“アオ”が似合う君

これはnmmnです ご本人様とは関係ありません

苦手な方は見ないでください

転校することになったの

電話越しに聞こえる、細くて、小さくて、震えた声

きっと、泣いているんだろう

その声が、より一層俺を暗闇に突き落とした

もう、無理なのか.......

今日は金曜日

たった2週間

その間君とこうして話せるのは

あと、2回

たったそれだけ

その間、会いに行くこともできない俺に、できることなんか、もう、ない

そう、諦めかけた

その時だった

これが、君を救える最後のチャンスだ

もう、絶対に失敗は繰り返さない

何があっても守るんだ、救い出すんだ

そう誓って、君との通話を終えた

それから俺は、君を救う方法をひたすら考え続けた

逃げ出すタイミングは、君が家に一人になる時

来週作戦を伝えて、君にも荷造りとかしてもらう必要があるから

作戦決行は

再来週の金曜日

君の転校の前日の、親がいないわずか1時間の間

そのタイミングに俺が君を迎えに行って、そのまま逃げる

.....ところまでは考えた

でも.....

1番の問題はそのあとだ

母親が帰ってきて、君が居ないことに気付けば 真っ先に父親に連絡するだろう

そうなれば父親はまた君を探すはず

学校に連絡して、俺の家まで探しにくる なんてことも想定できてしまう

そうなれば、きっと逃げられない

そこまで分かっているのに、肝心の続きが全く思いつかない

頭を抱えてベッドに倒れ込む

転校の日まで

あと10日