お父さんが僕を何度も殴って
お母さんがそれを傍観している。
朔
朔
父親
朔
父親
母親
朔
僕の2人目のお父さんはとても厳しい人で
ひらがなが書けない僕を躾と言って
毎日のように殴ったんだ。
父親
父親
弟にはお父さんは優しくて
母親
お母さんはいつも僕を慰めた。
小さい僕には部屋なんかなくて
お父さんの機嫌が悪いとどんな天気の悪い日でもベランダで1人凍えた。
朔
朔
朔
朔
お父さんに出す反省文の数が増えても
許してもらえる日などなく
父親
母親
ご飯すらも食べられない日が続いてたんだ。
父親
父親
母親
母親
お母さんが泣いてる…
母親
その日お父さんは弟を連れて出て行ったんだ。
朔
母親
誰もいなくなってしまった部屋で
母親
朔
お母さんが思いっきり僕の首を絞めたんだ。
長年の恨みを晴らすかのように憎くてしょうがない相手を殺すように。
母親
そして正気に戻ったかのようにパッと手を離し、また
母親
母親
母親
と慰めたんだ。
その日から僕とお母さんの2人の生活がはじまったんだ。
朔
母親
その生活は前よりもとっても過ごしやすくて
厳しいお父さんもいないし
憎い弟もいない
そしてお母さんとずっと一緒にいられるんだ。
朔
母親
朔
母親
僕はお母さんが喜んでくれる事を全部やった。
お父さんがいなくなってさみしいお母さんを元気付けてあげる
それが僕の幸せだった。
なのに…
朔
母親
朔
母親
母親
朔
母親
朔
母親
母親
朔
母親
母親
朔
母親
お母さんが僕の肩をゆすった
母親
母親
母親
母親
母親
母親
朔
母親
母親
母親
母親
母親
母親
母親
朔
母親
母親
母親
母親
今でも覚えている。
生温い体温と絡みつく母の髪
汗ばんだ首筋に
流れる涙が僕の手を冷やした
母親
死に歪む母の顔は
悦びと快楽の恵に染まり
母親
にこやかに僕へと微笑んだ
母親
この苦しみからお母さんを救ってあげられる
僕が
僕が。
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深い...