雷斗
........ふぁ~
雷斗
あ、俺いつの間にか寝てたんだな...
雷斗兄!!
頭の中から蘇る雪奈の声
雷斗
雪奈....
雷斗
会いたい
雷斗
会いたいよ...雪奈
雷斗
どうして俺らが離れ離れにならなくちゃいけないんだ?
雷斗
何もしてない俺らを何で引き離すんだよ...
雷斗
俺らは何もしてない...
雷斗
なのに...
雷斗
なのにこんな現実があるかよ!!
雷斗
大人なんて...人間なんて..
雷斗
皆...皆大嫌いだ
コンコン
雷斗
誰だよ...
私よ
雷斗
入るんじゃねぇ...
.......
何があったのか分からないけど、落ち着いたら出てきてね
ここにご飯、置いとくわね
雷斗
........
雷斗
なん....だよ
雷斗
お前ら大人は何をしたいんだよ...
雷斗
もう...聞きたくねぇ...顔も見たくねぇよ
雷斗
なぁ...雪奈
雷斗
もし神様が本当に居るんだとしたら今すぐ文句を言ってやりたいよ
雷斗
雷斗
「雪奈とのあの幸せな日常を」
雷斗
雷斗
「あの幸せな生活を」
雷斗
雷斗
全部全部返せってな
雷斗
早く会いたい...
いつの間にか俺は泣いていた
それはもう生まれたての赤ん坊のように泣きじゃくった
だけど俺はこの涙を止めようとしなかった
雪奈の声が、雪奈の温かさが
1つ思い出すと
また1つ、また1つと
頭の中で雪奈との思い出が駆け巡る
お願いだから返してよ
俺のあの幸せな、平和な、あの暖かい
「日常を」