あき
ころしたい
あき
殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい
さとみ
おー、溜まってるねぇw
あき
ねぇ、どうしよう
あき
人を殺したくて仕方ないの
さとみ
まあ、中毒みたいなものだし
さとみ
でも彼氏できたからもう足洗うんでしょ?
あき
うん
あき
でも
あき
このままだと彼氏のこと殺しそう
さとみ
あー、まじか
あき
ねぇ、どうしたらいいの?
さとみ
う~ん
さとみ
そだ!
さとみ
知り合いにプロがいるからその人に聞けば?
あき
誰?
さとみ
ネットで知り合ったんだけど……
さとみ
招待するから、チョッと待ってね
Kが参加しました
K
こんにちは
あき
初めまして
あき
Kさんって呼べばいいですか?
K
Kでいいです
タメでどうぞ
タメでどうぞ
あき
じゃあお言葉に甘えて…
あき
人を殺したいけど、殺しから足を洗いたいの
あき
どーしたらいいかな
K
どうしてやめたいの?
あき
彼氏ができて、それにまだ高校生だし
あき
今ならやり直せるかなって
K
そっか
K
……猫とかじゃダメなの?
K
ぬいぐるみとか
あき
駄目
あき
人の体をゴリゴリ切っていくあの感触が忘れられなくて
あき
あと、肉が美味しいの
K
分かる!私の好みは上腕二頭筋!
あき
あ、私は胸筋
さとみ
あたしは腹筋好き
あき
え、マジ?
K
私はそんな胸筋好きじゃないかな
K
あ、でも、たまにいるムキムキの人の胸筋ってなかなか美味しいよね
あき
そう、それ!
あき
それ好き!
さとみ
あき、か弱い見た目の癖に力持ちだからねw
あき
えへへ(*^^*)
さとみ
褒めてないから
K
ん~、食人までやってるんだったら
K
やめるの辛いよね~
あき
そうなんだよね
K
そだ!私バリバリ現役だからお肉運んであげるよ!
K
それで我慢できない?
あき
あ、それなら暫くは大丈夫かも
さとみ
よかったねぇ、あき!
あき
うん、ありがとう!
K
あとで個チャで住所送ってね
あき
分かった!ありがとう!
K
どーいたしましてー♡
K
ふう、終わった
チャットが終わり顔を上げると
天井から逆さに吊るされている男と目が合った
彼は体がガッシリむちむちしてるから
美味しい食材になりそうだ
K
そうだ、あきちゃんに分けてあげよう
ぽつりと呟いてしまったのが なんだか面白くて
思わずくすりと笑ってしまう
K
独り言も増えたなぁ
K
まあ、どうでもいっか
K
私は人を殺せればそれでいいから
あき
ああああああ
あき
むりむりむりむりむりむりむり
あき
ころしたいころしたいころしたいころしたいころしたいころしたいころしたいころしたいころしたいころしたい
あき
殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す
あき
ああああああ死にたいいいいいいい
ピンポーン
あき
……だれ
ピンポーン
あき
………どちら様ですか
K
私です
K
Kです
あき
ああああ来てくれたんですか?!
あき
ありがとうございます!!!
まだ新しいマンションの扉を開くと、サングラスをかけお洒落な帽子を深く被ったモデルのような女性が立っていた
その姿はさながら天使のようで、また人間を誘惑する小悪魔のようでもあり
とても甘美で妖艶な色香を纏っている
あき
綺麗……
思わず見とれてしまい惚けていると、Kがくすりと笑った
K
ありがとう、でもあなたの方が可愛いよ
その高い声を聞いて、ふっと疑問が頭に過った
あき
すみません、年齢って……
K
私?さとみと同い年よ
あき
やっぱり!
あき
ぇ、めちゃくちゃ大人っぽい!
K
そ、そう?
あき
うん!見た目23……ていうか、年齢不詳のTHE・大人の女性的な……
あき
とにかく、めちゃくちゃ大人っぽくてめっちゃ綺麗!
K
あ、ありがとう……
K
あっ
K
そうそう、本題に入るんだけど
K
はい、胸肉
あき
もしかして、胸きn
K
黙って
K
K
無闇にそういうことを仄めかすことを言って
K
誰かに通報されたらどうするの?
あき
……ごめんなさい
K
もういいよ
K
次からは気をつけて
あき
はい!
K
……それで、これが例の胸肉だから
手渡されたのはクーラーボックスで
僅かに開けて隙間から覗くと保冷剤に囲まれたタッパーと
タッパーの中の血抜きされた新鮮な肉が見えた
あき
美味しそう……
K
でしょ?
K
じゃ、また食材が手に入ったら持ってくるわね
あき
もう行っちゃうの?
K
まだ処理の途中だからね
K
あ、そうだ
K
彼氏に見られたら大変だから
K
私とのLINEは消しといてね
K
さとみにはもう消すよう言ってあるから
あき
消さなきゃ、駄目かな……
あき
ちょっと寂しい……
K
個チャで話した雑談とかは消さなくていいし、普通のやり取りの部分は消さなくていいよ
あき
あ、分かりました!
そう言うと、Kは再びくすりと笑い 去って行った
……また喋りたい
会って、話をしたい
あき
……取り敢えず胸肉調理しなきゃ
数十分後 あきの家には美味しそうな料理の匂いが充満していた