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nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 警察官パロ⚠️ 黄様若干翠様に嫌われ⚠️ 敬称に違いあり⚠️ パクリ禁止⚠️
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13,失われた笑顔
第六刑務州の朝は、夜とほとんど変わらない。
曇り硝子のような光が鉄格子を透かし、白と灰の境目をぼやかしている。
夏希は廊下を歩いていた。
いつもの見回り。
だが、足取りは昨日よりも軽い。
肩にのしかかっていた何かが、ほんの少しだけ緩んでいるようだった。
背後から声がした。
振り返ると、そこには亥留馬が立っていた。
白衣の上着を片手に、いつもの無骨な笑みを浮かべている。
夏希は眉を寄せた。
亥留馬は口元で笑った。
夏希は少し目を細めた。
皮肉か冗談か、分からない。
けれど、不思議と嫌な感じはしなかった。
亥留馬は軽い調子で言いながら、肩をすくめた。
夏希も、わずかに息を漏らして笑う。
そのやり取りに、どちらも一瞬だけ沈黙した。
静寂の中で、通路の蛍光灯が小さく唸る音がした。
夏希は、きょとんとしたように目を瞬かせた。
亥留馬は頷く。
夏希は苦笑した。
亥留馬の声は、不意に低くなった。
その言葉に、夏希は黙った。
しばらくして、小さく問う。
亥留馬はふっと笑った。
けれど、その笑顔には、どこか影が差していた。
亥留馬は壁にもたれ、遠い目をした。
夏希は、その横顔を黙って見つめた。
彼の頬に落ちる淡い光が、わずかに揺れている。
夏希は少しだけ視線を逸らし、それからぽつりと言った。
亥留馬は目を見開き、それから小さく笑った。
けれど、その笑顔の目はやはり笑っていなかった。
長い沈黙が落ちる。
夏希が問う。
亥留馬は少し俯いて、呟いた。
夏希の眉がわずかに動く。
その言葉には、警察時代の傷跡のような痛みが滲んでいた。
夏希は静かに言った。
亥留馬は驚いたように目を瞬かせた。
夏希の言葉が、静かに胸の奥に刺さっていく。
沈黙。
亥留馬の目に、僅かな光が戻る。
夏希は一歩、近づいた。
真っ直ぐにその瞳を見据える。
亥留馬は、息を詰まらせた。
目の奥が、微かに揺れる。
そして――観念したように、深く息を吐いた。
夏希は、わずかに笑う。
その笑顔は穏やかで、夜よりも柔らかかった。
その声には、長く閉ざしていた扉を開くような気配があった。
夏希は頷き、真剣な眼差しでその言葉を待つ。
廊下の奥から、冷たい風が吹き抜けた。
遠くで鉄扉が鳴る。
夜と朝の境目、時が静かに流れていく。
やがて、亥留馬は小さく笑った。
その笑みは、ほんの少しだけ――“人間の温度”を取り戻していた。
そして、ゆっくりと語り出した。
まだ誰にも知られていない――“亥留馬の罪”の物語を。
13・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡140
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コメント
3件
バチくそ気になるんですけど〜!? いるまくんの罪ってなんだ…??