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Mai

Mai

今何時…?

私は寝返りを打ってスマホを取る

どうやら、今の時刻は早朝のようだ

Mai

メルは…

Mai

メル

むにゃむにゃ…

隣では、メルが気持ちよさそうに眠っていた

私は、メルを起こさないようにそっと部屋を出た

Mai

え〜っと…

Mai

何が余ってるかな…

私は冷蔵庫から

非常食や調味料を取り出す

Mai

ちなみにこの調味料や、少々の材料は

この家の冷蔵庫を拝借して使っていた

Mai

まずは…

Mai

卵をときほぐして…

私の趣味は、料理やお菓子作り

簡単な料理は作れる

Mai

Mai

それから、お砂糖とお塩を…

私はのんびり朝食を作った___

私は朝食を置いていると…

メル

ガチャッ

メルが起きてきた

Mai

メル、おはよっ!

メル

う〜…

メル

おはよ〜っ…にゃむにゃむ…

メルはあくびをしながら席に着く

メル

Mai〜、いつも朝ごはん作ってくれてありがとねっ!

そう言って、メルは箸を持って食べ始める

メル

うんっ、めっちゃ美味しい!

Mai

えへへっ…

Mai

ありがと〜っ!

私は味噌汁を口に運ぶ

Mai

…うん、今日の出汁は美味しく出てる

私とメルは、朝食を食べ進めた___

Mai

ん〜…

Mai

やっぱり、朝の空気は美味しいなぁ…

思いっきり背伸びをする

…実際、こんなに早く起きたなんて初めてだ

Mai

(ふふっ…)

Mai

(お姉ちゃん達が聞いたら、びっくりするだろうなぁ…)

Mai

Mai

ねぇ、メル

私は、隣にいるメルに話しかける

メル

ん?どうしたの?

メルは振り向く

Mai

夜の景色も素敵だけど…

Mai

早朝の景色もいいと思わない?

メル

すっごく分かるかも!

メル

私は、朝より夕方の方が好きだけどね〜!

メル

メルはそういいながら

メルは私の肩に手をかける

私とメルの身長はかなり近い

だから、肩に手を掛けることができるのだ

メル

今日もお祭り楽しも〜!

Mai

お〜っ!

私達は、メインエリアに向かって

走り出した__

Mai

あっ…夕方だ

お祭りを楽しんでいると

急に空が暗くなった

Mai

Mai

っていうことは…

Mai

またあの時間…だよね?

メル

…うん

メル

気を付けてね

私は、どこから出てくるか

予想しながら、息を潜めた

???

Mai

メル危ないっ!

メル

わあっ!

私はメルを右に押す

なんとか、その攻撃は避けきれたようだ

???

…ふむ

???

避けられてしまったか

私は後ろを振り向く

Mai

…えっ…

Mai

き…吸血鬼っ…!?

そこには貴族の雰囲気を纏った

男の人がいた

???

ドラコ

驚かせてすまない

ドラコ

私はドラコだ

…と、男の人は名乗った___

メル

わぁっ、ドラコじゃんっ!

Mai

えっと…

Mai

知り合い?

メル

うんっ、前に差し入れくれた人っ!

どうやら、メルは知っているみたい

ドラコ

…私は、そんな名ではない…

ドラコ

そこで、ひとつ頼みたいことがあるのだが…

続けて貴族__ドラコは言う

ドラコ

ドラコ

私と手合わせを願えないか?

と言った

Mai

手合わせ…ですか?

メル

ドラコさん、お強いからこのままでいいのに〜!

メルはなんだか、とても嬉しそう

ドラコ

さらなる向上に励みたいのだ

Mai

そういう事なら、全然大丈夫ですよ

メル

私もっ!

ドラコ

それではルールを記載するぞ

《2日目について》 ○手合わせ程度の練習に付き合うこと ○捕まったら大切な物を貰う その他は1日目と同じ

メル

よ〜しっ、逃げるぞっ!

Mai

あっ、待って〜!

ドラコ

"私の素早さについて来れるかな?"

夕方のイタズラ広場を颯爽と

走っていると

Mai

…わっ、メルどうしたの?

メル

メル

…見て

私が前を見ると

そこには、とても美味しそうな飴玉が落ちていた

Mai

…飴玉?

Mai

なんでこんな所に…

その飴玉は、大体指の第1関節ぐらい

メル

道に落ちてたやつだけど…

メル

袋に包まれてるから…大丈夫だよね…?

