君は優しくない#5

中学3年の春

今年から数学の先生が変わって

新たに高山先生という若い女の先生が来た

他の人よりも数学が得意だった俺は

数学の高山先生には、えらく気に入られた

でも、、それが悲劇の始まりだった

先生は小悪魔のようにニヤリと笑う

今度は天使のように笑った

キュンってやつだ

今、キュンってなった…

心の中で思っただけだったのに、

無意識に声にでていた

先生が、

いちいちかわいい

その日から一対一の授業が始まった

たまに、先生と顔が近くなると

高ぶる

体が…

色々と反応してしまう

俺と先生は

お互いに惹かれあった

ただ惹かれあっただけで

付き合ってはいなくて

キスなどもしない

抱き合ったこともないし

手を繋ぐことはない

ある日

先生がほかの男の先生と笑い合っているのを見た

無性にイラだった

高山先生から離れろって

叫びたかったが、

先生も笑っていた

笑顔の先生は、俺といる時に見せない表情で

悔しい…

そう思った

その日も、先生との個人授業があった

まだ、イライラはおさまらなくて

先生はいつも通りに教えてくれているのに

まったく頭に入らなかった

バシッ

先生の顔を叩いてしまった

先生は何も悪くない

ただ、自分のイライラをどうしようも出来なくて、

無意識に先生を叩いてしまった

自分でも、何言ってるのかよくわからない

でも、気づいた時には、色々が遅かった

俺は先生の首をしめ、

先生をひっかき

先生を

ボロボロにしてしまった

警察署で、

ひとりうつむいていた

その時はもう、平常だった

つづく

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