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日も落ちるのが近づいてきて、夕日がオレンジ色から赤になってきた

俺とたっつんは横並びで歩いている

俯いてゆっくり歩く俺に、たっつんは笑って話しかけてきた

たっつん

そんなにしょぼくれるなよー

たっつん

言うのが遅かったのは謝るから…

シヴァ

泣きやめるかよ…あんな話されて…

シヴァ

約束……したのに…

ある日にした約束を思い出す

あの日もこんな真っ赤な夕日の日だった

たっつん

おーい!早くこっち来いよ!

初めてあの場所に来た日

日常が日常のまま過ぎて行き続けると思っていた日

シヴァ

待てってば〜!走るの速すぎるって!

たっつん

ほらほら〜こっちこっち!

たっつんが近づいて俺の手を取る

その手は優しくて暖かかった

たっつん

着いたぞ!ここだ!

シヴァ

やっと着いたぁ〜…

たっつん

顔上げて見てみろよ

シヴァ

んー…?

そこには今までに見たことないぐらい綺麗な景色が広がっていた

シヴァ

すっっげぇ……

すぐそこにある海がキラキラ輝いていた

ただただ心地が良かった

たっつん

な、いいとこだろ!

シヴァ

学校裏にこんなところあるなんて知らなかった…

たっつん

シヴァさんにしか言ってないからここは俺とシヴァさんだけの場所やな!

たっつん

んーと…シヴァさんと知り合ってからもう3年ぐらい?

シヴァ

もうそんなたつのか!早いなぁ

たっつん

中学生での夏はこれで最後だけどさ

たっつん

来年も再来年もその次も

たっつん

俺ら、ずっと一緒にいような!

シヴァ

何言ってんだよ

シヴァ

そんなの当たり前だろ!

たっつん

ハハ、約束だからな!

所詮約束は約束でしかないと気付かされた気がした

守りきれる約束なんて数える程度しかないなんてことももとから分かっているのに

俺たちは守りきれると思っていた

日常が日常のまま続いてくれるのは奇跡なんだと

たっつんの余命を聞いて思った

たっつん

約束、かぁ…

たっつん

懐かしいな

たっつん

俺のせいで…守れなくなってごめん

シヴァ

違う……

シヴァ

違う…謝って欲しいんじゃない…

たっつん

シヴァ

もう…分かんないんだよ…

シヴァ

俺は……もう分からない…

シヴァ

何をするべきなのか…どうすればいいのかが…

シヴァ

支えてあげたいのに…俺がこんなんだから……

たっつん

分かった

たっつん

じゃあさ、俺の頼みを聞いてよ

シヴァ

…なに…?

たっつん

俺との思い出を

たっつん

死ぬまでにめっっちゃ作ってくれ

たっつん

俺はシヴァさんに笑っててほしい…

たっつん

1個でも多くシヴァさんの笑顔を見てたい

たっつん

俺が死んでも…いつまでも笑ってられるような

たっつん

そんな思い出をさ、作ってほしい

シヴァ

…分かった

シヴァ

俺にしかできないことだ

シヴァ

任せてくれ…!!

止まらない涙を流したまま

全力で笑った

たっつん

それでこそシヴァさんや!

限られた時間で作ってみせる

"離れたって消えない何か"を必ず見つける

そう誓った

シヴァ

はぁ…っはぁ…っ

シヴァ

どこだよここ…

ぐねぐねした変な空間に長い事いる

走り疲れた…早く出たい

シヴァ

ん…?あ、あれは…!

走り続けているうちに、見覚えのある背中を見つけた

シヴァ

たっつん!!

俺が呼びかけるとたっつんらしき人物は振り向いた

振り向いたが、ぐねぐねした何かと一緒にそっと消えた

シヴァ

はぁ…!?ホントなんなんだよここ…!

シヴァ

次は…なんだあれ…

そこには2人の人がいた

片方は俺っぽくて

もう片方はたっつんみたいだった

シヴァ

俺とたっつんの…思い出…?

一緒に過ごした時の記憶、遊んだ思い出

ふざけあった日々、喧嘩した日

いろいろな思い出が流れていた

それが次々と消えてゆく

俺は怖かった

シヴァ

待って…!消えるなよ…!!

俺の想いは届かず、次々に消えていく俺とたっつんの思い出のビジョン

頭の中には確かに残っているが、不安でたまらなかった

シヴァ

消えるなよ…消えるな…!

シヴァ

消えるな消えるな消えるな消えるな…!___

シヴァ

消えるなぁぁ!!!

シヴァ

はぇっ…!?

シヴァ

なんだ……夢か

シヴァ

10時に寝てからまだ1時間しか経ってない…

本当に変な夢だった

たっつんの余命を知ってから不安になっているんだろう

俺が支えるって…思い出作るって決めたのに…

シヴァ

落ち着け…俺…

シヴァ

ん…?たっつんから…こんな時間になんだ…?

たっつん

シヴァさ〜ん

シヴァ

こんな時間にどうしたの

たっつん

いやさ、シヴァさん眠れてないだろうなって思って

たっつん

ああいうのずっと気にするタイプだから

シヴァ

なんでバレてんの…?

たっつん

俺たちの付き合いもう5年だぞ

たっつん

すぐ分かるっつーの

たっつん

んで、大丈夫そう?

シヴァ

さっき変な夢見たけど落ち着いた

たっつん

やっぱ不安から来てるんやろな

たっつん

まぁ、ゆっくり寝なよ

たっつん

アレだったらいつでも連絡していいからね

シヴァ

うん、ありがとう

シヴァ

いつもごめん

たっつん

謝らんでいいよ

たっつん

俺だっていつも助けられてるから

たっつん

んじゃ、おやすみ

シヴァ

おやすみ

シヴァ

ハハ…ホント、助けられてばっかだな…俺

シヴァ

なんか落ち着けたし…寝るか…

からむーちょ

うーん終わり方下手かよ!!

からむーちょ

やっぱいつになってもストーリー作るのはむずいですわ…

からむーちょ

そしてよ!!

からむーちょ

本当に前回めちゃくちゃハートありがとうございます!!😭😭

からむーちょ

モチベあがるしホントに助かってます!!

からむーちょ

ありがとう!!!

からむーちょ

これからもがんばるぞー!

からむーちょ

それじゃまたね!

夕日が照らすひと夏の恋

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671

コメント

10

ユーザー

すごい

ユーザー

シヴァさんにしか叶えれないたっつんさんからの頼みいいね👍 たっつんさん察せるのすげぇ✨ 今回も感動がめっちゃあった! 続き楽しみにしてます!

ユーザー

うわぁぁぁ😭シヴァさん"" たっつんいい人すぎる😭 たくさん思い出作ってね""""😭😭 作らなかったらお母さんなくぞ(おか、お母さん!?) モチベ上がって良かったです!!これからも欲しい時言ってください✨✨

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