そういい、メルは小さな飴玉を拾う

メルがこの飴玉を拾ったことで

このあと あんな悲劇が起こるなんて

私達は想像も出来なかった___

メル

今更だけどさ…

メル

私達が持ってたランタン消えてるよね…

…たしかに、なんだか手が軽い感じがする

Mai

ねっ…

Mai

なんだか、違和感があるなぁ…と思ったら

ランタンを持っていない…ということは

どこかで予備のランタンを探さなければならない

…ということだった

ドラコ

…ふふっ

ドラコ

また会ったな

ドラコは会釈をする

Mai

う…うん

Mai

そうだねっ…?

私は緊張のあまり、カタコトになる

ドラコ

ドラコ

今回は、手慣らし程度だ

ドラコ

だから、あまり緊張しなくて良いぞ

ドラコはとても優しかった

メル

ドラコってね〜

メル

こう見えて、とても優しいんだよ〜!

メルはすっかり、ドラコに懐いている

ドラコ

…ふむ

ドラコ

その方はニンゲンか?

Mai

…えっ?

Mai

あっ、はい

初対面の人には、どうしても

敬語になってしまう私

Mai

ところで、これって鬼ごっこなのかな

今のところ、ただの雑談しかしてないけど…

Mai

私は無言を貫いた

メル

…Mai?

私は気がついたらぼっとしていた

Mai

あっ…どしたの?

メル

メルはドラコと遊んでいる

それを遠くから眺めている私

ドラコ

…緊張しなくていいぞ

Mai

えっ…あっはい

Mai

でも、私…

Mai

初対面の人と話すのがちょっと苦手で…

そして、私はメルの手を引いてその場を離れた

メル

…Mai、今日どうしたの?

メル

なんだか…変だよ?

と、メルに指摘された

たしかに、今の私は少しおかしいのかも知れない

Mai

そ…そう…?

メル

…初日や朝は平気だったのに

メル

…もしかして疲れてる?

…たしかに、今は疲れているのかも知れない

Mai

Mai

うん…

Mai

なんだか…少しモヤモヤしてる

…なんだろう

なんか、物凄く…嫌な予感がする

Mai

私の心臓の鼓動は

少しずつ早まっていった__

ガシッ

メル

痛たっ…

メルが何か痛みを感じた

Mai

…大丈夫?

私は、傍に駆け寄る

Mai

特に怪我はしていなかった

だけど___

メル

…わっ

メル

なに…これ…?

メルの体が透けていた

Mai

体が…透けてる…?

メルの体は、少しずつ透けていっている

ドラコ

…作戦通りだ

すると後ろから、ドラコが現れた

Mai

作戦通りって…

Mai

メルに何をしたの?

私の頭の中からは、『人見知り』という文字は

少しずつであったけど、消えていっていた

ドラコ

なぁに…

ドラコ

軽い透明専用の睡眠薬だ

睡眠薬って…

お医者さんが使っているあの睡眠薬…?

Mai

いや、あれはただの『麻酔』か

ドラコ

この様子なら…

ドラコ

あと、もって1時間と言ったところか

Mai

そんなっ…

Mai

早くしないと…

Mai

メルが消えちゃうっ…!

私はメルの手を握る

メル

メル

うぅ…

メル

Mai

メル…

Mai

大丈夫、私が絶対に…

"助けてあげるから"

ドラコ

ふふっ…

ドラコ

それなら私も少し本気を出さないとな…?

私はあのあと

思い当たる場所を、全て探したが

元に戻る薬は見つからなかった

メル

うぅ…

Mai

メルっ…

タイムミリットが近付いてきている

Mai

薬はっ…

Mai

元の薬は一体どこにあるのっ…?

ドラコ

…さぁ

ドラコ

その子をこちらへ渡してもらおうか

ドラコはそう呟く

あれから、色々探したけど

元に戻る薬は見つからなかった

Mai

Mai

…いやだ

私はメルを抱きしめる

メル

Mai…

メル

私は大丈夫だよ…

Mai

大丈夫…じゃないよ…

Mai

私達…

Mai

Mai

もう…会えないかも知れないのに…

Mai

お別れ…になるかも知れないのに

Mai

目からは、自然と1滴の涙が零れる

メル

メル

…大丈夫

メル

きっと会えるよ

メル

メル

私っ…

メル

絶対に待ってるから…

メル

メル

______で待ってるから…

メル

そう言い残して、メルは消えてしまった

Mai

私…を残して___

ドラコ

それでは、目的を達成したので

ドラコ

私も失礼するとしよう

ドラコ

それでは…また会おう___

ドラコ

ドラコはコウモリに変身して飛んで行った___

Mai

うぅ…

Mai

メルっ…

家に帰ってきた私は、1人ベットで泣いていた

Mai

どうして…

どうして、私なんかを庇ってくれたの…?

