角名倫太郎
な、なんで、ここにッ…!?

角名倫太郎
北さんッッ…!

北信介
…さっき反対の棟から屋上におる角名の姿が見えてな

北信介
屋上立ち入り禁止やから注意したろ思て来たんや

角名倫太郎
そ、そうなんですか…

北信介
お前らの会話、ちょっと聞こえてきたけど…角名、まだなんも飲まされてへんやろな?

角名倫太郎
は、はいッ、大丈夫ですッ…!

北信介
そうか、ほんならよかったわ

北信介
すまんな、角名。来るのが遅なってしもて…

角名倫太郎
い、いえ…!!

モブ子
ッ…あとちょっとだったのにッッ…!!!

モブ子
私たちの幸せの邪魔しないでよッッッ!!!!

北信介
幸せの邪魔やと?

北信介
お前の方が角名の幸せの邪魔しとると思うけどな

モブ子
はぁッ…!?

北信介
「私たちの幸せ」言うとるけど、お前が言う幸せは「私たち」やなくて「私」なんやないか?

モブ子
なわけッッ!!!

北信介
ほんなら、角名がいつお前んこと好き言うた?

モブ子
言ってないからこの惚れ薬で惚れさせようとしたの!!ちゃんと私はそこまで倫太郎くんのことを考えて行動してるの!!

北信介
惚れ薬で無理やり自分のこと惚れさせて、角名が本当に好きなわけでもないお前と無理やり付き合わせる…それのどこが角名のことを考えとんねん

モブ子
ッ……!!

北信介
ほんまに好きな相手ならまず一番に相手の幸せを考えるべきやろ

モブ子
ッなん、ッなの…!!

北信介
あ、それと小型カメラ、盗聴器、それとそれらを設置するために不法侵入もしたやろ?それからストーカー行為、これら全部犯罪やから

北信介
先生にこれ言ったら即退学やな

モブ子
はッ…!?むりむりッ!!

北信介
あ?何が無理やねんそんだけののとをお前はしたっちゅーことやろが

北信介
ほんじゃ、一緒に先生んとこ行こか…

角名倫太郎
ッ北さんッ…!

北信介
!なんや、どないしたん?

角名倫太郎
その人、届けに行ったら…ッ俺のところに戻ってきてくれませんかッ…?

北信介
え…、

角名倫太郎
それで、その…ッ、一緒にいてほしいですッ…

北信介
せやけど、もう昼休み終わるしそんな時間ないで?

角名倫太郎
ッ…そう、ですよね…ッ

北信介
!……

角名倫太郎
すみませッ…

北信介
今日だけ

角名倫太郎
えッ…?

北信介
今日だけなら、ええで

角名倫太郎
え、で、でも、授業サボることになりますけど…

北信介
せやから今日だけや、な?

角名倫太郎
ッはいッ…!!

北信介
ほんならここでちょお待っとけや

角名倫太郎
はい、!

北信介
ん、行くで

モブ子
ッ…くそッ…!!

角名倫太郎
……行った…

角名倫太郎
はぁぁッ…怖かったぁッ…

角名倫太郎
……しばらくは女の人に近づけそうにないなぁ…ッ、

角名倫太郎
…まさか、あの北さんが承諾するとは思わなかったな…

角名倫太郎
……嬉しい…

角名倫太郎
…はッ、!?

角名倫太郎
う、嬉しいってなんだよッ、!?

角名倫太郎
北さんと一緒にいれるのが嬉しいってこと…、?

角名倫太郎
ッそ、そんなのまるで俺が…北さんのこと好きみたいじゃんかッ…//

北信介
すまん、待たせたな

角名倫太郎
い、いえ…!

北信介
あの女のことについては俺は少ししか見てへんし、すぐに話は終わったんやけどな

北信介
その…ドア、壊してもうたやん?

角名倫太郎
あ…そういえば…

北信介
その話が長引いてん…

北信介
…めっちゃ怒られたわ、

角名倫太郎
…ふッ…w

角名倫太郎
北さんが怒られるなんて珍しいですね…w

北信介
普段は問題事起こさへんからな

角名倫太郎
…あの、北さん、

北信介
なんや

角名倫太郎
北さん…本当にいいんですか、?

北信介
授業サボるのがか?

角名倫太郎
はい、俺から言っておいてあれですが…もう北さん高3ですし、授業はサボらない方がいいんじゃ…

北信介
今日サボったくらいなら少し授業に遅れるだけや、その分は同級生に聞いたりして補える

北信介
せやから大丈夫や

角名倫太郎
そう、ですか…

北信介
それより角名、お前ほんとに大丈夫なんか?

角名倫太郎
…全員が全員、ああいう女じゃないってことは分かってます、けど…

角名倫太郎
…しばらくは、女の人と話したりできそうにないです…、

北信介
そうか、ほんなら先生にも言って、極力女の人と話さんでええようにしよか

北信介
それと、時々今日みたいなんが無かったか聞くつもりやから

角名倫太郎
は、はい…

北信介
…放課後、先生らから色々聞かれると思うけど、答えられそうか?

北信介
無理なんやったら俺から言うとくけど…

角名倫太郎
…いえ、大丈夫です

角名倫太郎
北さんにそこまで迷惑をかけるわけにはいきませんから…(作笑

北信介
………

北信介
迷惑なんかやないで

角名倫太郎
…お世辞なんていいです

北信介
俺はお世辞なんか言うタイプやない

角名倫太郎
(……確かに…)

北信介
これはただの、大切な後輩を守りたいと思う俺のエゴや

角名倫太郎
ッ…!!

角名倫太郎
なんでッ…なんでそんなに俺のことを思ってくれるんですかッ…?

北信介
…自分でもよう分からへんけど、大切な後輩やから…と思うで

北信介
大切な後輩が傷つくのを見過ごすのは性に合わへんし、お前には幸せになってほしいからか

角名倫太郎
ッ…あ、ありがとう…ございますッ…!///

角名倫太郎
(あー、やばい、顔熱っ…)

角名倫太郎
(なんなのまじで、そんな言い方されたら期待しちゃうじゃんっ…//)

その後、北さんは俺の気が済むまでずっと傍で寄り添ってくれていた
そして放課後に北さんが言っていた通り先生たちから話を聞かれ、その結果警察にも連絡することが決まった
それと女の人のことについても北さんが先生に言ってくれていたらしく、その話も少しした
あの女は親と先生と警察にガチ説教されたあと、もちろん退学処分となった
次の日には警察が家に来て家に隠されてある小型カメラ、盗聴器を全て回収してくれた
…けど、北さんが俺に尽くしてくれたという嬉しさでその気持ち悪さもかき消された
嫌でも分かりたくない、それでも恋をした俺にはその言葉の意味が分かってしまう
ライバルが2人いることはもう既に確定している、しかもその2人はあの宮侑と宮治
俺の人生の全てを捧げてもいいくらいに北さんのことを愛してやまないからだ
角名倫太郎
それまで待っててくださいね、北さん
