冬乃
冬乃
夏樹
夏樹
夏樹
冬乃
ちらっと見えた八重歯と、クシャッと崩れるその笑顔に
ふと、手紙の内容を思い出した。
きっとあなたは未来の私のようにまた夏樹を好きになる。
そんなわけ、そんなわけがない
だけどそれは
そうなる事が決まってるかのように
運命かのように
私は心を奪われた
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
冬乃
冬乃
冬乃
冬乃
冬乃
焦ってペラペラと口が動いた
どうしよう、目を見れない
絶対今顔赤いもん
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
夏樹
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
夏樹
冬乃
夏樹
夏樹
冬乃
夏樹
あ、ほんとだ
話してみたら明るいし、よく笑う
もっと話したい
早く放課後にならないかな
春奈
春奈
秋斗
冬乃
夏樹
夏樹
夏樹
春奈
春奈
秋斗
冬乃
冬乃
春奈
春奈
春奈
コミュ力が高い春ちゃんは友達の友達は友達というタイプで
どっか行ったと思ったらすぐに人を連れてくる
私の1番の親友だ
夏樹
夏樹
夏樹
冬乃
秋斗
秋斗
春奈
春奈
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
名前を呼ばれた時
不覚にもドキッとした
あんなに優しそうな笑顔で笑われたら誰だってドキッとするわ!
秋斗
春奈
冬乃
私はカバンに入れた手紙の続きが気になった
3人は並んで話している
その隙に読みかけの1枚を取り出して
急いで読んだ
確かこの日は4人で帰った日だったよね
春ちゃんは夏樹のことが知りたくて
かく言う私も夏樹のことを知りたくて
広島のどこから来たとか
なんで今の時期に転校してきたのかとか
デリカシーのない質問をしてしまった
そのせいで夏樹を困らせてしまった
彼には答えられない質問だったのに
あきぽんがすぐに仲裁に入ったからその場は丸く収まった
その後は、みんなでアイス買って食べながら帰った
これを読んでいるあなたなら分かるでしょ
これは絶対に間違ってた行動なの
あなたがあの行動をしなくても
春ちゃんは夏樹を知りたくて質問攻めしちゃうと思う
止めてあげて
夏樹はまだ、心の傷が癒えてない頃なの
秋斗
冬乃
あきぽんが後ろから手紙を覗き込んできた
私は手紙を読むのをすぐにやめて、かばんに突っ込んだ
冬乃
秋斗
冬乃
冬乃
秋斗
秋斗
え!
まさか、もう日記の出来事が…
そう思って私は前にいる2人を見つめた
春奈
夏樹
春奈
夏樹
春奈
夏樹
春奈
夏樹
夏樹
冬乃
春奈
冬乃
冬乃
春奈
夏樹
冬乃
私はみんなの先頭に行って歩き始めた
斜め後ろにいる相良くんが私に歩幅を合わせて
私の隣に来た
夏樹
冬乃
冬乃
冬乃
冬乃
夏樹
冬乃
夏樹
な、なんだって?
名前って…もしかして
冬乃
夏樹
夏樹と呼ばれた男の子はふっと笑った
私はその瞬間
漫画でよくあるハートの矢が心臓に
ずっきゅーーんと刺された
冬乃
夏樹
冬乃
夏樹
冬乃
冬乃
秋斗
冬乃
冬乃
春奈
春奈
冬乃
秋斗
秋斗
夏樹
そうしてあっという間に時間は過ぎていった
春奈
春奈
春奈
冬乃
冬乃
春奈
私と春ちゃんは家がおなじ方向だから
一緒に帰ることになって
あきぽんと夏樹はまた別の方向へと帰って行った
春奈
春奈
冬乃
冬乃
春奈
冬乃
春奈
春奈
春奈
冬乃
春奈
春奈
春奈
そう言いながら腕を絡めてくる春ちゃん
表情はよく見えないけど
私もみんなと、4人でいたい
冬乃
春奈
春奈
春奈
冬乃
春奈
春奈
春奈
冬乃
春奈
冬乃
冬乃
春ちゃんは絡めていた腕をパッと外して
私の方を見ずに一目散に家に帰っていった
少し様子がおかしかったけど…大丈夫かな
6月21日
この日は4人でご飯を食べた。
夏樹は広島にいた時もお昼はパンを食べてたらしいんだけど
春ちゃんがオカンのように
お昼はたくさんご飯食べなさい!!って
怒ってたの、覚えてる。
また4人で一緒に帰った。
6月22日
夏休み1ヶ月前。
みんなでどこか遊びに行こうかという話になった。
海や夏祭り、プール、勉強会。
まだ夏樹が来て2日しか経ってないのに
もう2年前からずっと一緒にいたみたいに
すっかり馴染んで行った。
7月20日
ついに夏休みが始まった。
忘れられない、夏休みが。