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こんばんは。

最初に言っておきます。

今回めーーーーちゃ長いです。

はい。

本編にどうぞ

私の「恩人」

彼は…

そうだな、A…とでもしようか。

いや面倒だな。

彼の名前は『薫』

まあ、腐れ縁だよ。

私には兄、……と姉が居てね。 薫は兄、「禮」と仲が良かった。

今、帰りました。

おー?

麗、おかえり!

ただいま、禮兄さん……と、

薫でーす!

麗ちゃんおかえり!そして、お邪魔してます!

その呼び方、やめてください。

禮兄さんも帰ってきたばっか?

そうだね。麗ちゃんもお疲れ様。

俺には呼び方のこと言うのに禮には言わないの酷くなーい?

兄弟か他人か。だいぶ違うと思う。

もう、両親の顔なんて忘れた。 今の私に必要が無いから

麗!喋ってないで、勉強するか手伝うかしなさい!

はい、

……部屋で勉強するのかい?

分かんないとこ教えようか?

結構です。

麗!アンタねぇ!

まあまあ、母さん。

薫くんが折角来てくれてるのよ?!

アンタは勉強教えてもらいなさい!

アンタはタダでさえ───

”出来損ない”なんだから。

親は兄弟に比べて「出来ない」 そんな私を必要としてなかった。

「勉強」「努力」「手伝い」 それしか私に言わなかった。

テストで満点を取った時でさえ褒めてもくれず、「禮ならこれくらい普通よ!」と比べて。

そんな日常に疲れ切っていた

……部屋で勉強してきます。

ちょっと麗!アンタ聞いてるの?!

母さん、落ち着いて。

……

ごめんなさいね、薫くん。麗が失礼なこと言って。

いえいえ、そういう時もありますよ。

由希

おかーさん?教えて欲しいんだけどー!

はいはいー!ちょっと待ってねー

由希姉にはいい顔するくせに……

なんなんだよ……!

これでも私なりに……努力してんだよ!

何が「お兄ちゃんは/お姉ちゃんは、もっと良かった」だ?

じゃあ、

私なんて居ない「4人の幸せな家族」を作ればいい。

あの頃にはとっくに狂っていたのかもしれない。

学校でも、家でも休まらない。

兄弟と比べられて、出来もしない理想を語られて。

それでも、理想を叶えなくてはならなくて。

……両親は勿論、兄姉とも関係は良くなかった。

麗さん……

辛いなら、

いつか整理を付けなくてはならなかった。だからいいの。

……口外しそうなら喋る前に息の根を止めればいいから。

イツモドオリダネ

それに───もう過去のことだから。

…全部、私のせいなのだろうけれど。

…?

ただいまー

あの日は家に帰るのが遅くなった。

あの頃にはとっくに家になんて帰りたくなかったから

何でこんなに、暗いの…?

いつもその場から消えたくなるほどに明るかったリビングが暗くて。

いつも聞こえてくる耳を塞ぎたくなるほどに明るい会話が聞こえてこなくて。

いつもそこにあったはずの

『4人だけの幸せな家族』

がなくて。

お兄…?

私がこの家で頼れると思っていたのは『お兄』だけだったから、その名前を呼んだ。

私は置いて行かれて引っ越しでもされたのかと思った。

由希

違う…

由希

ねえ、違うの!兄さん…!!

何が違う、だ?!戯言もいい加減にしろ!

今までに聞いたこともない兄の怒号が聞こえて

お兄…?

ああ、麗。おかえり。

そう言った兄の顔は疲れ切っていて。

何かあったの…?

少し由希と兄妹喧嘩だよ。気にしないでくれ。

違和感は感じていたのに指摘できなかった。

…リビングは少し物が散乱しているから部屋に行っていてくれないか?

片付いたら呼ぶから。

え、…?

普段の兄からは感じない圧

絶対に近づけたくないという意志

それに負けてしまいそうだった。

由希

何でそいつを…何で庇うのよ!

…何が悪い。

由希

全部悪いのは麗なの!!私は悪くない!!

そうやってお前は全部麗のせいにするのか?!

由希

だってそうじゃない!!

ああ、やっぱり私は"出来損ない"で"邪魔"なのか

違う!!

悪いのはお前も!母さんも父さんも!!俺も…だよ!!

何、が…?

…居ない方が良いなら、私…

出ていくよ…?

そんなこと言わなくて良い。

由希

出ていけ!!親不孝者が!!

由希!

由希

この…親殺しが!!

は、……?

…麗。

頼む。部屋に行ってくれ…

唐突に突きつけられた両親の死。 そんな現実が受け入れられなくて。 懇願する兄の言う事を聞く事ができなかった

え…

そこに広がっていた光景は、

未だに広がり続ける血溜まり

その中に顔を歪めて倒れ伏す両親

…なに、こ れ…

おかーさん…?おとーさん…?

なんで、なんで…起きないの…?

特に思い入れもないのに心配してしまう、そんな子供の性に未だ囚われていた

由希

全部、アンタのせいよ…全部、全部!全部!!アンタの!

わたし…?何で…何が…?

由希

被害者ヅラをするのも良い加減にしなさいよ!!

良い加減にするのはお前だよ!!由希!!

…お兄、

大丈夫。麗のせいじゃないよ。

由希

全部、全部!アンタが歪めたんだ!

由希

アンタさえいなければっ!

由希

私が比べられることも!焦ることも!
…全部、全部!無かったのにっ!

…うっさいっ!!

アンタはあんなに愛されてたくせに!

恵まれてたくせに!

何が…何が!

…麗。

ごめんな。そこまで追い詰めて。

麗のせいじゃない。

部屋に行ってくれるか…?

…わかった。

翌朝の日が登り始めた頃に兄に呼ばれた

両親の亡骸は既にそこに無くて、 血溜まりも綺麗に無くなっていた。

無くなっちゃった。

頑張る意義が、足掻く意味が、叶える意味が。

全部、ぜーんぶ。無くなっちゃった。

何の為に頑張って来たんだろ、私。

結局"何にもならない"のに

…麗、

何。

俺は由希と少しこの家を空ける。

その間の事は薫に頼んだあるから。

…そう。

結局兄も私に興味なんてなかった

何処に行くの

…言えない。

…帰って来てね。

そんな心にも無いセリフを言ってしまった

嗚呼。

あーあ…

みんなみんな、いなくなっちゃった

残ったのは私だけか。

私が望んだのは…

『私が居ない』家族だったのになぁ…

何で、私…だけ、が…

なんで、…なんで、よ…

こんなのは望んでない。

大分私の過去になってしまったけれど、とりあえず此処で区切りね。

壮絶な人生だね…

こんな人生でも送ってなきゃこんな歳にこんなところにいない。

そっかぁ…

お疲れ様でした!

本編170タップでした。

久しぶりにながーいのを書きました

多分!次回は!此処まで!長く!ないです!!!(特大フラグ)

また次回お会いしましょう
(此処までで180タップです。本当にお疲れ様でした)
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