テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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両面宿儺と人の子の話

第1話 - 第1話

2024年03月25日

#呪術廻戦

#宿悠

#死ネタ

あくび様

平安時代

宿儺

はぁ…今日は退屈だな…

宿儺

裏梅

はい

宿儺

暇だ、飯が食いたい

裏梅

承知しました。

裏梅

今すぐ取り掛かります。

宿儺

…

ﾍﾟﾀ…ﾍﾟﾀ…

宿儺

…？

宿儺

（足音…？）

宿儺

（裏梅のものではないな…）

少年

…

宿儺

誰だ

少年

悠仁！

宿儺

…

宿儺

どこから、来たんだ？

悠仁

友達とはぐれちゃって

悠仁

気づいたらここに来てたの

宿儺

ほう…

宿儺が悠仁を摘まむ

悠仁

近くで見ると、おじちゃん大きいね

宿儺

お前は近くで見ても小さいな

悠仁

おじちゃん、名前は？

宿儺

宿儺だ

宿儺

両面宿儺

悠仁

宿儺さんか

悠仁

初めまして、宿儺さん

宿儺

小僧、知らぬのか？

宿儺

呪い王と謳われる両面宿儺だぞ？

悠仁

うん！知らない！

悠仁

宿儺さんって名の知れた人なの？

宿儺

…

宿儺

呆れた

宿儺

お前、帰って良いぞ

宿儺

特別に許可する

悠仁

えー、もう帰んなきゃダメ？

宿儺

なぜ、渋る？

宿儺

この上ない、機会だぞ？

悠仁

まだ、宿儺さんと話してたいもん

宿儺

…

宿儺

友達は、いるんだよな？

悠仁

うん

宿儺

なら、そいつらと遊んでいろ

悠仁

えー

悠仁

俺、宿儺さんがいいー！

宿儺

なぜだ？

悠仁

…気分？

宿儺

はぁ…

宿儺

ダメだ

悠仁

じゃあさ、

悠仁

また、ここに来ても良い？

宿儺

…

宿儺

好きにしろ

悠仁

…！

悠仁

やった…！

悠仁

またね！宿儺さん！

宿儺

…

裏梅

…

裏梅

宿儺様

裏梅

お食事の準備ができました。

宿儺

分かった

裏梅

ところで

裏梅

あの子供は…

宿儺

どこからか、迷いこんできたらしい

裏梅

…申し訳ございません！

裏梅

気配が感じ取れなかったもので…！

宿儺

俺もだ

宿儺

足音で初めて気がついた

宿儺

気配が読めなかった

宿儺

面白いぞ、あの小僧は

数日後

悠仁

宿儺さーん！

宿儺

…

宿儺

（結局、この小僧毎日ここに来るな…）

悠仁

宿儺さんはさ何して遊ぶのが好き？

宿儺

考えたことがない

宿儺

そもそも興味がないからな

悠仁

そうなの？

悠仁

…あ！そうだ！

悠仁

宿儺さんて、お手玉知ってる？

宿儺

…知らんな

悠仁

じゃあさ、明日持ってくるから一緒に遊ぼう！

宿儺

…好きにしろ

悠仁

うん！

翌日

悠仁

今日も宿儺さんに会うの楽しみだな〜

悠仁

お手玉、どこにやったっけ…

悠仁

お手玉、お手玉…

悠仁の友達

悠仁ー！

悠仁

はーい！

悠仁

お、どうしたの？

悠仁の友達

遊ぼーぜ！

悠仁

ごめん、今日は無理

悠仁の友達

またかよ

悠仁の友達

お前、最近全然遊んでくれねーじゃん

悠仁

そう？

悠仁の友達

なんか用事でもあんの？

悠仁

用事って程でも無いんだけど…

悠仁

最近、その…

悠仁

好きな人ができて…

悠仁の友達

…

悠仁の友達

今日も、そいつと遊ぶのか？

悠仁

おう！

悠仁

今日は、お手玉して遊ぶんだ

悠仁の友達

…

悠仁の友達

お、お手玉とか女子がする遊びじゃん！

悠仁の友達

