母
学校から家に帰ってすぐに、リビングから母さんの声が聞こえた。
ユウゴ
誰かが家に会いに来る予定はない。
不思議に思いながらリビングに行くと、あり得ない来客が待っていた。
ガイド妖精
独特の機械的な音声で話す、羽の生えた卵のような生き物(?)がリビングの中央でふよふよと浮いていた。
ガイド妖精だ。
ユウゴ
ガイド妖精
ガイド妖精
ユウゴ
手紙を読んだのは、今朝だ。
ユウゴ
ガイド妖精
ユウゴ
ガイド妖精
母
母さんもガイド妖精の言葉を後押しする。
母さんの様子が絶対的におかしい。
普段は帰宅したら、宿題と自学習が終わってからじゃないとゲームをやらせてくれないくらいに、学校の勉強第一の教育方針なのに。
ユウゴ
ガイド妖精
母さんには聞かれたくないということか。
ユウゴ
ガイド妖精
ユウゴ
ガイド妖精
ユウゴ
ガイド妖精
ユウゴ
母
母さんはとっくに受け入れているみたいだ。
ガイド妖精
ユウゴ
ガイド妖精が必要な物は学校で用意してくれると言っていたので、手ぶらのままで玄関から出る。
ユウゴ
バタン、ガチャリ。
ぼくが出たと同時に、ドアを閉められ、鍵をかけられた。
ドア越しに母さんが声をかけてきた。
母
ユウゴ
他に言葉が見つからなかったので、それだけこたえて家を離れた。
ユウゴ
ガイド妖精
やっぱり。魔法で洗脳か何かをされていたんだ。
その魔法の効果がどれくらいのものかはわからないけど、今度家に帰った時にどんな反応をされるのかが気になる。
帰れるのは、2年後になるんだっけ?
ユウゴ
ガイド妖精
ユウゴ
ポケットの封筒から手紙を出すと、起きてすぐに見た時は白紙だった裏面に、文章と絵があらわれていた。
ガイド妖精
ユウゴ
ガイド妖精
ガイド妖精は空高く飛んでいってしまった。
ユウゴ
家は鍵をかけられて帰れない。
何も持って来ていないから、いつもの学校にもいけない。
この紙に書かれた謎を解くしか無いのか?
途方に暮れているぼくの手の中で、問題文の制限時間が『23時間59分』に書き換わった。
今は午後の3時だから、明日の3時がタイムリミットか。
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