その日は季節のわりに 空気が冷え込んでいて
ブランケットを羽織り リョータの部屋で のんびりと過ごしていた
リョータ
ショータ
ショータ
ショータ
リョータ
リョータ
ショータ
ショータ
リョータ
リョータ
ショータ
そんな他愛のない会話を していた
──次の瞬間だった
ドォォォン!!
ショータ
リョータ
リョータ
窓の外を見ると 遠くの方で煙が上がっていた
ちらちらと炎も見える
リョータ
リョータ
リョータ
隣国 つまり…俺の母国が…?
ショータ
脳裏に、あの時の記憶が
嫌なほど鮮明に 浮かび上がってくる
タツヤ
ショータ
このころは まだ”友達”だったタツヤが 遠くに見えて
瓦礫を避けながら お互い駆け寄る
ショータ
タツヤ
タツヤ
ショータ
ショータ
ガッシャーン!!
ショータ
タツヤ
タツヤ
無我夢中で 轟音の中を走り抜けた
人の悲鳴も何度も聞こえた 無視するしかなかった
気づいたら俺たちは生き延びていて 戦争は終わってて
俺たちは人質代わりに ”姫”と”執事”として 敵国に飛ばされたんだ──
リョータ
リョータ
ショータ
ショータ
リョータ
リョータ
強く、正面から抱きしめられて
リョータの体温が じんわりと伝わってくる
ショータ
ショータ
ショータ
リョータ
リョータ
ショータ
ショータ
ゴンゴンゴンッ!
ショータ
ドアを乱暴に叩く音
リョータ
リョータ
リョータの腕に より一層力がこもる
リョータ
リョータ
ショータ
リョータ
衛兵
衛兵
ショータ
衛兵
ショータ
ショータ
衛兵
衛兵
馬鹿な俺は そこでようやく気が付いた
今、俺の母国とこの国で 戦争が始まった
条約破棄 …つまり
人質代わりの俺は 死ななくてはいけないのだと
ショータ
ショータ
ショータ
リョータ
リョータ
衛兵
衛兵
衛兵
衛兵
衛兵
衛兵
ショータ
ショータ
衛兵
衛兵
リョータ
衛兵
衛兵
リョータ
リョータを見た
瞳が揺れ動いている きっと決断しようとしてくれている
一緒に、殺されようと
ショータ
リョータを巻き込んじゃいけない
ショータ
リョータ
ショータ
リョータ
俺はもうショータじゃない
最後は姫として 死ななければ
ショータ
何度も使ってきた高い声 もう、使うのもあと数回
この部屋に来るのは きっともう最後
ショータ
ショータ
ショータ
リョータ
リョータは絶句していた
ショータ
ショータ
ショータ
ショータ
ショータ
ショータ
腕を掴まれ部屋を出た
最後にリョータと目が合って
ショータ
と、声に出さずに 口を動かした
その日の夜
ヒカル
ヒカル
ヒカル
リョータ
リョータ
ヒカル
ヒカル
リョータ
リョータ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
そう尋ねてきたヒカルは 目元を真っ赤にしていた
リョータ
ヒカル
リョータ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
リョータ
俺は部屋のドアを閉めた
リョータ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
ヒカル
リョータ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
リョータ
リョータ
リョータ
リョータ
ヒカル
ヒカル
ヒカル
リョータ
頬に触れると 確かに指先が濡れた
リョータ
リョータ
ヒカル
ヒカル
リョータ
リョータ
最後の他人行儀なお別れの言葉と 口パクの”愛してた”が
頭の中で 何度も再生されていた
あずさ
あずさ
あずさ
あずさ
あずさ
あずさ
あずさ
コメント
40件
泣きたいけど親の前だから泣けない😭
涙腺が増殖してびっしょびしょです。 どうしましょ。 どうか再会して、、、😭😭 更新ありがとうございます! 続き楽しみにしてます!
めちゃめちゃ号泣しました😭また展開が読めなくて次の話も楽しみです😭😭💕