美咲
…言えることは、あんたよりは前ってぐらいよ
結衣
曖昧に言わないで…
はっきり言ってよ
はっきり言ってよ
結衣
杏ちゃんと、いつから知り合いなの
陽菜
杏ちゃんから聞いてないわけ?
美咲
杏はこういうことは言いたがらないわよ
結衣
…なんで杏ちゃんのこと知ってるのよ
結衣
私は小学生の頃からの幼馴染なのよ!?
美咲
…
美咲ちゃんの回答を待っていると
ドタバタと階段の方から音がし始めた
夏帆
はぁ…はぁ……美咲!!
夏帆
先生連れてきた!!
美咲
!!
美咲
ありがとう、夏帆…!
先生
屋上で一体なにが…
先生
!?
先生
杏さん!!
美咲
結衣が…杏の首を…!
先生
結衣さん…何故こんなことを…
結衣
そ、それは…
夏帆
今は結衣ちゃんよりも杏ちゃんの方を優先してよ!!
先生
あ、あぁそうだな…!
結衣さん、あとでお話聞かせてください
結衣さん、あとでお話聞かせてください
そう言った後 首絞められてからぐったりしたまま 起き上がらない杏ちゃんを見て 救急車に電話し始めた
杏
……ん
気がつくと私は病院に居た
杏
あれ、なんで病院に…
美咲
杏…!!
美咲
よかった…
杏
美咲…?
杏
結衣は…?
美咲
……
美咲
あの子は…
先生
目を覚ましましたか
杏さん
杏さん
杏
先生…?
杏
結衣は、来てないんですか…?
先生
結衣さんは、ここには来れない
杏
そんな…
先生
杏さん
先生
あの時結衣さんに何されたか、覚えていますか?
杏
美咲とお昼食べてたら…結衣がいきなり私の方に来て私の首を……
杏
その後のことは…覚えてません…
美咲
そりゃそうだよ…気を失っちゃったんだから…
先生
先生は救急車と警察を呼んで、杏さんを病院に連れてきました
杏
じゃあ結衣は…
美咲
今警察の所にいると思うよ
杏
……
杏
結衣を…許してあげることって出来ないんですか…
美咲
杏…!?
先生
…それは難しいかと
杏
そんな…
先生
そうして杏さんに危害を加えてしまった以上、警察は簡単に結衣さんを出して貰えないでしょう…
杏
……
結衣は… どうして私の首を絞めたのか…
それに…結衣とはまた会えるのか…
先生
しばらく杏さんは入院が必要らしいので、今は安静にしていてください
杏
は、はい…
先生
それでは失礼します
ガラガラ…パタン
杏
…
美咲
…
杏
美咲は…まだ帰らないの
美咲
帰って欲しかった?
杏
…いや、いてくれて助かる
美咲
そっか
美咲
…今でも結衣ちゃんのこと
想ってるわけ?
想ってるわけ?
杏
…
杏
…半々って感じかな
杏
想ってる自分もいるし、
見限ってる自分もいる
見限ってる自分もいる
杏
なんでこうなっちゃったんだろ…
美咲
…もう諦めなよ
美咲
結局杏は、小さい頃から変わってない
美咲
今回みたいなこと、前にも起きてるよね
杏
……
美咲
自分に依存させるためにいじめさせるなんて
美咲
普通の人はしないわよ
美咲
杏も、私と同類ってことじゃない?
杏
…
杏
そっか…私って美咲と同類だったのか
美咲
同類なら同類と一緒にいた方がいいわよ
美咲
…私と一緒に来なよ
美咲
私なら、杏の理想の相手だと思うよ…
私は、結衣と過ごすために… そのためならなんだってするはずなのに
美咲のようないじめっ子から あなたを助けるためだったのに…
いつから私は… 結衣…あなたを傷つけていたんだろう…
美咲
ねぇ杏…
美咲
私じゃ、ダメかな…
杏
…
杏
いくよ…一緒に
美咲
…!!
私は、結衣のことを想ってる …けど私のせいで結衣の人生すらも 壊してしまった
美咲も、私のせいで壊れてしまうかも… そうならないように、 しっかり見なきゃ…
"あなた"を助けるために
・ ・ ・
……To be continued