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引田翔一
引田翔一
牧屋ふみ
ふみは水槽の中を泳ぐ魚たちに目を輝かせながらみとれてた。
その彼女のはしゃぐ姿を翔一は微笑みながらみていた。
牧屋ふみ
引田翔一
牧屋ふみ
遠ざかる彼女の後ろ姿に、翔一は立ち止まる。
そして思い出していた。
引田翔一(約半年前)
住一(約半年前)
住一(約半年前)
引田翔一(約半年前)
高校の入試の日。
その日はとにかく一番寒くて 手袋とマフラーを頑丈にしていた。
すみと勉強してなんとか今日に備えた。
大丈夫。 すみが近くにいれば、大丈夫だ。
試験を受ける教室へ行き、 指定された机へと向かい椅子に座る。 まだ時間には余裕だったので少し最後の勉強を軽くする。
この高校へ入れば、俺は変われる。
心配するな、自分。
そう自分にいい聞かせる翔一。
だが、やはり緊張しているのかノートを持った手が少し震えていた。
そして気分も少し悪くなっていた。
やばい………
こんなときに……… どうして………
???
突然横から声が聞こえてきた。
???
彼女はそう言って翔一の手にそっと渡した。
牧屋ふみ(約半年前)
牧屋ふみ(約半年前)
それはタオルにくるまれたカイロだった。
確かに彼女の言う通り、 落ち着く香りがこのタオルからしてきた。
しかもカイロのおかげで少しあたたかくて落ち着く。
牧屋ふみ(約半年前)
名前も知らない、見ず知らずの彼女の微笑みが
翔一を何故か安心させた。
引田翔一(約半年前)
引田翔一(約半年前)
彼女はニコッと返すと、自分の机に向かいノートを広げ勉強をし始めた。
どこの誰だかわからないのに、 その一言とこのカイロに落ち着きを取り戻した翔一は自分のノートを広げまた勉強を始めた。
そして試験は順調に進み、
試験監督
その言葉で一気に緊張から解き放たれた。
引田翔一(約半年前)
引田翔一(約半年前)
牧屋ふみ(約半年前)
牧屋ふみ(約半年前)
牧屋ふみ(約半年前)
彼女はそう言って自分に手を振って教室を出ていった。
思わず戸惑いながらも自分も小さく手を振り返した。
試験の合格発表の日、彼女の姿を見掛けたが話しかけれなくて
でも、今こうして目の前にいる。
牧屋ふみ
あの日から、恋をしていた君が。