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コメント
5件
桃くんが幻覚をみてるだけって信じるよ、、? 別の誰かとの記憶がたまたま重なってるとかだよねきっと、、
めっっっっっちゃおもいタヒぬ まじでエエエエエエエエエエ
rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
rara🎼
rara🎼
rara🎼
第34話『影の声』
朝、ようやく雨が上がった。
湿った風が窓から流れ込み、カーテンを揺らしている。
けれどらんの心の中には、昨日のざらついた映像がまだこびりついていた。
らん
らん
頭の奥に残る鈍痛は、眠りでさえ拭えなかった。
ソファに腰をかけ、何もせずぼんやりと外を見つめる。
そんなとき、ドアがノックされた。
いるま
いるまの声だ。
らん
返事をすると、仕事から戻ったのか、いるまが顔を出す。
手にはコンビニの袋。
いるま
いるま
らんは曖昧に笑みを作り、受け取った。
だが、弁当を机に置いた瞬間、再び――頭に雑音が走った。
ザザ……ザザッ……。
目の前のいるまの姿が、ぐにゃりと歪む。
声だけが鮮明に響いた。
いるま?
らん
いるまの口は動いていない。
だが、耳の奥に直接流れ込むようなその声は、確かにいるまのものだった。
いるま?
いるま?
ノイズ混じりの低い声に、らんの胸が冷たく締めつけられる。
額から汗がにじみ、手が震えた。
らん
視線を上げると、そこには心配そうにらんを覗き込む“本物のいるま”がいた。
いるま
いるま
らんは慌てて目をそらし、首を振った。
らん
らん
声が掠れてうまく出ない。
いるまはしばらく訝しげに見ていたが、それ以上は追及しなかった。
午後、今度はなつが部屋を訪れた。
なつ
いるま
いるま
なつ
いるま
いるまとそんな軽口を叩きながら、なつはらんに、差し入れを投げる。
なつ
らん
らんは慌ててそれを受け取る。
なつ
なつ
らん
柔らかい声。
安心できるはずの響き。
だが次の瞬間、またノイズが走った。
なつ?
なつ?
目の前のなつの姿が、黒い影に溶けていく。
浮かび上がったのは、同じ顔なのに、冷たく笑う“なつの幻影”。
なつ?
らん
らんは耳を塞ぐ。
けれど声は頭の中から響いて止まない。
なつ?
なつ?
らん
らん
叫んだ瞬間、現実のなつが驚いた顔をした。
なつ
はっとして息を呑む。
幻影はすでに消え、目の前には本物のなつしかいない。
らん
らん
らんは苦笑いで誤魔化した。
なつは困惑した表情を浮かべながらも、それ以上は問い詰めなかった。
夜。
ベッドに横たわっても、幻影の声は耳に残っていた。
いるま?
なつ?
暗闇の中で、またもう一人の自分が現れる。
いるまやなつの姿をまとったまま、ゆっくりと近づいてくる。
らん?
らん
らん
らん?
らん?
らんは頭を抱え、必死に目を閉じた。
だが暗闇の中でも、幻の姿は消えなかった。
らん?
らん?
もう一人の声は冷たく、雨よりも重くのしかかった。
夜更け。
ようやくらんは浅い眠りに落ちた。
だが夢の底で、あの声はまだ囁いていた。
らん?
第34話・了
rara🎼
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rara🎼
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡350
rara🎼
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