罪

バタン！

あの日、年下の彼と同棲していた 部屋から逃げるように家を飛び出した

あみ　20歳 仕事を3つ掛け持ちしながら 職場で知り合った二つ年下の彼と 同棲を始めたばかり 実親は離婚、母についていくも 仕事の都合で祖母に預けられ ほとんど母と過ごせていない まだ幼い私はすごく寂しかった 母は、その後再婚したけど私は義父との 関係は思うようには縮まらず、そして 義父はほとんど家には帰ってこず 思春期を迎えた私は反抗期が酷く 私もまた家には帰らなかった 小さな妹と母は私を探し回る日々 そして、徐々に家庭は崩壊していた 早く家を出たい そう思っていた時に彼に出逢った

飲食店の同業者の二人

お店で人気のひろ 毎日のように顔を合わせていた為 すぐに仲良くなった そして、私はひろに惹かれるまで 時間はかからなかった 一つ問題なのはひろには彼女がいたのだ

ギュッ…

数日後、彼は彼女から逃げるように 私を選んだ 職場から近い彼の家での 同棲生活が始まった 彼もまた家庭環境が複雑で 父子家庭で育った人だった

ガチャ

二人が付き合ってる事は誰も知らない

歌は下手だ だけど、ひろの横顔が好き ひろの笑った時の優しい顔が好き エクボが好き、手が好き 私、この人の事めっちゃ好き

バタン！

私、幸せだなー

トントントントントン ジャー！！！ ジュー🥩

楽しい日々も長くは続かず 日に日に彼の束縛が酷くなってきたのだ

トイレに行く時もお風呂の時も ずっとついてくる彼

はぁ…疲れる。 明日はいつもより早起きして 少しだけでもいいから1人の 時間スーパーで過ごそう 私、束縛されるの苦手なんだ

彼は究極の寂しがり屋だったのだ

ジリリリ　ジリリリ

朝だ 起こさないように出よう

パタン…

ブーブーブー

タッタッタッタッ

……。 パジャマ姿で寝起きのまま 追いかけてきたよ… 私、限界だ 少しぐらい1人にさせてよ

今まで可愛いと思えてた事が 今自分に余裕がないせいでひろに 冷たくしてしまう このままだと嫌いになってしまう

そう思った私は あの家から出る計画を立てた 四六時中監視されていては 出れないのでとにかく 私の休みの日に 出勤するよう説得してみた そして、嫌がる彼の背中を押した

その後すぐに友達に迎えに 来てもらい私は家を出た

約束破ってごめんね