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ぐるぐる回る視界

極彩色がだんだん暗い色になる

絶えず回る視界に酔いそうになる

ふと、真っ暗になった―

美空

ここは……?

奏多

どうやら闇の世界に着いたようだな

結花

なにこれ、暗い色……

隆二郎

互いの姿が見えるから、完全な暗闇ではないようだけど………

美空

これ……船?

私たちは暗い紫色をした船に乗っていた

船は暗闇の中を漂う

遠くの島にはうっすらと気味の悪い

黄色っぽい地面がある

奏多

船…か

結花

わっ!

結花

だっ、誰!?

結花の声で振り返ると

見覚えのある人物がいた

隆二郎

えっと誰だっけ……

隆二郎

あ、真奈とか言ってた案内人?

結花

愛じゃないの?

???

ふふ。

???

ほんとあの子ったら

???

名前のレパートリーがまた増えたようね

結花

あなたは誰?

???

あら。

???

ごめんなさいね。

美麗

私は美麗(みらい)。

美麗

あの案内人の姉よ。

美麗

よくここまで来たわね。

美麗

ここがホントの理想郷を創るための

美麗

闇よ。

隆二郎

ここは一体どういう……

美麗

理想郷を創るのに人間の闇は相応しくない。

美麗

だから、無差別に選んだ人間をここにまで連れ込んで

美麗

自らの闇を暴いてもらう。

美麗

闇を吐き出して正直になれたなら

美麗

ここの王になってもらう

美麗

けれどもここの住人は

美麗

少しでも傲慢な態度を取る王は消し去るの

美麗

どう?面白いでしょう?

奏多

全然だよ……

美麗

あの子は妹としてあそこにいてもらってるんだけどね

美麗

最初は10人だったのに随分減ったのね……ふふ

美麗

まぁ関係ないわよそんなこと。

美麗

私の妹、美澪(みれい)によると

美麗

王の知り合いだそうじゃないの。

美麗

今の王はとっても大人しくて

美麗

面白くないわ。いつか闇に堕とそうかしら。

美空

やめて!

美麗

あらあら……

美麗

そんな必死になって

美麗

王になるのは簡単よ。

美麗

嘘や隠し事を告白して、王と戦い勝てばいいもの。

美麗

ふふ。やってごらんなさいよ

奏多

とりあえず俺らは王の場所へ行きたい。

奏多

場所はどこだよ

美麗

この船が行ってくれるわよ。

美麗

それでは。

こちらが何か言う前に

船はものすごい速度で出発してしまった

美空

どうするのこれ……

舞衣

……

舞衣

もう、戦うしかないんじゃない?

舞衣

それに、元は海晴って人の……

結花

あ……

美麗は王の知り合いが私たちだと言っていた

つまり今の王は

隆二郎

友達を救うんだろ?

隆二郎

やってやろうじゃないか

美空

そうだね

結花

美空も負けるんじゃないよ!

舞衣

一緒に頑張ろ!

加奈子

………

加奈子

バカみたい

なにか加奈子が呟いた

美空

なに、加奈子どうしたの?

結花

最近加奈子らしくないよ。

奏多

これからが本番だ

奏多

気合いを入れないでどうする

加奈子

………

そのとき

ゴゴゴゴ…………

どこからか音が聞こえる

結花

な、なにこれ?

隆二郎

おい待て、後ろだ!

振り返ると

巨大な紫色の鳥が追いかけて来ていた

抵抗できず船も動かせず

巨大な鳥が迫ってくる

グシャッ―

船は止まることなく動く

奏多

なんだ、今のは……

美空

あれ、幻覚……?

舞衣

そう言えば

舞衣

結花と隆二郎さんは?

ふと後ろを見てみると

そこに隣合って立っていた

結花と隆二郎さんの姿が

跡形もなく消えていた―

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