それよりも、俺らと遊ぼ…

悠仁

ごめん！約束してるんだ

悠仁の友達

…

悠仁の友達

…そうか

悠仁

うん

悠仁

本当、ごめんな！

悠仁

また誘って！

悠仁

じゃあね！

悠仁の友達

…

悠仁が出掛ける

悠仁の友達

…

悠仁の友達

（…あれ？）

悠仁の友達

（あっちの方向には何もないはずだけど…）

悠仁の友達

（なんで、あっちなんだ…？）

悠仁の友達

…

悠仁の友達

追いかけてみるか

宿儺

…？

宿儺

（子供の気配…）

宿儺

（小僧か…？）

宿儺

（いや、小僧は気配が読めぬしな…）

宿儺

（別に子供がいる…？）

悠仁

すーくーなーさん！

宿儺

…

悠仁

お手玉持ってきたよ！

悠仁

遊ぼ！

悠仁

宿儺さん沢山腕あるし

悠仁

絶対、すごい技できると思うんだよね

宿儺

…くだらんな

悠仁

えー、一回やってみよ？

宿儺

…

数分後

悠仁

すげー！

悠仁

超高速回転してるじゃん！

悠仁

流石、宿儺さん！

宿儺

…

宿儺

小僧

悠仁

何？

宿儺

今日は、誰か他に連れてきた奴はいるか？

悠仁

え？いないよ？

悠仁

今日も俺一人だけ！

宿儺

…そうか

悠仁

うん！

数時間後

悠仁

じゃあ、またね宿儺さん！

宿儺

…

悠仁が帰る

宿儺

…

宿儺

そこのお前

宿儺

もう出てきて良いぞ

宿儺

…

宿儺が岩陰に行く

悠仁の友達

…

宿儺

そうか、腰が抜けて動けぬのか

悠仁の友達

…お前、何なんだ！

悠仁の友達

悠仁に何をした！

宿儺

何を…

宿儺

俺は、あいつに付きまとわれているだけだ

悠仁の友達

嘘だ！

悠仁の友達

お前みたな化け物、悠仁の好きなわけない！

宿儺

好き…

宿儺

は、吐かせ

宿儺

もういい

宿儺

お前との会話はつまらん

ｻﾞｼｭ

悠仁の友達

…

宿儺

…

宿儺

（好き…）

宿儺

（好きか…）

ふと、宿儺の脳裏によぎる

悠仁

まだ話してたいもん

悠仁

宿儺さん！またね！

宿儺

…

宿儺

裏梅

はい

宿儺

これを処分しておけ

裏梅

承知しました

裏梅

しかし、

裏梅

このような良質な子供の肉

裏梅

食べなくても宜しいのですか？

宿儺

構わん

宿儺

適当な場所に捨てておけ

裏梅

かしこまりました

裏梅

直ちに捨てて参ります

裏梅が子供の◯体を持っていく

宿儺

…

宿儺

気分が、悪い

翌日

悠仁

宿儺さん！

悠仁

こんにちは！

宿儺

また、来たか…

悠仁

へへ、来ちゃった

悠仁

今日は、一緒に石蹴りしよ！

宿儺

…

数分後

悠仁

そういえば

悠仁

昨日から、俺の友達が行方不明になってて

悠仁

最後に見たのが、ここら辺を歩いてるところだったらしいんだけど

悠仁

宿儺さん、何か知ってる？

宿儺

…

宿儺

さぁ…

宿儺

…知らぬな

悠仁

そっか…

悠仁

…

悠仁

宿儺さん

悠仁

ちょっとついてきて

悠仁

ここ、綺麗でしょ！

宿儺

…

悠仁

俺、この場所好きなんだ

悠仁

なんか落ち着くんだよね

悠仁

ここは、俺以外の人はここ知らないんだ

宿儺

…どうして、こんなところに連れてきた？

悠仁

んー、なんでだろう？

悠仁

特別だから…かな？

宿儺

…

悠仁

宿儺さん、俺ね

悠仁

周りの人を助けたいんだ

悠仁

それで、最後は大切な人に囲まれて死ぬんだ

悠仁

もちろん、大切な人の中に宿儺さんもいるよ！

宿儺

…好きに言っていろ

悠仁

へへ

悠仁

宿儺さん

悠仁

俺、宿儺さんの事好きだよ

宿儺

…！

