獅子王組の内紛により、俺と阿蒜を守ってた代償として、龍本の兄貴は下半身不随になってしまった。
龍本雅幸
誰かの介添えがなければ、龍本の兄貴は思うように動けない。
伊武隼人
兄貴が足が動かないと言った瞬間
悲壮感よりも、幸福感が俺を満たした。
これで、龍本の兄貴が、誰からも奪われる心配はなくなった。その事が何よりも嬉しくて、表面上は心痛な面持ちを浮かべながら、心の中では歓喜していた。
龍本雅幸
龍本雅幸
龍本雅幸
伊武隼人
龍本雅幸
龍本雅幸
伊武隼人
龍本雅幸
自分達のすぐ横を、通り過ぎていく女。
性別が女というだけで、兄貴に選ばれる女が狂おしいほどに、俺は羨ましかった。
あの人の子を宿せるというところも、妬ましく羨ましかった。
兄貴が下半身不随となった事で、いつか知らない女の肩を抱き、『俺の子供が出来た』って報告を受ける未来は潰えた。
だって、この状態の兄貴が子を残すには、人工受精の方法しか残されてないからねぇ。
これから先、どんどん確率は下がっていく。
今や、女というアドバンテージは、関係なくなったも同然。
これで何も羨ましくなったねぇ
俺は陶酔感に浸りながら、車椅子を押しながら歩く。
おわり
あとがき 龍本の兄貴引退回の時に、思い付いたので書いてみたけど、やっぱり好みやないわ。いぶあびの方が好みやな。書いといてなんやけど、伊武の兄貴が、メンヘラなんはしっくりこんな。
コメント
2件
尊いっ…グフッ 伊武の兄貴のメンヘラっぷりが可愛いィィィイイ〜っ✨(逆に私は龍本の兄貴が羨ましi(((((((←外野は黙っておけ)