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最後の久しぶりにちゃんと寝れたっていうのと最初の1つの通知で橙くんが起きるあたり橙くんもあんま寝れてないというか眠り浅いのかなぁ…とか思ったり(時差)
フォロー&ブク失!
最近深夜投稿が多い...w
今回も唐突な物語です
ななジェル
どぞ
ピロンッ
静かな部屋の空気を読まない通知音で起こされた
𝙅.
これでインターネットの通知だったら許さんからな...
スマホを立ち上げると
3:30という数字の下に
見慣れたメッセージアプリの
俺が1番知っている人からの
たった五文字の通知
きっと5分もしたら送信を 取り消されるであろう、 とても短いメッセージ
″起きてる?″
𝙅.
少し気だるい体をベットから起こして
椅子にかけてあった1番よく使う 上着を羽織って
クローゼットから
薄すぎず、厚すぎない、 少し地味な上着を引っ張り出して
家の鍵とスマホだけを掴んで
玄関を飛び出す
暗くなった外は
夏とはいえど、深夜
少し肌寒かった
上着を持ってきて正解だった
少しぼーっとする目を動かして
彼がいないか探す
家の近くにはいなさそうだ
すたすた、と
少し早歩きで
多分、君がいるであろう場所に向かう
𝙅.
昔の俺なら怖くて 絶対来ないような場所
中途半端な街灯が余計に恐怖心を煽る
いつも君が敢えてこの場所を 選ぶのにも理由があるの?
怖いのをぐっと堪えて
彼の姿を探す
彼の姿はベンチの影と重なっていた
小走りでそこまで行く
案の定、彼は半袖で
ベンチの上で少し寒そうに
膝を抱えて
俯いていた
とりあえず無事でよかった、と
安心して
𝙅.
声をかける
聞こえているはずなのに顔を上げない
𝙅.
持ってきていた上着を
なーくんにそっとかける
そしたら
彼は俺のほうに手をのばしてきて
上着のはじっこを掴んで
ぐっと引っ張ってくる
...顔を上げないままで
引っ張られるがままに
彼のほうへ近寄る
すると
膝をベンチから下ろして
俺の手を少し引っ張ってから
ぐっと抱きついてくる
𝙅.
そっと頭を撫でる
𝙅.
𝙅.
そう問うと
𝙉.
相槌だけで返事をしてくれる
𝙅.
こんな時間にひとりは危ない、とか
なにかあったのか、とか
そんなことは言わずに
ただ、静かに
彼が顔が上げるまで
抱きしめ返して
ただ、ただ
君のとなりにいた
いつの間にか
彼の体の震えが止まって
𝙉.
寝言みたいにぼそりと彼は呟いた
𝙅.
彼はまだ持ってきた上着に 手を通していなかった
𝙉.
無言で上着を着た彼は
ぱっ、と腕を広げて
じぃーっとこっちを見てきた
𝙉.
𝙅.
何をしてほしいのか
全くわからず
そう聞く
𝙉.
さっきの言葉をもう一度繰り返した彼
𝙅.
風邪をひいたのでは、と
彼のおでこに触れて
自分の上着も着せようと思って
上着を肩からずらすと
𝙉.
𝙉.
𝙉.
そう言って
少し頬を膨らませる
𝙉.
𝙉.
𝙉.
𝙉.
...?
𝙉.
𝙉.
少し頬を赤くしてそっぽを向く
...あぁ、なんだ
そうして欲しかったのか
ギュッ
𝙅.
𝙅.
𝙉.
𝙉.
𝙅.
𝙉.
𝙅.
𝙅.
𝙅.
𝙅.
𝙉.
𝙉.
𝙉.
𝙉.
彼の手が縋るように 俺の首にかかる
𝙅.
𝙉.
𝙅.
𝙉.
𝙉.
𝙅.
無言で
彼の背中と膝に手をいれて
ひょいっ、と持ち上げる
𝙉.
𝙉.
𝙉.
𝙅.
𝙉.
𝙅.
𝙅.
𝙅.
𝙅.
𝙉.
𝙉.
𝙅.
𝙅.
𝙅.
𝙉.
𝙉.
𝙅.
歩きながら答える
𝙅.
𝙅.
鼻をかみすぎて赤くなった、 その跡にも、ね
𝙉.
𝙉.
𝙉.
謝らないでよ
別に君が悪い訳じゃないんだよ
𝙅.
𝙅.
𝙅.
𝙉.
𝙉.
𝙅.
𝙅.
𝙉.
𝙉.
トサッ
いつの間にか腕の中で眠っていた彼を 出来るだけそっとベッドに置く
近くでよく見ると
少し顔色も悪くて、
元々白い体が更に 血色が悪いような気がする
...無理したんやろな
ふと彼の顔を見ると
少し、さっきよりは、
楽になったような顔をしていた
𝙅.
𝙅.
𝙅.
彼の頭をそっと撫でる
𝙅.
𝙅.
今言っても、意味、ないのに
分かってるけど
君の前で
素直になれなくて
だから
少し心配するくらいは
許して欲しい
いつか
全てを君が俺に話してくれるまで
いつまでも待つから
だから
だから、どうか
お願いだから
自分を大事にして
...言わなきゃ意味、ないのにな
...意気地無し
大切ならちゃんと伝えないと
...俺も
君の優しさに甘えてるのかもしれない
𝙅.
𝙅.
𝙅.
𝙅.
大きなあくびをひとつ
彼の手を握って
床に座って
ベットに突っ伏して
少しの間だけ眠ろう
その日は久しぶりにちゃんと眠れた
はい、おかえりなさい
果たして、無理をして疲れていたのはどっちだったんでしょう
それともどっちもだったのか...
お互いを見ていた2人のお話でした