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奴隷になった宝石

第11話 - “おまじない“ NO.ⅳ モルガナイト④

130

2025年08月29日

#irxs

#桃赤

#白黒

#水青

奏雨

いらっしゃいませ。当店にお越しくださりありがとうございます

それでは注意事項のご確認をお願い致します

irxs nmmn 注意主従関係宝石要素,年齢操作があります IV×Ⅰ Ⅱ×Ⅴ Ⅲ×VI Ⅰ,Ⅲ,VI(赤,白,黒)→宝石 IV,Ⅴ,Ⅱ→人間 ※一部のメンバーさんの話し方が全く違います →主に黒,青苦手な方、地雷がある方はご注意ください

宝石side

飼い主世話係side

以上になります。それでは行ってらっしゃいませ

Ⅰ

ご主人様……？

Ⅰ

…っ、すみません…汚い口で…消毒して頬拭きますか、？

汚くないからいいよ。りうら絵本しまって寝るよ

Ⅰ

はぁ、い……絵本は……っ

Ⅰ

(何処から持って来たっけ……)

素直に主人に聞こうと本を持ち直し、隣に視線を向ける。

俺の部屋に置いてあるのじゃないよ。リビングかまろの部屋じゃないかな？

Ⅰ

戻してくるまで待ってて下さい

……待つよ。だから転ばないように行っておいで

ついでに伝言もお願いしていいかな、？

Ⅰ

分かりました。……ご主人様の伝言伝えますね

お願いねっ

主人のメモ書きを受け取る。ドアに近づこうとする前に、主人に背を押される。

一歩、また一歩と扉とは違う壁に手を付ける

Ⅰ

や、わ、っ、わ……

Ⅰ

……っ、きゃ…っ！

バランスを崩して、くるりと回った壁の先に体が倒れる。

Ⅴ

危ないなぁ…入るんやったらドアから入っておいでぇよ

バランスを崩して入ってきた子供が転ばないように抱きとめる

Ⅴ

何処も怪我しとらへんっ？掃除しとらんから頭打ちつけんようにな

Ⅰ

……い、いふさんっ…

Ⅴ

手に持っとるんは…俺ん所に置いとる絵本か。戻しに来てくれたん？

Ⅰ

いふさんに…お借りしたままだと良くないので

Ⅰ

それと伝言も預かっています…のでお渡ししますね

扉が開く音。それと同時にりうらを抱き寄せる

驚くりうらの頭に手を置き、開いた扉の先を見る

Ⅱ

いふくんお風呂湧いたよ。一緒に入ろ〜

Ⅱ

その子も居たんだね。何処も打っていない？

Ⅴ

打っとらんよ。画鋲刺さっとんらんかったらええんやけど

Ⅰ

何処も怪我してないです…

Ⅴ

抱きとめて悪いな。ないこからの言伝貰おうか

Ⅰ

…っ……う……ん

手渡されたメモを受けとり内容を確認する。

Ⅴ

りうらと少し話したら行くよ。ゆっくり入ってきぃ

Ⅱ

できるだけ…早めに来てね。寝そうになったら助けてね

Ⅴ

気が向いたら行く。気長に待てるんやったら待っときぃ

着替えやタオルを落とす主人の荷物を拾う

Ⅴ

風呂で眠らんようにな。手の怪我は後で消毒…するにはいかんし…包帯巻こうか

Ⅴ

洗い物慣れとらんねんならやらんでええねんで

Ⅱ

二人に任せっきりなままは駄目だなって思って……

Ⅱ

今日はお皿割らずに出来たから、少しずつ…お手伝いしていい？

Ⅴ

やりたいなら止めへんよ。気が向いたら手伝って

傷だらけの細い手首に包帯を巻き、掴んでいた手を離す

Ⅴ

手は大切にしぃや。怪我治るまでは手当はする

Ⅱ

…出来るだけ早く治していふくんのお手伝いするね

Ⅴ

ほとけと料理するん…今から楽しみ

Ⅱ

…迷惑かけないように頑張って治すね

Ⅱ

君も…絵本直したら寝るんだよ

Ⅰ

……

Ⅰ

…

Ⅴ

(子供は深夜まで起きれへんもんな)

