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悪魔がやってきたのは蒼月照らす寒い夜の事だった

国を危険に晒す訳には行かず即席で建てた関門にて悪魔を撃退することになる

やってくる悪魔の数はものの数百体

国側の数千といるが個々の能力値が悪魔と比較するととても低く

数で誤魔化すにしても限度があった

さらに言えば悪魔の中でもより強力な グレーターデーモンもちらほら見かける

普通の人間ではレッサーデーモンですら手こずるというのに

グレーターデーモンもそこに混ざるとなると正直人間側に勝利の2文字はない

国王親衛隊達ですらグレーターデーモンの1人に対して2人以上で戦闘をするほどだ

確実にジリ貧で負けるのが見えている

何よりこの悪魔と人間の戦争で相手の主犯はアークデーモンだ

デーモンを束ねるいわゆる統率者

彼がこの戦争の主犯格なのだが

そこにたどり着くまでの壁がとても大きく彼を倒せば事が収まることを知っててなお

それが実現できないというもどかしい状況

このままでは管理下に置く前に滅ぼされてしまう

それを悟ったルイは直ぐに戦場に飛び出し悪魔と対峙する

ルイ

どいてくださいあなた達!

兵士

なっ!?

兵士

お、お前は魔王の……

ルイ

今は関係ないです!

ルイ

皆さんが生きるか死ぬかの瀬戸際ですよ!?

ルイ

今ここに魔物と人間の壁は要らないです!

兵士

くっ!

兵士

てめぇら魔物なんかに手助けされるくらいなら俺らは死んだ方が……

国王

国王

魔王の使いよよく言った!!

兵士

!!?

兵士

こ、国王!!

国王

彼の言うとおりだ!

国王

今私達に求められてるのはそんなチンケなプライドではない!

国王

国民を守るという絶対的な意思だ!

兵士

……

兵士

分かりました

兵士

今はただあなたと国を守ることに全てを捧げます!!

国王

国ではない!国民だ!

ルイ

そっちの統率は任せました!

ルイ

僕は僕で皆さんのために突破口を作り出します!

国王

頼んだぞ!魔物の使いよ!

レッサーデーモンと言えどその強さは人で言う中規模ギルド団員一人と同格

それが数百体と居る…楽な戦闘ではない

それを100も承知でルイはたった1人

レッサーデーモンの群れの中にと突撃し道を切り開いていく

それに続くように国王軍も進軍を始める

だが前線を支えているのはルイただ1人

支えるにしても負担が大きすぎ徐々に勢いが衰えてく

ルイ

はぁ……はぁ………

ルイ

だ、ダメだ……

ルイ

僕が少しでも手を休めたら

ルイ

あの人達が次の標的になってしまう

ルイ

僕が……

ルイ

僕が前線を支えないと………

満身創痍なルイを他所に悪魔達は攻撃の手を緩めることはしない

そして疲れ果てているルイ目掛けて複数体の悪魔による攻撃が行われるその時

後方から現れたのはルイが率いていた人魔の仲間達であった

ルイ

はぁ……

人魔

隊長さんよぉ?

ルイ

お、お前ら……

人魔

俺らの目的はこの国を管理下に置くことだ

人魔

だがこの国がなくなるとなると俺らが来た意味がねぇ

人魔

その上あんたの命令で魔王城に帰ったとして

人魔

そうなった時俺らは負け犬になりさがる

人魔

ならば、ここで命令違反を侵してでも

人魔

人の力になることを決めた

人魔

それに俺らからすれば暴れられれば問題は無い

人魔

指揮をとってくれ隊長

ルイ

僕のわがままに付き合わせてすまない

ルイ

各員は国王軍の援護をするんだ

ルイ

お前は僕と一緒に前線を支える

人魔

了解したぜ

駆けつけてくれた仲間たちのおかげで徐々に戦況がこちらに傾いてきた

そして遂にアークデーモンと思われる人物の1歩手前まで来た

最後の壁はグレーターデーモン五体だ

捌ききれなくはないがかなり戦力を持っていかれてしまう

そうなるとアークデーモンとの戦闘時に思うようなポテンシャルを発揮できない

そう悩んでいるルイを察したのか仲間達がぞろぞろと前に立つ

人魔

いいかお前ら

人魔

1人1体確実に押えろ

人魔

隊長を必ずアークデーモンの元にと連れてくぞ

兵士

魔物と手を組むなんて不服だったけれど

兵士

こうしてみると案外悪くねぇかもな

兵士

国王も隊長と呼ばれてる人と共に行ってください!

兵士

俺らが必ず食い止めるんで!

国王

くっ……すまない!

ルイ

なら行かせてもらいます!

ルイ

頼みましたよ皆さん!!

人魔

でけぇツラすんのはお前だけじゃねぇんだわ

兵士

さぁ!!

兵士

足引っ張らないでもらおうか!

人魔

人間風情が俺らに指図すんなよ?

人魔

だが、目的は一致してるな?

兵士

当たり前だ

兵士

互いの主をターゲットの元まで送り届ける

人魔

分かってんなら行くぞ!

兵士

己の出せる技全てをここにぶつける!!

リルフ

おやおや…

リルフ

まさかここまでたどり着くとは…

ルイ

あんたが大将だな?

リルフ

そうですね

リルフ

私がいわゆる隊長格ですかね?

リルフ

一応自己紹介をさせてもらいます

リルフ

私の名はリルフ

リルフ

この国を支配しにやって来ました

ルイ

残念だがそれは無理だ

ルイ

僕たちの主が先にこの国を管理下に置く

ルイ

お前と違って圧政はする気は無い

リルフ

ふふっ……

リルフ

圧政も何も私は国を取りに来たのです

リルフ

中にいる国民などどうでもいいのですよ

国王

私にとってはそうはいかんな

国王

王にとって国民は金銀財宝よりも価値ある宝だ

国王

それを奪うとなると残念だが消えてもらう

リルフ

人と魔物が共闘するとは…

リルフ

まぁ我々悪魔も敵であり味方ですしね

リルフ

報酬さえ払えば人だろうと魔物だろうと

リルフ

一切関係はないです

リルフ

とりあえずおふたりとも…

リルフ

私の計画には不必要な存在ですので

リルフ

リルフ

消えろ

ルイ

消えるのはお前だクソ悪魔が!

国王

あの国は私の宝だ!

国王

価値のわからぬ者は消え去れ!!

お気の毒ですが魔王は勇者になりました

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コメント

1

ユーザー

ルイと当時の王の関係が分かってきました

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