Mai

なんで…

Mai

しばらく泣いていた私は顔を上げる

Mai

…私がしっかりしなくちゃ

Mai

絶対に、メルを助け出して見せる

Mai

そう私は心に決めた___

私は冷蔵庫を開けた

そこには、まだ沢山の材料が入っていた

Mai

うん…と…

Mai

…1人だし、軽めに済ませちゃおうかな

私は、冷蔵庫からトマト・レタス・チーズ・ハム・玉ねぎを取り出す

カタカタカタッ…

料理は、小さい頃に

1番上の姉 莉奈さんに教えて貰った

だから、一通りのものは作れる

Mai

あとは…これかな

仕上げにドレッシングを掛けて…

Mai

Mai

うん、やっぱりいつも作っているサラダだな

私はサラダをもぐもぐと平らげる

Mai

あとは…このパンかな

私は非常食のクロワッサンを取り出して、食べ始める

いつも食欲がある私が

こんなにも食欲が無くなるなんて、初めてかも知れない

Mai

お姉ちゃん…

Mai

Mai

みんなっ…

私の不安は募るばかりだった___

〜音声通話〜

Mai

みんなっ…

Mai

助けてっ…

Yuka

この時間に音声通話なんて…

Yuka

一体どうしたの?

私は、スマートフォンでグループMessageを使っていた

このアプリは、私達がこの世界に来る前

Tubasaくんが入れてくれたアプリだ

Rui

…わっ、なんか通知来てたっ!

Suzu

は〜いっ、どうしたの〜?

Tubasa

…なんだか賑やかだな

どうやら、みんな私のメッセージを見たようだ

Mai

そして、私は覚悟を決める

Mai

…みんなってさ

Mai

…誰か隣に…

Mai

仲間はいる…?

Suzu

Suzu

…急にどうしたの?

Suzu

ちなみに、私は自分も合わせて3人いるよ

Yuka

私も3人かな

Yuka

オバケのフードを被った男の子と

Yuka

小さな兎のぬいぐるみを持った女の子

Rui

僕も3人だよ

Rui

少し背の小さな男の子と…

Rui

三つ編みをした女の子かな

Tubasa

俺は…

Tubasa

Tubasa

…3人だな

Mai

…そうなんだ

みんな仲間がいるのか

…羨ましいな

Yuka

Maiは、誰が近くにいるの?

お姉ちゃんの言葉で、私は言葉を無くす

Rui

Rui

…Maiちゃん?

Mai

…ううん、なんでもない

Mai

Tubasa

…攫われたんだろ?

Suzu

…えっ

Yuka

攫われた…って

Yuka

…まさかっ…!?

Mai

うん…

私は少しずつ言葉を紡ぐ

Rui

えっ…ということは…

Rui

Rui

今、Maiちゃん…

Rui

1人…っていうことだよね…?

みんなも、大体察してくれたみたい

Mai

Mai

…ごめん、私もう寝るね…

Tubasa

あぁ…

Yuka

多分、相当疲れてるよね…

Yuka

今日はゆっくり休みな…

お姉ちゃんは心配してくれた

Suzu

あと1日の辛抱だから…

Mai

Suzuちゃんもありがとね…

こうして私は、ビデオ通話を切った

私はスマホを机に置き

部屋の天井を見上げる

Mai

Mai

私…

Mai

本当に何がしたかったんだろ…

私は思った

なんだか、みんなに迷惑を掛けてしまっている気がする

Mai

Mai

迷惑を掛けてる人なんか…

Mai

いらないよね…

メルにも

お姉ちゃん達にも…

Mai

メル…

私は、なんとしてでも

メルを助けたい

Mai

Mai

絶対に…助けに行くから

Mai

待っててね…

私は布団に潜ると

Mai

すぐに夢の中に引きずり込まれた…

Mai

最終日に続く__

オバケイドロ〜現実世界への脱出劇〜《再制作》

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