高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
あんなに近くに私がいたのに、気配すら感じなかったの?
それだけ、ふたりの世界に入り込んでたってことだよね
むなしく閉まったドアは、あのふたりとの間に境界線を引いたようだった
午後11時半過ぎ
高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
怒りにも似た寂しさで、胸が押しつぶされそうで
肩で息をするのがやっとだった
高野 いろは
高野 いろは
そして、午前0時を過ぎた頃…
高野 桔平
高野 いろは
高野 桔平
高野 いろは
高野 いろは
仁香ちゃんママとどんな仕事をしてたんだか!
高野 いろは
高野 いろは
夫は私に近づき、顔を覗き込んできた
高野 桔平
高野 いろは
あなたの顔を直視できないだけ、なんて言えやしない
高野 桔平
高野 桔平
高野 桔平
高野 桔平
高野 いろは
前の家に住んでた時だって、遅かったことはあった
だから、本当に仕事で遅かったなら、私も何も言わない
だけど、今回は見てしまったから
高野 いろは
高野 いろは
でも、そんなことはもう後の祭りだ──
高野 いろは
高野 桔平
高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
高野 桔平
夫はそそくさとキッチンのほうへと消えていった
高野 いろは
高野 いろは
信じられるものなら信じたい
でも、今の私には夫の顔を見ることさえ嫌になっていた
高野 いろは
隣で気持ちよさそうに寝息をたてている莉緒を起こさないように抱きしめた
翌日の朝
莉緒を保育園に送っていくと、ちょうど仁香ちゃん親子と出くわした
片岡 陽菜乃
高野 いろは
高野 いろは
高野 莉緒
片岡 仁香
何も知らない莉緒と仁香ちゃんは、 楽しそうに手をつないで、園舎のほうへと走って行った
高野 いろは
高野 いろは
片岡 陽菜乃
高野 いろは
ぶっちゃけ、寝不足だ
いつも莉緒を挟んで3人で川の字になってベッドで寝ている
だけど…昨日ほど、それが苦痛だったことはない
高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
片岡 陽菜乃
片岡 陽菜乃
片岡 陽菜乃
片岡 陽菜乃
高野 いろは
高野 いろは
ダメだ…
このままここにいたら、仁香ちゃんママにひどいことを言ってしまいそう
高野 いろは
高野 いろは
片岡 陽菜乃
私は会釈だけして、その場を後にした
仁香ちゃんママと離れ、なんとか少し気持ちが落ち着いてきた
高野 いろは
高野 いろは
良くも悪くも、他のママ友とは今日は出くわさなかった
そして、マンションのエントランスに入ると…
住人B
住人C
まだ顔を合わせたことがない住人さんたちが、噂話をしていた
高野 いろは
高野 いろは
聞こえていないフリをしてその人たちの隣を通り過ぎた
高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
もしかして、ここにいると色んな事が筒抜け状態なのだろうか?
そんなことが頭をよぎった
高野 いろは
高野 いろは
とりあえず、夫も莉緒もいない昼間は仕事に集中しよう
そう思いながらパソコンを開いたのだった
ある日の夜
高野 桔平
高野 莉緒
高野 桔平
高野 いろは
高野 莉緒
高野 桔平
高野 いろは
高野 桔平
夫は遅く帰ってくる日と、通常の時間に帰ってくる日をうまく使い分けていた
高野 いろは
色々考えが脳内をぐるぐる巡って、爆発しそうになるけれど
でも莉緒がいてくれるおかげで、何とか抑えることができている
高野 いろは
高野 いろは
高野 いろは
莉緒と夫がお風呂へ行くと、 私はテーブルに置かれていた夫のスマホに手を伸ばしていた
高野 いろは
そう思い直し、テーブルに置く
高野 いろは
夫のスマホを再び手に取り、ホーム画面を表示させた
すると、見慣れないアイコンが目に飛び込んできた
高野 いろは
タップすると、見たことのない掲示板のようなログイン画面が表示された
高野 いろは
そこには、『~甘い蜜~』とタイトルが大きく表示された掲示板があった
高野 いろは
【注意事項】
●この掲示板は、当マンション(○×マンション)の住人のみがログインできます
●住人以外にパスワードやログインIDを教えないでください
●ハマりすぎないようご注意ください
●家庭が壊れても責任は負いません
私は再度、ホーム画面に戻る
すると、メモと書かれたアイコンがあった
高野 いろは
少しは申し訳ない気持ちもあったけど、構わずタップした
そこには、今見ようとしてた掲示板のログインIDやパスワードらしきものが書かれていた
高野 いろは
他の住人が話していたことが頭をよぎる
高野 いろは
コメント
6件
タイトルと注意事項から臭うアダルト臭。