寝息を立てる子供を横たわらせ、頭を撫でる

Ⅱ

…お布団持ってくるね。この部屋寒くて不便でしょ

Ⅱ

その子はどうする、？いふくんが面倒見たいなら見ていいよ？

Ⅴ

此奴は俺が面倒見ていいなら見たい…

Ⅱ

いふくんがしたいならやってみていいんだよ

Ⅴ

…ありがとっ、ほとけ。嫌われても最後まで育ててみる

Ⅴ

(いつまで子供やと思っとんねん)

頭を撫でる優しい手。穏やかな笑みで、「任せたよ」と布団を掛ける

Ⅴ

(起こすんは可哀想やけど)りうら、りうら

Ⅰ

っ、おは、よう…ございま、す

Ⅴ

…起こして悪いな。布団敷くから座って待っといてくれる？

Ⅰ

……う、ん

Ⅴ

画鋲無い所座りぃよ。掃除するまで足場気いつけぇや

Ⅰ

…

Ⅴ

床で寝ぇへんの。りうら寝るんやったら椅子に座りぃ

Ⅰ

…ん、…

Ⅴ

………抱きつかへんの

腰に抱き着く子供を剥がし、比較的に画鋲が少ない所に布団を敷く

布団に潜り込むと寝惚けながら隣に寝転び、腕の中に顔を埋める

Ⅴ

…っおやすみっ…

……っ、と……

子供の寝かし付けを任されたのだけど、どうやって寝かし付けたらええんやろ

子供を寝かしつけた経験がない自分に任されても上手く寝かし付けられる自信が無い

Ⅲ

悠佑おにぃさん文字、？よめる、？？

……大体は読める。読んで欲しいもんでもあんの？

Ⅲ

ど、うわ？？おにぃさんのしっとぉーお話読んでぇや、！

…ここにある絵本にしようか

手を伸ばして絵本を手に取る。イギリス童話。子供向けの絵と言葉で物語が綴られている

その中で子供の子守りにピッタリと絵本を手に取り、内容を読み聞かせる

最初はキラキラと瞳を輝かせていたが、話が進むと顔色が悪くなっていく

(…そろそろ辞める…か)

今日はここまで。寝る前に暖かいミルクでも飲む、？

Ⅲ

っ、！！

温度のない手に驚いた子供はガタガタと震える。手を引っ張ると踏み留まって首を横に振る。

Ⅲ

…っ、おにぃさん…ボクは、いい…よ…夜は良い子で寝らんと怒られる

寝れん時は温かい飲み物飲んだ方がその体も暖まると思わへん？

体の都合上冷たいままやと寝られへんやろ、？初兎の目冴えとるしな

Ⅲ

んぅっ、おにぃさん手冷たいっっ！

ああ、悪いな。軽く食べたら眠くなる？

Ⅲ

夜に食べてえーの？？？お部屋出るんやったらおにぃさんに許可貰わんと…っ

…そうやけど見つけるん大変やからええねん

Ⅲ

リビングの床って冷たいんやな

初兎が裸足なのもあるんとちゃう？？足も温めようか

Ⅲ

体が暖かくなったことないんよ。悠佑おにぃさんに触られてもちっとも温ならん…

多少は温なっとるよ

触れた箇所がほんのりと温かい感覚。ほんのりと熱を持つ手を掴む

Ⅲ

冷たいままやと…見つかっても気付かれへんねんっ！！

Ⅲ

死んだ、？って思われとるみたいで、オークション、？に出されるまで…ご飯食べたことないねんっ

そ、うやな。初兎が飯食べとる姿見たことない…んはそういうことか…

Ⅴ

二人共…寝れへんくて起きてきたん？

Ⅲ

…自分が寝れへんのを…おにぃさんが見掛けてミ、ルク？淹れてくれるみたいで…部屋から出たんです

Ⅴ

なら待っときぃ。軽食と飲み物作って持ってくるわ

頭を撫でようと初兎に手を伸ばすも、後退って拒絶の声を出す

Ⅲ

触ら、ないでくだ、さいっ、！！

Ⅲ

自分汚いから…っ、いふ様の手が汚くなっちゃっっ、！

Ⅴ

思わへんよ。初兎より俺の方が風呂入れてなくて汚いよ

Ⅴ

飼い主が中々許可出してくれへんのもあって誰かと話すことも触れることもないんよ

Ⅴ

やから…会った時には触らせてほしい

Ⅲ

…自分は悠佑おにぃさんに触ってほしいので、触れるのは控えてくださると嬉しいです

Ⅴ

(一途な子でええな)

