すち
みこちゃん、口開けて?
みこと
う…。
すち
ごめんね、辛いだろうけど…吐いた方が楽になれると思うから…。
みこちゃんの口に手を突っ込んで喉奥を刺激する。
みこと
っ…お、えっ…。
手元のポリ袋にみこちゃんの吐瀉物が吐き出される。
みこと
すち、君…ごめん、なさい…。
すち
謝らなくていいよ。
みこと
でも…おれ、自己管理もできない…。処理もすち君にやらせて…。
すち
気にしなくていいんだって。オレがやりたくてやってるんだもん。ちょっと待っててね。
みこちゃんがストレスで嘔吐するようになった。みこちゃんの面倒を見ることにしたのはいいものの、自己評価が沈んでしまってる今、みこちゃんを元気づけるのは難しい…。みこちゃんの吐瀉物を処理しながらどうするかと考える。
ストレスで吐いちゃうならご飯食べても意味なさそうだしなぁ…。
すち
みこちゃーん?大丈夫?
みこと
…。
みこちゃんはベッドに横たわりながらボロボロ涙を溢している。
すち
みこちゃん…。
みこと
すち君…。
オレの名前を呼びながら手を伸ばすみこちゃん。その手を握り返すも、みこちゃんの表情は晴れない。
すち
みこちゃん、飲み物だけでも飲めない?少しでも水分取った方が…。
みこと
ん…。すち君が、飲ませてくれる…?
すち
わかった。ちょっと体起こすよ?
みこちゃんの上体を起こして、スポーツドリンクを飲ませようとするも、えずいて殆ど飲めない。
すち
…みこちゃん、ごめんね。
オレは自分でスポーツドリンクを口に含むと、みこちゃんと唇を重ねる。舌でみこちゃんの口を割り開いて、スポーツドリンクを流し込む。
みこと
んっ!?ふ、ゃ…。んぅ…。
飲みきれない分が少し溢れたけど、これで多少は飲んでくれたかな…。
みこと
はぅ…すち君…。
みこちゃんは顔を真っ赤にしてオレを見つめている。
すち
大丈夫そう?みこちゃん。吐きそうだったら遠慮しなくていいからね?
みこと
今は、大丈夫…なんや、けど…。…おれ、すち君からやったら、飲める、かも…。
それがみこちゃんの甘えなのか、それとも本心なのか。わからないけど、オレにしか出来ないことだ。
すち
うん、わかった。じゃあみこちゃんのストレスがなくなるまでとことん付き合うから…。オレに出来ることがあったらなんでも言って?とりあえず…もう一回水分取ろっか。
そう言ってオレは、もう一度みこちゃんと唇を重ねた。







