一ノ瀬 馨
一ノ瀬先生は
真剣な表情をしていた.
でも夕陽の色が被さって
どんな顔色をしているのかは
読め取れない.
よほど大事な話なのだろう.
私は肩に力を入れる.
一ノ瀬先生は、ゆっくりと
口を開いた.
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
佐倉 ゆう
私はこの上なく頼りない声を
上げて目を見張る.
一ノ瀬先生の発した言葉が
信じられなかった.
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
___違う.
私は、一ノ瀬先生が少し
切なげな表情を浮かべたのを
見て、思わず目を逸らした.
私だってきっと
先生のことが好きなのだ.
それは、ついさっきから
なのかもしれないし
もしかしたらずっと前から
好きだったかもしれない.
いずれにしろ、
この気持ちは真実だ.
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
一ノ瀬先生はそう言いながら
数学研究室から
出て行こうとする.
__何か言わなくちゃ.
なのに、声が出ない.
一ノ瀬先生が扉に手をかける.
その一連の動きが、まるで
スローモーションのように
見えた.
___ダメだ.
今言わなくちゃ.
でないと、きっと
もう一ノ瀬先生と話せない.
佐倉 ゆう
一ノ瀬先生は驚いた様子で
私を振り返った.
佐倉 ゆう
佐倉 ゆう
…多分、世界一恋に落ちてから
告白までが早い恋だろう.
めまぐるしいここ数分間を
思い返し、私は思わず
小さく笑ってしまった.
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
その瞬間、一ノ瀬先生の
雰囲気が少し変わった.
いつものふざけた感じから
一変して、余裕を感じさせる
大人の雰囲気に.
それに、今…。
___ゆう、って.
一ノ瀬 馨
一ノ瀬先生はすたすたと
私の方に歩み寄る.
その大人な表情で
私をしっかり捉える.
いつもと違う、全く知らない
一ノ瀬先生に私は少し
後ずさりした.
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
しかし二歩も下がらないうちに
コツ、と棚にかかとが当たった.
佐倉 ゆう
私は棚を背に追い詰められる.
一ノ瀬 馨
一ノ瀬 馨
その言葉とともに、グッと
肩を掴まれて引き寄せられて…
__そして、ふわりと
唇が重なった.
♡きたら続き出します!! 読んでくれて📖 ありがとです!!☺︎ ぜひ他の作品も 見てみてください!!☃
コメント
2件
キャー
ヤバいU^ェ^Uヘヘ 続きお願いします😭✨