1話1話で完結する短い話集

この度、理玖はコロナ陽性となりました。なので、私が通っている学校の、私のクラスはオンラインになるらしい…

コロナの不安より、周りの目が怖かった。学校に行けるようになった時の不安の方が大きかった。不安を通り越して、もう恐怖…

ピロンッ

私はそのグルラを開いた。

れんがメッセージを取り消しました

一がメッセージを取り消しました。

〇〇がメッセージを取り消しました。

私は見ていられなくなって、グルラから出た。 その後も、ピロンピロンとLINEの通知音がなる。 私は消音モードにして、完全に音を無くした。

私はベットの上でうずくまる。 心臓がバクバクして止まらなかった。

怖い

ただその感情だけが、頭を体全体をめぐり、支配していく。

それ以外、何も考えられなかった。

たしかに、コロナの陽性者が自分のクラスから出たというのは、話題になりやすい。みんな興味を持つだろう。

だけど、それは苦痛でしかなかった。 不安を、恐怖を、あおってくるその話題が、グルラでなされているのを見るのは、精神的にキツく……

（心が）

押しつぶされそうで、苦しい…

もう、誰にも会いたくない。学校に行きたくない…怖い。

それでも、LINEではどんな内容が話されているのが気になってしまい、 ついグルラを開いた。

もう、会話はされていなかった。

私は、未読部分を読み進める…

やっぱり心臓が苦しくなった。 別に悪口とかが書いてあるわけではない。だけど…話題にされていること自体が、私のコロナにかかってしまったことへの申し訳なさを刺激する。

私はまたうずくまった。 もう何も気力が湧かなかった。