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俺の名前は芦屋 晴臣(あしや はるおみ) 家から徒歩20分程にある公立高校に通う、ごく普通の高校生。
そんな俺には1つ、誰にも言えない秘密がある。
近所に住む8つ上の男の人、古屋 洸希(ふるや こうき)と付き合っていること。
男同士だから秘密なの、って? 違う、違う。
洸ちゃんは 学校の先生なのだ。
┄┄キーンコーンカーンコーン┄┄
古屋 洸希
古屋 洸希
月曜の二限目
この時間は洸ちゃんが担当する世界史だ。
古屋 洸希
委員長(モブ)
委員長の号令で挨拶をし、授業が始まる。
俺も教科書とノートを開くけど、視線はずっと上げたまま。
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
もう、ね。
全く授業内容が頭に入ってこないよね。 うん。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
洸ちゃんの観察に夢中になっていると、教科書を読むようにと当てられた。
全く授業聞いてなかった俺は読む場所が分からず、見当違いのページをパラパラとめくる。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
指定された箇所を読み上げる。
芦屋 晴臣
読む場所を探すのに必死で、洸ちゃんが近付いている事に気付かなかった。
教科書をじっと見ていると、横からスッと洸ちゃんの長くて綺麗な人差し指が視界に入り、指定の場所をトンっと叩く。
ビクッと肩が上がるのと同時に、ふわりと洸ちゃんのイイ匂いが鼻まで届いた。
読んでいる間に洸ちゃんは教卓まで戻り、黒板に何やら書き足していく。
古屋 洸希
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
洸ちゃんの制止で読むのを止め、机の上に教科書を置く。
不意打ちに近付かれて、まだ心臓がドキドキ鳴っている。
芦屋 晴臣
この学校では、定期テストの日にノート提出がある。 ノートをちゃんと活用出来ているかチェックする為だ。
芦屋 晴臣
そのノートに洸ちゃんへメッセージ...まぁその日の授業日記みたいなのを書くのが、俺の中でのルールとなっていた。
ほとんど好きって内容になっちゃうんだけどね。
洸ちゃんには、ちゃんとノートとれっていつも怒られる。
古屋 洸希
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
本当かよ...と呟きながら、洸ちゃんが俺の席までやってくる。
ノートにはもちろん 『洸ちゃん大好き!』 と書いた。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
洸ちゃんが俺のペンを取り、ノートに何かを書いていく。
黒板の内容なんて書いてないから、間違ってる所なんか無いはず。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
書き終えると洸ちゃんはスタスタと教卓の方まで戻ってしまう。
俺は、書かれた内容に衝撃を受けて言葉すら出ない。
『俺も好き。』
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
ノートをパタンッと閉じて机に突っ伏し、身悶える。
俺の恋人は今日もめちゃくちゃ格好良いです。
午前中の授業が終わり、昼休みになった。
バタバタと急いで教室を飛び出し、洸ちゃんの居る職員室まで走って行く。
┄┄ガラガラッ┄┄
芦屋 晴臣
職員室の扉を元気良く開け、洸ちゃんの名前を元気良く呼ぶ。
古屋 洸希
坂口先生(モブ)
古屋 洸希
芦屋 晴臣
坂口先生(モブ)
高橋先生(モブ)
芦屋 晴臣
坂口先生(モブ)
坂口先生(モブ)
高橋先生(モブ)
古屋 洸希
芦屋 晴臣
洸ちゃんに会いに毎日職員室通ってたら、ほとんどの先生達と仲良くなった。
そのおかげ(?)か、俺が洸ちゃんにベタベタしていても何か言ってくる先生はいなかった。
俺が坂口先生達を見送ってる間に洸ちゃんはデスクを片付け、お弁当の入った鞄を持って立ち上がる。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
洸ちゃんの後ろに続いて職員室を後にする。
洸ちゃんとはいつもお昼を一緒に食べるんだけど、職員室や教室だと目立つからって世界史の資料室で食べる事になっていた。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
洸ちゃんは振り向くこと無くスタスタと歩いて行くので、俺も置いて行かれないように少し駆け足で付いて行く。
資料室に着き、洸ちゃんが持っている合鍵で部屋の鍵を開けた。
世界史の資料室は洸ちゃんの担当部屋で、毎日使ってるしこまめに整理もしてるから全然埃っぽくない。
俺も我が物顔で使っているので、当然の如く私物がいくつか置いてある。
部屋の電気をつけ、向かい合う形で席に着きお弁当を広げる。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
二人で手を合わせ、食事を始めた。
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
少し子供っぽく笑う洸ちゃんにドキッと心臓が反応する。
洸ちゃんは二人きりの時だけ、素の洸ちゃんになってくれる。
いつものクールでシュッとした洸ちゃんも好きだけど、やっぱりコッチの方が好き。
少し優しくなって、少し子供っぽくなって、それからよく笑ってくれる洸ちゃんが大好きだ。
お昼を食べ終えれば、休み時間が終わるまで自由な時間。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
洸ちゃんは2ヶ月前に持参した座椅子に腰掛けてくつろいでいた。
ノート書かないと点数が減るのはこの学校のきまりだし、ちゃんと分かってはいる。
分かってはいるけど、授業中は洸ちゃんの観察に、洸ちゃんへのラブレターに、洸ちゃんとの妄想と、やる事が多すぎてノート書く暇なんて無い。
けど、毎回ちゃーんとノート書いて提出しているのは洸ちゃんも知っているはず。
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
そう 大抵の先生達は授業内容をスムーズに進める為に、事前に自分たちでノートをまとめているのです!
