叶わなくていいから願わせて

校舎裏の桜の木

ここはこさめの思い入れがある場所

校舎裏にあるこの桜の木は

昔からずっと変わらなくて

この季節になるといつも綺麗に咲いている

当時中学生だったあの人はこんなこさめのくだらない話を聞いてくれた

いつも通りひとりで居た時

ガサガサ

四方八方に散った桜の花びらが重なって足音がよく聞こえる

人が来るなんて珍しいなと思いながら話しかけられないように身を縮こませる

この子入ってくるんだ

鉢合わせとかしないといいけど...

顔も分からず名前も思い出せない

そんな人のことを今でもよく思い出す

ー別の日ー

また次の日も、そのまた次の日も

その子はここに来てこさめに話しかけた

でもどうしてだろう

いつも、少し待っていた自分がいた

今までだったらこんな考えさらさら無かっただろう

なんせ勝手に自己紹介してきただけだからって

今思えばこの人の事好きだったのかもしれない

今思い出しても少し顔が赤くなる程には

校舎裏の桜の木

俺はここで忘れられない時を過ごした

俺これからここに通うんだ✨✨

俺はどんな青春が過ごせるかな〜

そう思うともっと楽しみになってきた！

人...？

俯いてる...

嫌なことでもあったのかな

無くし物？

そう思い近づいてみた

それからも俺は春休みの間毎日その桜の木の下行った

それでもあの人は毎回桜の木にいて、

さくらさん

俺はそう呼んでいた

名前なんて絶対に思い出せない

顔だって雰囲気ぐらいしか覚えてないんだから

でも確かに教えてもらったことは分かる。

同じ高校に通っているということも

いつもこうだ...

思い出せそうなのに...

ご閲覧感謝です✨ 是非次回もご覧下さい！

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