TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

暁 紅華

うわあああああああああああ!!

夜明けに気づかずに鬼に切りかかる

あんたたちの勝ち……?

残念だったわね

鬼はニヤッと笑う

翔空

紅華ぁぁあぁぁ!!

暁 紅華

らああああああああ!!

頭に血が上ってしまった紅華にはもう翔空の声が聞こえていなかった

ふははははははははは!!!

紅華が鬼に斬りかかった……が

スカッ!、

鬼に避けられてしまった

これで終わりね……!

暁 紅華

………………!!

あぁ………

ここで終わりか……

鬼の爪が紅華の首を切り裂こうとしていた

頭に血が上って何も見えなくなっちゃう…

私の悪い癖

紫苑……ごめん…仇は…………

とれそうにないや……

鬼の爪は紅華にあたろうとしてた

当たる直前だった

ザシュッ!!

暁 紅華

…………!!

………………!

紅華を切り裂いたとしていた爪は 前に出た翔空がくらった

腹に貫かれたという悲しい結果で……

……はっ……ははは

翔空

グフッッ!!

血をはく

暁 紅華

とっ……あ??

そんなガキを庇ったせいで……

そんなガキよりも…期待されるはずの強い命が失ってしまうなんて……

鬼の右腕は翔空の溝内を……綺麗に貫いた

暁 紅華

ああっ……あああああああ!!

これじゃ……ただの無駄死にね……

暁 紅華

翔空ああああああああああ!!

紅華は何故か足が動かなかった……

鬼の首をキレるかもしれないチャンスなのに……

翔空

無駄死になんかしないわ……!、

翔空

絶対に紅華が……あんたを倒す……!

フッ……所詮あんたも他人任せなのね……期待した私が馬鹿だったわ………

翔空

そうよ…………人間なんだから!、!

翔空

強くなって紅華があんたのクソみてぇな首を切り落としてくれるって信じてるから……!!

そのガキは私が喰う。
その時にね!、!

ピィぃぃぃぃィィ!!

鬼が口笛を鳴らした

鬼の影が揺らめく…………

翔空

……………!!

大きな額に角の生えた犬が鬼の影から出てきた

犬??

わおおおおおおおおおん

行くわよ!!

鬼は犬の背中に飛び移る

ははははははははははは

私の勝ちよ!!

翔空

…………

翔空が大きく空気を吸う

翔空

すぅぅ……!

翔空

うるせぇ!!腰抜け!!ばーかばーかあーほ!!ブサイクー!くそばばあ!

まるで子供みたいな悪口……

暁 紅華

傷口が開くから…!!やめてよ……

翔空

ふふっ…………

翔空

ほんとに…………優しいね……

翔空

もう……手遅れ……

翔空のその一言に紅華は頭が真っ白になった……

暁 紅華

なんでよ…………

暁 紅華

なんで私を庇ったの…………??

沢山の涙が紅華の瞳からこぼれる

翔空

紅華には……生きてて欲しかったから

翔空はニコッと笑う

翔空

私としおんちゃんの仇……とってね

翔空は優しく紅華を抱く

暁 紅華

うぅっ…私には…うううっ……

翔空

期待してる…

翔空

みんな…しのぶさんもカナエさんも御館様も…師範……紅音さんも……

翔空

そして……私も

翔空

柱になって……このクソみたいな世界終わらせて……誰も悲しまない世界を作ってよ…………

暁 紅華

うんっっ………………うん

紅華は泣く

翔空

また…………会おうね……大好きだよ……

翔空は静かに息を引き取った

暁 紅華

うわあああああああああああん

長かった夜が…翔空との最後が終わろうとしていた

日が昇り始めていた

遅れてすいません!、

ただいま到着しました!!

そこには静かになった翔空と泣き疲れた紅華がいた

紅華はずっと翔空をだきしめていた

…………

隠2

ここ辺りの遺体……全部回収するぞ……

こんな子供が鬼と戦って……友人が命を落とす……

((私たちにはできなけど……とても気の毒で仕方がない…………))

暁 紅華

うぅっ…………

紅華はそのまま泣き疲れて倒れるように寝た

暁 紅華

………………

見たことあるような場所。

暁 紅華

どこだっけ……

何故かそこに突っ立っていた

暁 紅華

何しようとしてたんだっけ…………

刀を持って鬼殺隊の隊服を着ていた

暁 紅華

なんだっけ……

思い出せない

??

おねぇちゃあああん!!