純粋無垢な子供。触れられることに慣れていないせいか、体が震えている。

嫌がらせで触ろうとしたんやないってことは分かるな？

Ⅲ

それは、……何となく分か、る。お兄さんごめっ、んなさ…い

Ⅴ

怖い思いさせて悪いな。子供の扱いには慣れとらんねん

宥めている子供の頭を撫でる。キッチンで温めたミルクを手渡す

Ⅴ

火傷せんように冷まして飲むんやで

Ⅲ

はぁ、い〜！！ふぅ、っ…ふぅ、っ

Ⅲ

…ふぅ、〜…ふぅっ……

Ⅲ

あつ……ッ、い！

ちゃんと握って手で冷やして飲んでみ

Ⅲ

う、うんっ……っ、…ふぅ、っ……ふぅ〜

Ⅲ

っ、ミルクってこんな味するんや、ね……？

…本体はあんま甘くないけどな。子供に飲ませる時は蜂蜜とか入れよるけど…初兎は飲んだことないんやな？

Ⅲ

……？？

Ⅴ

蜂蜜は花の蜜を蜜蜂が集めた蜜って言ったらええかな、？

Ⅲ

そう、なんですか……、おにぃさんは知っとんねんな？

幼い頃に少しな。母さんに色んな所に連れてかれたんよ

初兎にも色んな所連れてきたいなぁ。ないこさんにお願いしてみよかな

ミルクを一口飲んで、子供に手渡す。年齢の割に大人びた少年は子供を思って頭を撫でる

Ⅲ

………おにぃさん貰ってええ、の？

ん〜俺はもう腹いっぱいなんよ。捨てるんも勿体ないやろ？

初兎さえ良かったら飲んでもうて。飲んだことないなら尚更

Ⅲ

…ありがとぉ、おにぃさんの冷たくておいしい

Ⅴ

…二人共飲み終わったら速やかに部屋戻りぃよ

Ⅴ

…俺は風呂場の様子見て来るわ。なんかあったら呼びに来てな

……分かりました、初兎。そろそろ眠たなった？

首を横に振る子供の手を掴んで、手の温度を確認する。

顔を顰める少年越しに、子供の小さな手に重ねる。

(……冷たいな)

Ⅴ

二人共手冷たいなぁ。宝石って皆冷たいもんなん、？

個体によると思いますよ。俺は初兎よりは暖かいと思います…

Ⅲ

真っ赤な髪の…おにぃさんが一番冷たいと思います

Ⅲ

手繋いだ時も…温もり、？を感じなかったので……

Ⅲ

ないこおにーさんが体温高い分…おにぃさんの体が暖かい時もありますよ〜

Ⅴ

(人の体温で変わるもんなんやな…)

