Mântuitorul Marelui Păcătosー愛する彼らの為に

彼らはヒトではない。ヒトに化けたヒトナラザルモノだ。かく言う自分もそうなのだが。

でももとは全部人間だったのだ。ただ少し優しかっただけ。

ただ少し溜め込んだだけ。

ただ少し愛に飢えていただけ。

ただ少し大切にしすぎただけ。

たったそれだけで簡単に狂ってしまうのだから怖いものだ。

ヒトナラザルモノは本人の意思と関係なくどんどんヒトを傷つけていき、最期には自分の犯した罪を嘆きながら地獄に落ちる。

なんと可哀想なんだろう。

なんと残酷なんだろう。

心が優しければ優しいほどに悲しき運命を辿ることになるなんて。せめて、彼らに少しばかりの幸福が舞い降りるように。

幸せになってくれるように、僕はずっと願っている。