星宮
ここは…
瞬きをすると、柱稽古期間夢で見た桜の咲く場所にいた
カナエ
千夜
星宮
!
星宮
カナエ姉さん!
私はカナエ姉さんの元へ走り出した
カナエ
千夜、よく頑張ったわね
しのぶ
えぇ、本当に
星宮
しのぶ姉さんも…!
しのぶ
まさか本当にあの技を使うとは思ってなかったです
カナエ
漆ノ型を作っていたなんて、私吃驚しちゃった
カナエ
凄いわね、千夜
星宮
えへへ
それから少しだけ、三人で楽しく話した
しのぶ
私たちはそろそろ行きます
カナエ
千夜も一緒にくる?
星宮
…ううん
星宮
千夜は、ここで無一郎を待とうと思ってるの
しのぶ
…そうですね
しのぶ
二人共沢山話すことがありそうですし
しのぶ
私たちだけ先に行きましょう
カナエ
そうね…
カナエ
また、何処かで会おうね
星宮
うん…!
星宮
"またね"、二人共ー!
私はカナエ姉さんとしのぶ姉さんが見えなくなるまで 手を振り続けた
ーー
ー
星宮
無一郎が来るまで暇だなぁ…
星宮
…ん?
なんか、さっきから視線を感じる気が…
???
…
星宮
…無一郎?
いや、違うなぁ…
星宮
…兄の有一郎さん?
有一郎
よく分かったな
星宮
まぁ、無一郎から話聞いてたので…
有一郎
そんなに堅苦しくなくていい
有一郎
俺の方が年が下なんだから
じゃあそっちが敬語使えばいいじゃないか…
有一郎
…無一郎と仲良くしてくれてありがとう
星宮
えっ
星宮
いやいや…
星宮
逆に私と仲良くしてくれてありがとうっていうか…
その後有一郎とは沢山話した
星宮
上弦の弍と戦ってる時寒くて痣が出なくてさぁ…
とか
有一郎
アイツ雷が落ちても嵐が来ても何処でも寝れるんだぞ
有一郎
食欲が無くなることも無いし……
星宮
分かる
凄い食べるんだよね
凄い食べるんだよね
有一郎
そうそう
とか
有一郎
千夜が無一郎と恋仲になってくれて良かったよ…
星宮
え、なんで?
有一郎
真面目だから
星宮
…そうかなぁ?
みたいな話
こんなくだらない話を暫くしていると…
星宮
!
有一郎
!
有一郎
アイツ…
星宮
有一郎、早く行ってあげな
有一郎
…ごめん
そう言って有一郎は走って行った
星宮
……
星宮
いやぁ、早いよ
星宮
まだそんなに時間経ってないじゃん
ーーー
ーー
ー
時透
…千夜
星宮
えっ
星宮
無一郎…?
時透
兄さんが、此処で僕を待ってる人が居るって聞いて…
星宮
なるほど…
時透
戦いが終わったら話があるって言ったのになぁ
星宮
無一郎だって死んじゃったから同じ約束破りだよ
時透
それはそうだけど、先に破ったのは千夜だよ
星宮
うーん
星宮
それを言われると反論できないな
時透
ふふ、反論できないんだ
星宮
ぐぬ…
時透
…ちゃんと倒せた?
星宮
うん、倒せた
星宮
仇討ちできたよ
時透
そっか、良かった
そう言って私の頭を撫でる無一郎
星宮
無一郎は、何と戦ったの?
時透
上弦の壱だよ
星宮
!
星宮
すっご…
時透
鬼が元気な時に僕が死にそうになったんだけど
時透
死ぬならせめて役に立ってから死にたくて…
星宮
…私と同じだ
時透
え?
星宮
私も、死ぬならせめて役に立ってからが良かったの
時透
僕たち似たような考えしてるんだね
星宮
だね〜
その後はお互いの鬼との戦いを話し合った
ーー
ー
星宮
私はもう死んじゃったから
星宮
皆の戦いに参戦することは出来ないし
星宮
どうなるのかも分からないけど…
星宮
きっと皆ならやり遂げてくれる
星宮
私はそう信じてる
時透
そうだね…
時透
…
時透
ねぇ、千夜
星宮
んー?
時透
もし、また来世で僕たちが出会えたら
時透
恋仲になってくれる…?
星宮
んー…
時透
…
星宮
ありのままの千夜を受け入れてくれるなら、いいよ
時透
!
時透
勿論だよ
時透
どんな千夜でも受け止める
星宮
ふふ
星宮
じゃあ千夜はー…
星宮
どんな無一郎でも
受け入れるよ!
受け入れるよ!
そう言って私は無一郎に飛びついた
時透
わっ、危ないよ
星宮
えへ
星宮
無一郎なら受け止めてくれるでしょー?
時透
それはそうだけど…
時透
…
時透
(一人称がやっと変わった)
時透
もう恥ずかしくないんだね
星宮
…?
星宮
うん!
時透
あはは
時透
全然分かってなさそう〜
星宮
分かってるよ!?
時透
じゃあ何か当ててみてよ
星宮
えっ
星宮
えーっと…
時透
ほら、分かってないじゃん
星宮
んなー!
ーー
ー
星宮
もしかして戦いが終わったら言いたかったことってあれだったの?
時透
いや、違うよ
星宮
えっ、何言おうとしたの?
時透
…戦いが終わったら、夫婦になってくれる?って
時透
聞こうと思ってた…
星宮
…
星宮
じゃあ
星宮
来世は恋仲になって、夫婦になろーね
時透
!
時透
うん、なろう
時透
僕が十四になったら、千夜を迎えに行くよ
星宮
じゃあ私はそれまで無一郎を待ってるね
時透
うん、他の人に目移りしないでね
星宮
…しないよ
星宮
無一郎より格好いい人を、私は見たことないから
時透
ふふ、そっか
時透
それじゃあ、行こうか
星宮
そうだね、行こ
私たちは手を繋いで明るい光が指す方へ歩いて行った
私は君をずっと待ってる
ずっとずーっと
待ってるよ
だから、早く迎に来てね
無一郎_____
ーー 𝙉 𝙚 𝙭 𝙩 ︎ ⇝♡×8000