あれから数日経った
北の国の魔獣はフィガロやオズが同行してくれたおかげで倒せた……が
晶
(オーエンにあれから避けられてる気がする……)
ブラッドリー
よっ!賢者!
晶
わっ!
晶
ブラッドリー!?
ブラッドリー
なにしてんだよ、こんなところで
晶
あはは……考え事を
ブラッドリー
もしかして……オーエンか?
晶
ええ、まぁ
ブラッドリー
お前のこと明らかに避けてるよな?
ブラッドリー
お前、何した?
晶
うーん、なにもしてないと思いますが
ブラッドリー
ふーん
ブラッドリー
まぁ、話してみろよ
ブラッドリー
オーエンが素直に応じるとは思わないが
晶
そうしてみますね
オーエン
騎士様!
カイン
オーエン!?
オーエン
ねぇ、騎士様!どこ行くの?僕もついてく!
カイン
もしかして……
カイン
悪いな、オーエン。これから晶と話しないといけなくて
オーエン
僕がいらた邪魔?
カイン
そういうわけじゃないが……
晶
カイン!
カイン
晶
オーエン
賢者様!
晶
もしかして
カイン
ああ、"傷"の方だ
晶
あー……
オーエン
僕も話したい!
オーエン
ダメ?
カイン
このままにしとくのもな
晶
そうですね
晶
良いですよ。お話しましょう
オーエン
やった!
カイン
栄光の街の護衛?
晶
はい、どうやら商人が何人か襲われてるらしくて
カイン
商売できないって事か
オーエン
騎士様行っちゃうの?
カイン
今すぐ行かないよ
晶
行くとしたら数日後ですね
カイン
でも偵察には行きたいな
オーエン
あれ……
カイン
戻ったのか
オーエン
記憶ない……
オーエン
最悪
晶
あの!
オーエン
なんだよ
晶
この後、お部屋行ってもいいですか?
オーエン
……
オーエン
良いよ
オーエン
さっさと会議終わらせろよ
こんこん
晶
お邪魔します
オーエン
ほんとに来たんだ
晶
行くと言ったじゃないですか……
オーエン
こないと思った
オーエン
僕を恐れない人間はお前くらいだよ
オーエン
で、何?
晶
なぜ、私を避けてたんですか?
オーエン
そんなの簡単
オーエン
お前が僕を恐れないから
オーエン
そして
オーエン
僕はお前が嫌いだから
晶
……!
晶
でもそれじゃ愛情を教えれないです
オーエン
お前が言う"好き"は傷のほうの僕だろ?
オーエン
それはほんとの僕じゃない……
晶
オーエン?
オーエン
答えろよ
オーエン
お前は
オーエン
どっちの僕が好きなの?
オーエン
こんな感情……知らない……
オーエン
なんなの……ほんとにお前……
オーエン
ねぇ、教えてよ
この時のオーエンは酷く怯えてるようで、母親に縋る子供のように見えた