聞いたことある声……

もう聞けない声

振り返った

暁 紅華

…………っ!!

紫苑

お姉ちゃん??

紫苑

なんで……

紫苑

泣いてるの……??

紅華は泣いていた

暁 紅華

しっ……紫苑……あれ??
なんでだろぉ??

と言いながら涙を拭う

紫苑

もお!!

紫苑

お花早く取りいこーよ!

妹の紫苑と花を取りに来たんだ

そうだ

暁 紅華

あっ!ごめんごめん!いこっ!

紫苑が紅華の着物の裾をひっぱる

紫苑

早く早く!!

暁 紅華

うん!

グンッ!!

紫苑の倍の力で腕を引っ張られた

暁 紅華

わぁ!

ふりかえった

??

……………………

暁 紅華

紫苑

お姉ちゃん……誰……?

??

…………

顔が見えない

紫苑

離してよ…お姉ちゃんと行かなきゃ

??

…………

??

…………だよ

翔空

紫苑ちゃん……紅華を連れてっちゃダメだよ

暁 紅華

え?

見覚えのある顔……大好きな親友の顔

翔空

連れてかないでよ…まだ紅華はこっちに来ちゃ行けないんだからさ

暁 紅華

と……翔空

なんで忘れてたんだろ

全部思い出したよ

紫苑

なんでよ!!

暁 紅華

紫苑……

紫苑

お姉ちゃん??

暁 紅華

私……

暁 紅華

まだそっち行けないや……

隊服を着て刀を持って笑顔で涙を流す

暁 紅華

ごめんねぇ……

翔空

紅華……頑張ってね

翔空が紫苑の腕をひっぱる

紫苑

お姉ちゃん……またね

暁 紅華

っっ…………!

またさらに涙が溢れる

暁 紅華

うんっっ!!……

暁 紅華

またね……

翔空

仇とってね

そう言いながら

親友は私を暗い溝に突き飛ばす

暁 紅華

バイバイ……っばいばいっ!!

次は……平和な世界を取り戻してから行くから……!!

暁 紅華

………………

見覚えのある天井

微かな藤の花の香り

蝶屋敷だ

どのくらい寝てたのだろうか

どうなったのだろうか

暁 紅華

あれ……?

胡蝶 しのぶ

紅華!!

胡蝶 しのぶ

目が覚めたのね……!!

胡蝶 しのぶ

姉さん!! 紅音!!

そばにいたしのぶが2人を泣きながら呼ぶ

暁 紅華

しのぶさん……

胡蝶 しのぶ

良かったっ……よかったあぁ……

しのぶは紅華の生還を泣きながら喜んでいる

紅音

紅華!!

胡蝶 カナエ

紅華ちゃん!!

2人が廊下を走ってきた

暁 紅華

紅音さん……カナエさん……

紅音が横になっている紅華に抱きつく

紅音

うううううっっ…………よかったぁぁ

暁 紅華

紅音さん……

暁 紅華

ごめんなさいっ……私のせいで……

暁 紅華

翔空がぁ

紅華はまた泣く

翔空が自分を庇って死んだのを

暁 紅華

うううぅ…………

胡蝶 カナエ

紅華ちゃんのせいじゃないわ……

胡蝶 しのぶ

そうよっ……紅華のせいじゃない……

暁 紅華

ごめんなさああああああい……うわあああああああああああん

紅音

そんなこと言わないでよ……翔空は…そんなこと貴方に言わせるために死んだんじゃないのよ…………

暁 紅華

うううぅ……

暁 紅華

私……絶対仇とります…………っ

暁 紅華

それでっ……それで!!
紫苑と翔空に胸張って会います……!!

暁 紅華

約束したんですぅ……っ!!
このクソみたいな世界終わらせるって!!うわあああああああああああん

絶対に……

大切な人を奪われる悲しみを味わう人を1人でも減らす……絶対に

このクソみたいな世界を…… 絶対に私たちが終わらせる

全てを取り戻すって……この時に

暁 紅華

ふわぁぁ……

暁 紅華

あれぇ??

暁 紅華

寝ちゃってたのかなぁ

茂みで寝ていた

暁 紅華

懐かしい夢見ちゃったなぁ

ニコニコしながらつぶやく

暁 紅華

頑張らないと……

紅華が立ち上がって去ろうとする

頑張ってね……

暁 紅華

……!

大好きな親友が後ろで囁いた気がした

暁 紅華

……

暁 紅華

気のせいかっ……

暖かい風がふいていた

この作品はいかがでしたか?

28

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