悠仁

あ、ちょっと待ってて！

悠仁

じゃじゃーん！

悠仁

花の冠！

悠仁

結構、上手くない？

悠仁

宿儺さん、ちょっと屈んで！

宿儺

誰が、お前のような小僧を前に屈まなきゃならんのだ

悠仁

いいから！

宿儺

…

宿儺が屈む

悠仁

はい！

悠仁が冠を宿儺に被せる

宿儺

…

宿儺

なんだこれは

悠仁

だから、冠だって！

宿儺

…

悠仁

それにしても…

悠仁

ふはは、似合ってねー

宿儺

…小僧

悠仁

ふふ、ごめん、つい笑っちゃって…

悠仁

今度遊ぶ時はさ、俺に宿儺さんが冠作ってよ

宿儺

…

悠仁

約束ね！

悠仁

じゃあ、俺そろそろ帰るから

悠仁

またね

宿儺

…

宿儺

悠仁、俺は…

翌日

宿儺

…

一週間後

宿儺

…

一ヶ月後

宿儺

…

一年後

宿儺

…

五年後

宿儺

…

宿儺

（…つまらん）

宿儺

（いつぞやの小僧は、何をしているだろうか）

宿儺

（まぁ、知ったことではないが…）

宿儺

…

宿儺

…

宿儺

…ただの雑草だな

宿儺

…

？？？

…やっと、見つけたぞ

宿儺

…

？？？

呪いの王…

宿儺

…

？？？

…え、嘘だろ？

？？？

宿儺…さん？

宿儺

…小僧か

悠仁

なんで…

悠仁

でも、確かに…

宿儺

呪いの王、両面宿儺は俺のことだ

悠仁

宿儺さんが…呪いの王…？

宿儺

最初に言っただろう

悠仁

最初って…いつの頃の話だよ…

宿儺

今から丁度、五年といったところか

宿儺

知らない方が珍しいと言ったはずだ

悠仁

…俺は、貧しい出だから

悠仁

世のことは全然知らなかったんだ

悠仁

…両面宿儺を知ったのは、あの頃より後だ

悠仁

なんでだよ…宿儺さん

宿儺

…

悠仁

…五年前！俺の友達は行方不明のまま帰ってこなかった！

悠仁

その後、呪術師って名乗る男が来て

悠仁

呪殺された気配があるって！

悠仁

その呪いの気配が、両面宿儺っていう奴のものだとも言っていた！

悠仁

あんたが！

悠仁

俺の友達を殺したんだろ！？

宿儺

…あぁ

悠仁

…なんで！

宿儺

…

悠仁

友達の件があってから俺…

悠仁

頑張ったんだ

悠仁

呪術師になって、強くなる為に…！

ｻﾞｼｭｯ

悠仁が宿儺を攻撃する

悠仁

…

悠仁が倒れる

宿儺

分かっていただろう

宿儺

…俺には、敵わないと

悠仁

…それでも、戦わなきゃ駄目だったんだ

宿儺

…分からんな

悠仁

宿儺さんならそう言うと思った

悠仁が微笑む

悠仁

これは、両面宿儺にじゃない

悠仁

"宿儺さん"に言う言葉だよ

宿儺

…

悠仁

宿儺さん、もし俺が生まれ変わったら

悠仁

宿儺さんの事、たくさん呪ってあげるね

宿儺

…

悠仁は目を閉じた

宿儺

（戦って確信した）

宿儺

（俺と裏梅が小僧の気配に気付かなった理由）

宿儺

（俺と小僧の呪力が似ているからだ）

宿儺

（似すぎているが故に気付かなかった）

宿儺

…馬鹿を言え

宿儺

もう俺は

宿儺

お前に、呪われ過ぎている

宿儺

意外と難しいものだな

宿儺

…悠仁

ある丘の花畑

青空が広がるその丘には

1人の遺骨が埋められている

丘には

不恰好な花の冠と

子供の遊ぶおもちゃが供えられている

人々に恐れられるその王は

未だ、想い人に

呪われ続けているそうな

終わり

この作品はいかがでしたか？

1件

すごい！めっちゃ好きな内容でした！！

あくび様

プロフィール

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