小さな本屋の恋物語

春の欠片が雪に降る

吉川ほのり、三十二歳。
独身。彼氏もいない。
職場ではそろそろお局さん的立場？
友人たちのほとんどは結婚。

そんなもやもやとした毎日の中、
会社のジョブチェンジ制度を受け、一般職から総合職に。

虚しいばかりだった婚活の日々に見切りをつけ、
ひとりで生きていこうと決意していたほのりだったが……。

その行動は予期せぬ出会いに繋がったのだった。

研磨の初めての恋愛

愛しのフェイクディスタンス

『退屈な大人になりたくない』

それは瀬戸優奈(２５)が長年片想いしてきた１０個歳上の幼馴染、高遠雅人(３５)の口癖だった。
有言実行し、彼は若くして起業し今では有名な若手社長。
もちろんそんな雅人に相手にされなかった優奈の恋は１８歳の頃あっけなく終止符が打たれ、現在２５歳に至った。
雅人がなりたくないと言った『退屈な大人』に、なって代わり映えのない毎日を送っている。

そんな優奈の前に７年ぶり、雅人が偶然現れて――

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