりとひなは手を伸ばし、
正弥の腕を掴む。
ひな
正弥
ひな
ひな
その声はあまりにも弱弱しく、
廊下まで届かないことだろう。
正弥
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
正弥
正弥
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
ひな
正弥
ひな
ひな
ひな
正弥
正弥
正弥
ひな
正弥
正弥
腕を掴んでいた手から力が抜け、
ベッドに落ちる。
正弥
正弥
ひな
ひな
ひな
正弥
正弥
正弥
正弥
正弥
正弥
ひな
正弥
正弥
正弥
正弥
ひな
正弥
正弥
正弥
正弥
ひな
ひな
ひな
ひな
正弥
ひな
正弥
ひな
正弥
正弥
正弥
正弥はスマホを取り出し、
ひなに向けシャッターを切ると、
正弥は息絶えたひなの頬を優しく撫で、
そして、
冷たくなる唇に己の唇を重ねた。
それと同時に、
心電図モニターがアラームを鳴り響かせる。
母
父
両親が病室に飛び込んでくる。
遅れて医者や看護師もやってくるが、
成す術もなく彼女が息絶えた。
正弥
正弥は、
実に愛おしそうに
亡くなったひなの頭を撫でた。
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