洸ちゃんもその1人! だから、洸ちゃんのノートさえ写しとけば何の問題もない。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
洸ちゃんが1か月前に持参してくれた俺用の座椅子を持って、洸ちゃんの横に行く。
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
洸ちゃんは俺の頭を数回撫でて、座椅子に体を預けて目を瞑る。
芦屋 晴臣
俺はじぃ〜っと洸ちゃんを眺め、悪戯心に鼻先をちょんっと触る。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
俺の肩をグッと引き寄せ、洸ちゃんの胸元に俺の顔が来るようにしてギュッと抱き込まれた。
それだけでビックリしてるのに、可愛いなんて言うもんだから、思考回路が停止しそうになる。
ちゃんと鍵かかってるの知ってるけど、学校でこーゆーのは変な汗が出るくらいにドキドキしてしまう。
さらに洸ちゃんは追い打ちをかけるように
古屋 洸希
古屋 洸希
なんて 人の頭をクンクン嗅ぎまくっている。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
クスクスとまた、子供っぽく洸ちゃんが笑う。
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
グリグリと顔を洸ちゃんの胸に押し付けると、ポンポンと撫でてくれた。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
荷物を片付けて資料室を出る。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
せっかく出たのに5秒もせずにまた入室。
洸ちゃんの様子を伺おうとした瞬間、グイッと腕を引っ張られる。
芦屋 晴臣
────チュッ────
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
委員長(モブ)
委員長(モブ)
《さよーなら》
芦屋 晴臣
男友達A(モブ)
1日の学業を終え、大きく伸びをしていると1人の友達に声を掛けられた。
芦屋 晴臣
男友達A(モブ)
芦屋 晴臣
男友達B(モブ)
男友達A(モブ)
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
男友達A(モブ)
男友達B(モブ)
男友達B(モブ)
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
と、まぁここまでがテンプレ。
ちゃんと補習がある事は覚えていた。
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
資料室の前でそう叫ぶと、ガラッと扉が開き、中から怪訝そうな顔をした洸ちゃんが出てきた。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
資料室へ入り、カラカラと扉を閉める。
どうせ秘密の補習時間なんだろって? 違う違う。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
ガチな補習です。
その後、小一時間くらい世界史の補習を受けました。
補習が終わり、筆記具やらを片付けて資料室を出る。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
職員室へ向かう洸ちゃんの背中を見送り、俺は玄関へと向かった。
帰りはいつも一緒に帰る。
ただ、わざわざ待ち合わせて一緒に帰ってる所を見られると厄介なので、たまたま出くわしたって感じに見せかけている。
基本、俺が学校近くの駄菓子屋で買い物しててそこに洸ちゃんが来るって流れだ。
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
駄菓子屋をフラフラと物色しながら、洸ちゃんが合流するのを待つ。
そーいや、洸ちゃんには言ってないけど、駄菓子屋のばぁちゃんには俺達の関係を話している。
通い過ぎて、さすがのばぁちゃんも察したらしい。
芦屋 晴臣
駄菓子屋のばぁちゃん(モブ)
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
駄菓子屋のばぁちゃん(モブ)
ばぁちゃんがヨボヨボっと立ち上がり、店の奥へと消えて行く。
しばらくして、手にガチガチ君ソーダ味を持って戻って来た。
駄菓子屋のばぁちゃん(モブ)
芦屋 晴臣
駄菓子屋のばぁちゃん(モブ)
芦屋 晴臣
古屋 洸希
駄菓子屋のばぁちゃん(モブ)
芦屋 晴臣
ガチガチ君を開けようとした時、洸ちゃんが横からヌッと現れた。
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
駄菓子屋のばぁちゃん(モブ)
いつもの帰り道を、洸ちゃんと肩を並べてゆっくりと歩く。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
家に着くまで20分。
1人で歩けば長い道のりも、2人で歩けばあっとゆう間だ。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
手を振り、背中を向けて歩き出す洸ちゃん。
家はすぐ近くなんだけど、いつでも会えるんだけど、やっぱりそれでも寂しくなってしまう。
洸ちゃんといると色んな気持ちになって、色んな発見がある。
嫌なこともあるし、良いこともある。
でも、何があってもずっと一緒にいたい。
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
古屋 洸希
芦屋 晴臣
古屋 洸希
芦屋 晴臣
だって、 好きだから!!
〜fin〜
コメント
3件
>言葉 椿留 是非腐って!もう腐って! いや、深くまで腐らなくて良いんだよ! 全部好きになれたらお得だよ!!笑
やばい、腐りそう…()