テラーノベル
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今日も、食事の時間が来た。 長いテーブル。 いつもと同じ配置。 いつもと同じ空気。
ナイトメアは、隣に座っているクロスを一瞬だけ見た。
——今しかない。 誰にも悟られないように、 ほんの少し、距離を詰める。 そして。
・・・ーーー・・・ 背中を、リズムよく叩く。 弱く。 偶然を装って。 ちょっかいの範囲で。
クロス
キラー
クロス
ナイトメア
周囲は、誰も気に留めない。 ——ただの、いつものやり取り。
ドリームもそれを見ていた
ドリーム
ナイトメアが、外で誰かと触れ合うこと。 それ自体が、久しぶりだったから。 矢は、向けられなかった。
ナイトメア
だが。 クロスだけは、 背中に残った感覚を、忘れなかった。 ・・・ーーー・・・ 一瞬、箸が止まる。 ——これ。
心臓が、嫌な音を立てた。 クロスの脳内ですべてがつながる 皿を落とした日。 意味のない咳。 壁に残っていた、微かな痕。
そして—— 今日の、このリズム。
——SOS。 誰にも聞こえない声で、 必死に出され続けていた合図。
クロス
クロスは、わざと—— ガシャン。 皿を落とした。
キラー
ホラー
周囲がざわつく。
クロス
クロス
その瞬間、 クロスはナイトメアの方を見なかった。 ——見られない。
見たら、全部、顔に出てしまう。
だが、 ナイトメアは、わかっていた。
伝わった。
ほんの一瞬、 闇の奥で、視線が揺れた。 ——やっと。
ドリームは、その様子を見ていた。 何かが、 少しだけ、おかしい。
クロスの反応
皿を落としたときのナイトメアの反応
ドリーム
違和感が、 胸の奥で、微かに鳴る。 だがドリームは、 それを押し殺す。
ドリーム
だって
みんなの前ではちゃんとナイトメアだ。
ちゃんと話す。 ちゃんと座る。 ちゃんと笑っている
その裏で—— 何が起きているかなんて。
誰も、 考えようとしなかった。
クロスは俯いたまま、唇を噛む。 ——知ってしまった。
仲のいい兄弟の裏側。 誰にも見せない檻。 助けを呼ぶ声。
クロスは次、どうすべきか考えていた。
気づいた以上、 もう、知らなかったふりはできない。
ナイトメアは、 何も言わず、 静かに座っている。
——まだ、助けは来ない。
だが、気づいた者は、確かにいた。
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