コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
華
華
華
華
華
私の「恩人」
彼は…
そうだな、A…とでもしようか。
いや面倒だな。
彼の名前は『薫』
まあ、腐れ縁だよ。
私には兄、……と姉が居てね。 薫は兄、「禮」と仲が良かった。
麗
禮
禮
麗
薫
薫
麗
麗
禮
薫
麗
もう、両親の顔なんて忘れた。 今の私に必要が無いから
母
麗
禮
薫
麗
母
禮
母
母
母
”出来損ない”なんだから。
親は兄弟に比べて「出来ない」 そんな私を必要としてなかった。
「勉強」「努力」「手伝い」 それしか私に言わなかった。
テストで満点を取った時でさえ褒めてもくれず、「禮ならこれくらい普通よ!」と比べて。
そんな日常に疲れ切っていた
麗
母
禮
薫
母
薫
由希
母
麗
麗
麗
麗
麗
私なんて居ない「4人の幸せな家族」を作ればいい。
麗
麗
麗
麗
麗
遊
遊
麗
麗
遊
麗
麗
遊
麗
あの日は家に帰るのが遅くなった。
あの頃にはとっくに家になんて帰りたくなかったから
麗
いつもその場から消えたくなるほどに明るかったリビングが暗くて。
いつも聞こえてくる耳を塞ぎたくなるほどに明るい会話が聞こえてこなくて。
いつもそこにあったはずの
『4人だけの幸せな家族』
がなくて。
麗
私がこの家で頼れると思っていたのは『お兄』だけだったから、その名前を呼んだ。
私は置いて行かれて引っ越しでもされたのかと思った。
由希
由希
禮
今までに聞いたこともない兄の怒号が聞こえて
麗
禮
そう言った兄の顔は疲れ切っていて。
麗
禮
違和感は感じていたのに指摘できなかった。
禮
禮
麗
普段の兄からは感じない圧
絶対に近づけたくないという意志
それに負けてしまいそうだった。
由希
禮
由希
禮
由希
ああ、やっぱり私は"出来損ない"で"邪魔"なのか
禮
禮
麗
麗
出ていくよ…?
禮
由希
禮
由希
麗
禮
禮
唐突に突きつけられた両親の死。 そんな現実が受け入れられなくて。 懇願する兄の言う事を聞く事ができなかった
麗
そこに広がっていた光景は、
未だに広がり続ける血溜まり
その中に顔を歪めて倒れ伏す両親
麗
麗
麗
特に思い入れもないのに心配してしまう、そんな子供の性に未だ囚われていた
由希
麗
由希
禮
麗
禮
由希
由希
由希
麗
麗
麗
麗
禮
ごめんな。そこまで追い詰めて。
禮
禮
麗
翌朝の日が登り始めた頃に兄に呼ばれた
両親の亡骸は既にそこに無くて、 血溜まりも綺麗に無くなっていた。
麗
麗
麗
麗
禮
麗
禮
麗
禮
禮
麗
結局兄も私に興味なんてなかった
麗
禮
麗
そんな心にも無いセリフを言ってしまった
禮
麗
みんなみんな、いなくなっちゃった
麗
麗
『私が居ない』家族だったのになぁ…
麗
麗
こんなのは望んでない。
麗
遊
麗
遊
華
華
華
華
華