Ⅲ

でも、おにぃさんに触られるとここがぽかぽかしま、す

胸元を指で指し示す。「ぽかぽか」という表現の通り、撫でられた時だけとびきり嬉しそうに笑うのだから。

Ⅴ

教えてくれてありがとう。話も終わりにしてそろそろ部屋戻って寝んねしぃや

Ⅲ

…っわ、…っ、！

それじゃあ失礼します。初兎しっかり掴まっときぃよ

Ⅲ

んっ、…っ、！悠佑おにぃさんありがとう

転ばれたら困るだけやで

Ⅱ

あ、っ…やっときた？

湯船に浸かりながら髪を梳く。扉が開いたと同時に、背後から抱き締める行動に頬が緩む

Ⅱ

いふくん重〜い

Ⅴ

重ないわ阿呆。約束通り髪洗ったるから上がって来い

Ⅱ

……はぁ、い。いふくんに洗ってもらうの久しぶり〜

シャンプーを手に着け、撫でるように髪を洗う。普段洗わないのに器用に、丁寧に、髪を撫でる。

Ⅱ

後で…いふくんも洗ってあげよっか、？

Ⅱ

そろそろお風呂に入らないと汚いでしょ〜？

Ⅴ

…………俺はええねんっ、！！

Ⅱ

まぁだ、水怖いの、？本当…っ猫みたい

水に濡れた手で触れるだけで嫌そうに顔を背ける。顔を見られたくない時にそっぽを向くのが彼らしい

後ろを振り返る。髪を流し終え、一息つく彼に抱き着く。

Ⅱ

これで、服が濡れたね。濡れたらどうするんだっけ〜？？いふくんご主人様に見せて

Ⅱ

よしよし〜いい子いい子……！！

濡れた手で髪を撫でる。そうされたらどうすべきか。それが分かると嫌な顔をしつつも、素直に従う

Ⅴ

…っ、洗うんやったら好きにしろ

Ⅱ

隅々まで洗ってあげるね〜

「隅々」その言葉の通りに彼の肌に、タオルを当て洗っていく。

面積の多い部分から洗っていき、面倒の少ない部分を丁寧に指先を使って洗う

Ⅱ

…どう久しぶりのお風呂気持ちいい？

口元に手を当てる彼。口元から垂れる涎。羞恥の表情を浮かべ、足を閉じる

Ⅱ

その声も抑えずに出したらいいのに。まだ自分の声は嫌い？

そう言っても尚、口を閉じる彼。内股にタオルを当てる度、恥ずかしそうに声を漏らす。

緩くなった口元から漏れ出る声は普段から想像出来ない程、甘く甲高い

Ⅴ

っ、ふ…………

Ⅴ

んん“っっ……〜〜、！！

Ⅱ

……ああごめんね。内股の傷まだ塞がってなくて痛いね

Ⅱ

ゆっくり洗い終えたら終わるから歯食いしばって我慢しよっか

Ⅴ

…終わったら絶対シバく

Ⅱ

主人に手上げてもいいんだよ？いふくんにはそんなこと出来ないと思うけど

Ⅱ

僕のこと大好きだもんねっ、？

頬を赤らめる彼に視線を向けて「そうでしょ？」と首を傾ける

毛布ですやすやと寝息を立てる子供を起こさないように抱き上げる。

軽すぎる体。温度を帯びていない手がきゅっと服を掴む。

……可愛いね

他の人と寝ちゃうなんておにーさん妬いちゃうなぁ

なんて眠っていて気付かない子供に言葉を紡ぐ

Ⅰ

……………

Ⅰ

…っ、すみません…睡魔に勝てませんでした

いーのいーの。りうらを行かせたのは俺だからね

体を温めないと…また冷たくなってる

Ⅰ

…っ、…？

息を飲む音。体温に対して不思議そうに小首を傾げる

りうらの体は冷たいんだよ。俺が触れるまで冷えきってるんだよ

Ⅰ

………あんまり実感なくて…

Ⅰ

…でも…っ！ご主人様に触れられてる時は体がぽかぽかします

温められること自体が嫌じゃなくて良かった

Ⅰ

…ご主人様に触られて温められる時間が好きです

Ⅰ

我儘なのは理解してます…ご主人様が良ければ……温めててください

頬が緩む。受け入れられた喜び。健気に目を見て話す姿が愛おしい

温める。その言葉の通りに主人の唇が体に触れる

頬、胸元、腹、太腿、指先の順に触れられる

Ⅰ

んっ…っ、ん……

Ⅰ

っんん、くすぐ…ったい

唇と手が触れた部分が熱を帯びて熱い。チカチカとする視界の中、主人の手に触れる。

そろそろ……終わりにする、？

Ⅰ

恥ずかしいので…終わ、っりに、っ

分かった、触れ合いは終わりにしてそろそろ寝ようか

Ⅰ

今日は…しないんですか？

……ん、なぁにぃ？おにーさんにしてほしいことでもあった？

Ⅰ

唇にしてほしいで、す…

頭を撫でる。主人の顔を捉え、瞼を下ろす

お願いする所も………可愛いーねっ

怖がらせないように手の甲、唇の順に口付ける。

唇に触れ、お互いから吐息が漏れる。頬が熱を帯びて頭が呆然とする。

Ⅰ

(暖かい)

握られた手が暖かくて安心する。ご主人様が「いい子」と頭を撫でる

Ⅰ

、っ？

頭上に固定される手首。こんなことをしている理由が分からず頭を動かす

Ⅰ

ん、っ……ぅ、っ…！“……んん“っつ“

暴れないの…。寝る前におまじないしてるだけだよ

気分が良くなる“おまじない“

奴隷になった宝石

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