横原悠毅
横原悠毅
横原だけど、たしかに横原だけど
俺を知らない横原がそこにいるんだと
胸が苦しい
影山拓也
少し頭に血が上って
そんな言葉を言ってしまっていた
横原悠毅
横原の目を見れない
俺、なに怒ってんだよ
影山拓也
横原は半年以上
この辛さを耐えてきたんだろ
影山拓也
横原悠毅
幸いにも異常は無かったため
すぐ帰れることになった
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原はずっと上の空で
そりゃあ知らない人と泊まるとか怖いよな、
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
大切な人って、
横原もそう思ってくれていたのだろうか
少し嬉しくなってしまった
影山拓也
横原悠毅
どう横原と話していたか忘れてしまった
影山拓也
横原悠毅
ほぼ会話もなく
夜になってしまった
どうすればいんだろうか
なにをして思い出すことができる、?
横原はこんな葛藤を半年以上していたんだろうか
あんなに弱い弱いと言うけど
横原は強いよ
俺は時間を巻き戻してやりたいぐらい、
こんなの思っても無駄か、
寝よ、
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
基俊介
影山拓也
基俊介
基俊介
基俊介
影山拓也
椿泰我
基俊介
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
先生
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
薄い光がさして目を覚ました
横原と、ああやって楽しみたかったな、
いや
なんで諦めてんだよ、
俺だって思い出したんだから
横原だってきっと思い出す
大丈夫
外はまだ薄暗かった
ここに居るのがどこか辛くて
散歩しに行くことにした
横原悠毅
あんまり寝れなかった気がする
どうすればいいのか分からなくて
寝れなかった
影山さんの方を見ると
横原悠毅
俺は勢いよく起き上がった
横原悠毅
俺に呆れて帰った?
どこ?
横原悠毅
部屋中探してもいなかった
靴を確認すると
横原悠毅
影山さんの靴がない
俺は勢いよく旅館を出た
横原悠毅
辺りはまだ薄暗くて
自我を失ったように
俺は影山さんを探していた
少し経っても
影山さんはいなかった
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
自分の心が空っぽになったように
影山さんを欲している
影山さんに会いたい
声を聞きたい
自分が自分じゃないように
心がぐしゃぐしゃになる
横原悠毅
気づかなかった
ここは俺が虐められていたところだ、
影山さんに気を取られて
気づかなかった
意識すると
あの頃がフラッシュバックしてくる
きもいんだよ
俺は弱くて
こっから落とす?
ごめん、
そういって俺を虐めることに参加した友達だった人
誰だって俺が嫌いで
気持ち悪がる
俺は弱いから
弱そうに見えるし反抗しないようにみえるって
いつかも言われた
中学校だって
直接なことはされなかったものの
ヒソヒソと話す人達
俺のことを指さして笑ったり
横原悠毅
膝から崩れ落ちてしまった
なんでこんなに思い出すの
器用に忘れてたじゃん
毎日いなくなりたいと願ってたけど
あんなに酷いことをされても
ここまで生きれてる
そうだよ、
俺、生きれてるよ
ここで水をかけられた時だって、
自分で拭いて、
横原悠毅
横原悠毅
誰かに、拭いてもらった、
こうやって蹲っていたら
声をかけられて、
?
?
そうだ、
同い年ぐらいの子に助けてもらった
笑いかけてくれて
みんな嫌うのにあの子だけ
普通のように接してくれた
拭いてくれて、
名前を、教えてくれた、
えっと、なんて名前だっけ、
横原悠毅
横原悠毅
?
横原悠毅
花火、?
そうだ、誰かと見た
誰だっけ
横原悠毅
同じ気持ちになったんだ、
だから同じ人、
俺が、名前を教えて、
苗字だけ言ったのに
すぐ苗字で呼んでくれた
横原!
横原悠毅
俺のことを横原って呼ぶ人って
影山拓也
あ、そうだ
大切な人
忘れちゃいけない人
俺を救ってくれた人で
この人のおかげでここまで生きれてるんだ
辛い時、いつだって
この人を思い出して
休まず行けたら勝ち!
その言葉を思い出して
俺は生き抜いてきた
そしてこの人を俺は
影山さんなんかじゃなく
横原悠毅
そう呼んでいた
影山拓也
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
影山くんは大きく目を開いて
俺を抱きしめた
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
そうして影山くんは身体を離して
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
影山くんは森に響く声で言った
影山拓也
影山拓也
俺は、声が出なかった
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山くんは目を見て話してくれている
涙が出そうになった
影山拓也
影山拓也
影山くんは目を逸らして
少し黙って
そしてまた目を合わせて言った
影山拓也
影山くん、
やっと、思い出してくれたんだ、
遅いよ影山くん笑
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
少しずつあの頃の話が出来てる
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
影山くんは顔を赤くしていた
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
影山くんは自分の頭を叩いていた
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
影山くんは焦ったように言った
影山拓也
影山拓也
影山くんの顔はどんどん赤くなる
一目惚れ、?
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
こんなに言われると
流石に照れる
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山くんはあの頃から変わっていない
すごく真面目で、
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
少し意地悪に言って見せた
こんなことを出来たのは影山くんのおかげだよ
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
影山くんはかしこまったように俺に言った
影山拓也
影山くんは律儀にお辞儀をして
手まで差し出した
初めて会った時だって
影山くんは蹲っている俺に手を差し伸べてくれた
あの頃より
大きくて男らしい手になっていた
横原悠毅
俺はあの頃のように手を握った
苦しい人生を救ってくれた人
あの頃の僕へ
自分の中の最大の幸せを手に入れたよ
5年後
台所から料理の音がする
横原悠毅
影山くんはもう起きていた
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
影山くんと同棲して早一年
大分この生活にも慣れてきた
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
影山くんのおかげで
虐められる前の元の性格を取り戻し
自分らしく生きれている
横原悠毅
影山拓也
影山くんは変わらず元気な人でいつも笑いかけてくれる
影山拓也
横原悠毅
影山拓也
キッチンからニヤニヤしながらこっちを見てくる影山くん
横原悠毅
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
そう言ってキッチンに行くと
一切クレープは作ってなかった
横原悠毅
影山拓也
そう言って抱きしめてきた
横原悠毅
影山拓也
影山拓也
横原悠毅
素直になることは苦手だけど
大分影山くんがフォローしてくれている気がする
影山拓也
横原悠毅
横原悠毅
影山拓也
俺らなりに
お互いを救ってる
大切な人で
好きな人
そして
救った人
END
コメント
2件
最高でした!お疲れ様です🙏🏻