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愛菜
ヒロト
愛菜
ヒロト
愛菜
初めてそう言われた時、俺はもちろんびっくりした。
でも、とても嬉しかった。
まだ6歳の愛菜にとって、断られるのはショックだろう。
俺は愛菜の頭を撫でながら、どう言おうか考えていた。
俺は長男のヒロトで、14歳。
愛菜とは8歳も歳が離れている。
俺が今の愛菜と同じ6歳の時、両親が離婚。
俺の二個上の長女りあと、次男の龍太は父親のもとで暮らしていて、
俺だけが母親と暮らすことになった。
そして2年後、俺が7歳の時に再婚した父との間に愛菜が生まれた。
両親が離婚した時は、よく事情が飲み込めなかった。
元々俺は、人の話をよく聞いて理解するというのが苦手なのだ。
それもあって、あまり6年の記憶がない俺にとって、愛菜は天使だった。
愛菜
愛菜
ヒロト
愛菜
ヒロト
…そう、不可能ではないのだ。
まだ籍は入れておらず、俺と愛菜は家族ではない事になっている。
ヒロト
愛菜
ヒロト
ヒロト
愛菜
ヒロト
愛菜
ヒロト
愛菜
ヒロト
愛菜
ヒロト
ヒロト
愛菜
愛菜
ヒロト
ヒロト
愛菜
ヒロト
愛菜
愛菜が口を尖らせる。
そう、まだこの子は幼いのだ…
結婚というものを分かり切っていないだけ…
愛菜
愛菜
俺の言葉を真似てはしゃいでいる、幼い妹。
それを見た俺は、何か大事なものを忘れていたような気がしてならない…
無邪気な妹の笑顔が、いつまでも瞼の裏に焼き付いて離れなかった。